第18回「シニア会・情報交流サロン」 「火炎燃焼から無炎燃焼まで /エネルギー利用と環境」 鈴木技術士事務所 (機械部門/熱工学 登録58090号) 鈴 木 次 郎 2015年9月5日 大阪駅前第一ビル 神戸大学学友会大阪クラブ 1 http://www.garbagenews.net/archives/1972488.html 無炎燃焼研究 燃焼機器設計 COP3 1973 灯油:ガス:電気=1:2:3 灯油:ガス:HP=1:2:2 1981インバータ 1979 1990~ブラシレスモータ 灯油:ガス:電気=1:2:1.5 灯油:ガス:HP=1:2:0.9 2 1.燃料&燃焼 水素~炭化水素~炭素 3 ガス 燃料 水素 ナフテン系 芳香族系 メタン プロパン 液体 シクロヘキサン ベンゼン ナフタレン パラフィン系 オレフィン系 石炭 固体 ノルマルパラフィン トランス-2-ペンテン グラファイト イソパラフィン 4 予混合燃焼方式 燃焼方式 噴霧燃焼 燃 焼 温 度 拡 散 燃 焼 自然発火領域 予混合 燃焼 触 媒 燃 焼 λ 空気過剰率-燃焼温度 混 合 気 流 速 〔燃 焼 量 ) 赤 火 限 界 予混合 燃焼 逆火 限界 λ 空気過剰率-混合気流速 5 2.灯芯燃焼 火炎燃焼の原点 6 石油ストーブの3方式 対流型ストーブ 白火 拡散火炎 対流型ストーブ 青火 予混合火炎 反射型ストーブ 赤火 裏返し火炎 7 副社長 中尾 哲二郎 石油ストーブ を頼む 8 2次拡 散燃 焼域 赤火反射型の燃焼量制御 放熱冷却 多段燃 焼領域 保炎上昇 保炎下降 保炎小型化 保炎大型化 λ低下 λ増加 気化量大 気化量小 ガス化 逆転拡散 保炎域 気化熱フィードバック ドラフト増加・減少 気化・予 混合域 吸上予熱 保炎昇・降 保炎大・小 影響小 9 多段燃 焼領域 排 気 放射熱 排 気 逆転拡散 保炎域 予混合域 気化域 10 吸上予熱 灯油の酸化重合 H H H H H H H H H H H H C C C C C C C C C C C H H H H H H H H H H H H H H H H H H H H C C C C C C C C C H H H H H H H H H C H H H H C H H H C C H H C H H 溶存酸素 モータオイル 重油 温度×滞留時間 紫外線 変質灯油 11 タール生成のメカニズム ガム成分の堆積 吸上阻害・蒸発阻害 凝縮流下 燃焼量低下・ガス濃度低下 分 解 酸化重合= 温度履歴×通過時間 ・ 重 合 保炎位置の降下 火皿の高温化 熱伝導・ 吸上芯下部高温化 変質灯油 軽油・モータ油・ サラダ油混入 吸上過程の酸化重合促進 赤熱不足・暖かくない 12 高速吸い上げ/素材 T = 付着張力 θ = 接触角 ガラス繊維 r = 管の内径(半径) θ T 吸上速度低下 高密度畔織り h 直線流路 灯油 綿⇒ポリプロピレン+綿(吸水) 水 θ 13 結露灯油なし 結露灯油 a b タール化 消火時の臭気 燃焼立ち上がりが早い 耐震自動消火10秒以 内困難 点火臭気・煤が少ない 灯油 沸点 灯心寿命半永久的 煤・臭気 14 実用新案公告S56-50243 3.無炎燃焼 触媒による表面反応 15 16 産総研 春田氏論文より 白金族金属触媒の性質 17 触媒反応の応用 原理 輻射熱 ブタンガス 水 酸素 二酸化炭素 表面無炎反応 触媒層 基材 熱伝導 特徴 ●低温反応のためNOxゼロ ●高輻射率・高熱伝導性 ●空燃比範囲が広く、燃焼制御性良好 ●低温無炎燃焼のため機器の方向性任意 ●希薄ガス燃焼が可能 18 予混合触媒燃焼の特徴 ④難燃性ガスの燃焼 脱臭浄化 ガスタービン 燃料ガス ②高熱伝達性 給湯機器 EV用暖房機 燃料ガス 水 ①低温反応 低Nox赤外線暖房機 ③燃焼制御性 コンパクト性 コードレス機器 燃料ガス 燃料ガス 19 鈴木 燃料協会誌 ①低温反応 低Nox赤外線暖房機 ●低温反応のためNOxゼロ ●高輻射率 47% 平成6-10年石油代替補助金 メタン 灯油 ハニカム触媒燃焼試作機 20 ②高熱伝達性 給湯機器 EV用暖房機 車載用温水暖房試作機 方式 熱交換一体型触媒燃焼, 燃料 ガソリン 出力 5kW 21 第13回電気自動車シンポジウム(EVS13)(大阪ATC,1996/10/13~16展示) Pt・Pd 相場と触媒燃焼開発 円/g 6,000 J&M Plutinum 5,000 Pt Pd 4,000 3,000 2,000 スタート 1,000 0 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 年 22 ③燃焼制御性 コンパクト性 携帯型触媒燃焼熱源 コードレス機器 23 ④難燃性ガスの燃 焼・脱臭浄化 環境機器への応用 生ごみ処理機 消臭触媒をヒーター表面 に直接焼き付け 24 ④難燃性ガスの燃 焼・脱臭浄化 生ごみ処理機 リサイクラー 高温材料⇒プラスチック 1994年~発売 触媒量 ⇒1/10以下 25 4.燃料電池 低温の無炎発電 26 燃料電池の種類と特徴 高分子型 (PEFC) 動作温度 常温~ リン酸型 200℃ 溶融炭酸塩型 固体酸化物型 650℃ 1000℃ 炭酸リチウム 炭酸カリウム 安定化 ジルコニア 100℃ 電解質 高分子膜 リン酸 発電効率 (HHV) 36~45% 36~45% 45~60% 50~60% 燃料ガス H2 H2 H2 ,CO H2 ,CO 27 PEFCの発電原理 e - O2 H2 H2O H+ H2 O2 O H+ H2O H+ H+ e- e- H+ H+ e- 電極+触媒 高分子電解質 電極+触媒 28 システムの構成 サイズ:95×95×32cm パワーマネージメント部 水素生成部 水素 排出水素 スタック部 水マネジメント部 (ME A) エネルギーマネジメン部 (日本能率協会主催燃料電池セミナー資料 2000年9月 20日:東京三田NNホール) 29 5.エネルギーの利用と環境 火炎燃焼と無炎燃焼の比較 30 エネファーム パナソニック 燃料種 都市ガス(13A) 定格出力 750(W) 出力範囲 200~750(W) 定格出力 1080(W) 出力範囲 210~1080(W) 電気出力 熱出力 発電効率(定格) LHV:39% HHV:35.2% 熱回収効率(定格) LHV:56% HHV:50.6% 総合効率 LHV:95% HHV:85.8% 本体寸法 幅:400×奥行き:400×高さ:1850(mm) 質量(乾燥時/運転時) 90(kg)/95(kg) 最大消費電力 500(W)(起動時) 凍結予防を除く 現行品(発表当日)が199万円(従来品より約76万円低価格) (出典:東京ガスホームページ/2013年9月4日) 31 発電効率(LHV)比較 PEFCはスタック単体発電効率を45~ 50%(筆者推定値)として図示 60% SOFC 発 電 効 率 30% ガスタービン コンバインド サイクル PEFC マイクロ ガスタービン 0% 100 101 102 103 出力(kW) 104 32 発電効率の限界 H G TS ギブスの自由エネルギーの効率 水素―酸素反応の理論効率 カルノーの効率 G TS 1 H H G 56.7 kcal / mol 83% H 68.3kcal / mol 石油―空気燃焼の実機温度 W Q2 Q1 T2 T1 Q2 Q2 T2 =1 水素- 空気の断熱火炎温度 1500 500 66% 1500 2455 298 87.8% 33 2455 水素 空気燃焼のカルノー効率 熱機関と燃料電池の限界効率 T2=2455 H2 P H2 P e e eC H+ H+ H+ 2455 298 87.8% 2455 e e W H+ Q2 TS G H+ e H+ e H Q2 水素―酸素反応の理論効率 H+ e T1=298 Q1 燃 焼 0 K G 56.7 kcal / mol 83% H 68.3kcal / mol 燃料電池には未知の 34 魅力 排熱利用 H2+1/2O2=H2O 高温排気(水蒸気を含む) 低発熱量 3210 高発熱量 3794 水素1Nm3(水0.8036kg) 水蒸気100℃ 高 3049kcal/Nm3 低 2579kcal/Nm3 31 540 水蒸気25℃ 高(総)発熱量 給湯器 暖房機 ガス 低(真)発熱量 内燃機関 ガスタービン (*石油機器) コジェネレーション? 11 584 水100℃ 水蒸気0℃ 75 598 水 25℃ 25kcal/kg 水0℃ kcal/発生する水1kg(水素1.24Nm3) 35 耐久性× 触媒活性∝ 担持量(コスト) 燃焼部コスト比較(筆者推定値) FCスタック 100 火炎燃焼 コ ス 10 ト 千 円 ②給湯機器・EV暖房 1 ③コードレス機器 w ④難燃性ガス・脱臭浄化 ①低Nox赤外線暖房機 kw Mw 燃焼量 36 炭化水素は便利 状態 使 い や す い シ リ ー ズ 水素 気体 メタン 気体 プロパン 気体 ガソリン 液体 灯油 液体 軽油 液体 可燃範囲vol% (λ) 引火点℃ ガス溜性 4~75 (10~0.14) 5~15 (2~0.59) 2.1~9.5 (1.96~0.40) 1.3~7.1 0.7~5.0 (1.83~0.26) 溜まる -40以下 溜まる 40以上 発火温 度℃ 低位発熱 量 燃焼速度 反応 生成 (高位発熱 cm/s 物 物 量) MJ/Nm3 585 291 537 37 432 43 10.79 (12.75) 35.88 (39.81) 水 (99.1) 300 47 オクタン価 89以上 MJ/kg 255 43.1 (46.2) MJ/kg 空気 水と 炭酸 ガス (セタン 50以上 250 価50以上) 37 これからのエネルギーと燃焼 燃料の多様化 エネルギー価格で従来技術を見 直す エネルギー管理システム + 長期耐久性の保証 ナノテクノロジー(有機・無 機)・デジタル技術の 究極の安全性 利用と革新 + 自然エネルギー 電力 ガス 灯油 P M S 蓄積された経験の利用 冷房 調理 照明 AV・情報 家事 給 湯 自動車 廃棄物 蓄発 貯 電電 湯 暖房 38 (日本能率協会主催燃料電池セミナー資料 2000年9月20日:東京三田NNホール)
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