タイトル 「地域まちづくり協働事業」の実施 熊野市(三重県)

平成27年調査
タイトル
「地域まちづくり協働事業」の実施
団 体 名
熊野市(三重県)
○
088
住民自治
住民との協働・参画
人 口
18,625 人
熊野市の高齢化率は約 39%と全国平均大幅に上回っており、地域のコミュニ
ティ機能の低下や地域課題の複雑化をもたらし、行政主導による課題解決が困難
事 例 の
ポイント
となってきた。
○ 住民と行政との協働による地域の課題解決を目指し、市内各地域に「地域まち
づくり協議会」を設置し、住民自ら考え実行する「まちづくり協働事業」を実施。
○ 「自分たちのまちは、自分たちでつくる」という意識のもと、地域住民が主体
的に課題解決に向けた議論や取組に参画している。
背景・目的
熊野市の高齢化率は約 39%と全国平均の約 25%を大幅に上回っている。
このような社会情勢の変化により、地域のコミュニティ機能の低下や地域課題の複雑化
をもたらし、行政主導による課題解決が困難となってきた。
地域が抱える課題解決にむけ、「自助・互助・公助」という補完性の原則の視点に基づ
き、公助の部分を対象として、地域住民が自ら考え、実行するきめ細かなまちづくりを実現
するため、市内各地域に事業の担い手となる、地域住民で構成される協議会を設置した。
内
容
平成 17 年度に、市内 18 地区で地域まちづくり協議会が発足。第 1 次地域まちづくり総
合計画を策定し、平成 21 年度までに住民自らの発案による地域まちづくり協働事業を
100 事業実施した。
取組例として、市内山間部に位置する五郷地区地域まちづくり協議会では、平成 19 年
から「新地場産業輿し研究事業」を実施し、数種類の農産物の栽培に取り組んでいる。中
でも、お茶の栽培事業は休耕田等を活用してお茶を栽培し、栽培から加工販売までの体
制を確立した。また、本事業で整備したお茶もみ機等の機材を活用し、集落内で高齢等
の理由により茶葉の加工作業が困難な方に対し作業受託も行い、地域全体でお茶を守る
取組を行っている。
平成 22 年度に第 2 次地域まちづくり総合計画がスタートし、平成 26 年度までの 5 年間
で地域まちづくり協働事業を 151 事業実施する見込みである。
現在、市内各地域のまちづくり協議会では平成 26 年度事業に取り組むとともに、平成
27 年度からスタートさせる第 3 次まちづくり総合計画についても検討を進めている。
果
これまで道路整備などの行政が行う「公共事業」や、草刈などの自治会が行う「互助」に
よって、官民ともにまちづくりに取り組んできたが、官民がより密接に関わる「公助」を対象
としたことで、例えば行政が行うと実現に時間がかかるものが、作業による労力を住民が提
供し費用負担を行政が行うなど、各々が役割分担を果たすことによって迅速に実現させる
などの効果が見られている。
また、地域住民からは「事業にかかわっていく中で、地域について話し合う機会が増え
た」、「みんなのアイデアを今後実行したい」など、「自分たちのまちは、自分たちでつくる」
という意識のもと、地域住民が主体的に課題解決に向けた議論や取組に参画している。
効
担 当 課
関連サイト
熊野市市長公室
http://www.city.kumano.mie.jp/hurusatonouzei2/kihukinnnokatuyoujigyou.htm