イタリア本部からのニュースレター~バルカン半島を試食!

2012年7-8月
バルカン半島を試食!
プレシディオや食コミュニティーの生産者マーケット。イートイン、味覚教育ラボラトリーに会
議。次回のサローネ・デル・グストとテッラ・マードレを見つめながら、テッラ・マードレ・バ
ルカンのコミュニティーが2013年のイベントを企画… もちろん、この暑さでも代表者達を阻むことなく、彼らは先日ソフィアに集結しました。事実、6
月29日と7月1日の連日、ブルガリアの首都は、第二弾として、スローフードと地域のテッラ・マ
ードレのネットワークが毎年集結するテッラ・マードレ・バルカンの中心地となりました。三
日間、10カ国以上から集まる150人以上の代表者‐その多くは食コミュニティーやプレシディオ
の生産者‐が、議論し合い、比較し合い、各自の経験を語り合うためにヨーロッパのこの一角、
文化と宗教と人種の十字路に辿り着いたのです。 新農業共同体政策における、農村の持続可能な発展を促進する一般の社会の役割を祝う就任会議
に対して、大変な好機とみなす雰囲気がありました。代表者以外にも、消費者と健康委員会会長
パオロ・カリカート(Paolo Caricato)氏、ダチアン・チョロス氏率いる農業及び農村発展委員
会顧問アリーナ・ウユパン(Alina Ujupan)氏の参加も見られました。 ミーティングや会議の日々、小規模生産者や農村地域の要求に耳を傾けない国内制度の人質とな
ってしまう、この地域の食コミュニティーに付随する多くの問題に対する解答を探りだし語り合
いたいと言う欲求が浮かび上がりました。 しかしながら、テッラ・マードレ・バルカンはお祭りの機会でもありました。そこでは連日イー
トイン、円卓会議、試食会、子どものための感覚教育活動イベントが行われ、マーケット(Taste
the Balkans)ではネットワーク内の全ての国から集まる唯一無二の生産物を味見したり、知識を
深めたりする事ができました。チーズ、ジャム、蒸留酒、ハーブやまだまだその他盛りだくさん。
代表者の中で、参加した多くの若者達は、熱心に農業や持続可能な漁業の彼ら自身の取り組みに
ついて語りました。例えばイスタンブールの若いスローフード会員のBurcu GezerogluとBiriçim
Ozhuyは、ルィフェル(lüferスズキ目アミキリ科の魚)の保護キャンペーンの活動家として活躍
しています
イベントに出席した国際スローフード会長のカルロ・ペトリーニは、2014年に再会する約束をし
ました。もしかしたら次回はソフィアではなくまた別の首都でかもしれません。《私たちの家の
出入り口で何が起きているのかを理解しようとしなければ、食糧の世界を変えようと考えること
などできません》とペトリーニは説明します。《バルカン半島は私たちの一部であり、ヨーロッ
パの一部です。私たちは時代の挑戦を目前にしています。発展のための新しいモデルを促進する
のか、さもなければ古くからの賢明な世界の消滅に甘んじるのかという事です》。そしてスロー
フード基金のプロジェクト味の箱舟 に注目を投げかけながら続けます。《バルカン諸国は次回の
サローネ・デル・グストとテッラ・マードレ 10月25‐29 のため、トリノを訪れなければなりま
せん。最低でも30の新たなアルカの生産物を持って。》そしてこう追加して宣言します。《味の
箱舟はパブリックな告発手段でなければなりません。各国の文化・ガストロノミー財産の写真、
生物多様性の浸食の危機を視覚化できる地図でなければなりません。》
さて、あとはもう次回のサローネ・デル・グストとテッラ・マードレを待つのみです。プレシデ
ィオや50以上の食コミュニティーの生産物とともに、バルカン諸国はトリノにやって来ることで
しょう。山の自家製チーズ、ワインや蒸留酒、アロマハーブや医薬植物、ジャムなどと共に、来
場者を素晴らしい生物多様性の発見の旅へと招待することでしょう。 サローネ・デル・グストとテッラ・マードレにおけるバルカン諸国を調べる! www.slowfood.it
テッラ・マードレの食のコミュニティーとスローフード・プレシディオを支援する! www.slowfood.it/donate
ここに簡単で手早いザクセン村 のジャムのレシピを紹介します。バルカン半島の11のプレシディ
オのうちの一つで、10月にはサローネ・デル・グストとテッラ・マードレに参加予定…
ジーベンビュルゲン(Siebenburgen)の地、ザクセン人が8世紀にわたり築き上げ居住するトラ
ンシルヴァニアの7つの都市は、ある種の失われた楽園です。そこにはルーマニア人、ザクセン人、
ハンガリー人やロマの人々が暮らします。そこでは多くのジャムが、周辺地域によりいまだ汚さ
れていない森から採取された野生の果実や菜園の果物を使って家庭で作られます…
ルーマニア‐ザクセン村のジャム Gerdaのフリッテッラ(揚げ菓子) 4人分
卵 砂糖 バニラ(粉) 小麦粉 炭酸水 オリーブオイル 塩
2‐3個
大さじ3
小さじ1
大さじ12‐14
300ml
準備・調理時間:約30分 小麦粉、卵、砂糖、塩一つまみとバニラパウダーで生地を用意します。生地が均一な状態になる
まで少しずつ炭酸水を注ぎます。フライパンを熱し、たっぷりのオリーブオイルを温め、生地を
スプーンですくって揚げていきます。キツネ色になったら揚げ菓子を取り出します。温かくても
冷めてもおいしいフリッテッレ。ザクセン村のジャムと共に召し上がれ。 スローな物語 スローな島、ウスティカ
ウスティカへようこそ、この島の香りは情熱的で、リズムはゆったり、そしてレンズマメはイタ
リア中で最も小さい…
パレルモから水中翼船で一時間少々。ウスティカのうねる輪郭が垣間みえてきます。島の三つの
山を覆う松林に囲まれた緑色の横顔。海に面して取り巻く険しい黒い岩は、夜になると紫色に色
づきます。港から唯一の町、協会の周りを扇状に囲んで傾斜した町に上っていくと、少数の低い
屋根の家々、赤茶けた石の古い家々がウチワサボテン、ブーゲンビリア、ハイビスカスの花、決
パー、ギンバイカ、レンズマメの畑や菜園が島を点々と照らします。影につながれたロバの鳴き
声か、ほんの少しだけある自動車とスクーターの音のみが、この島の静けさを打ち破ります。
島の家庭や小さなオステリア(飲食店)では、地元の漁師が釣ったとても新鮮な魚(筌で捕るナ
ッサの小エビ、キダイ、クロハタ )や、多くの野菜(カポナータ、ズッキーニ、トマト)、バ
ジリコや野生のウイキョウの葉の香り高いスープが食べられます。観光客はピーク時にしか訪れ
ませんが、ウスティカはほぼ一年を通して美しく温暖で、とりわけ素晴らしい季節は春と秋、地
元の人々が残る時期です。島のお年寄りは、ウスティカが千人以上の流刑囚(アントニオ・グラ
ムシ、アントニオ・ボルディガ、カルロとネッロ・ロッセッリの様な)を受け入れた時代の話を
し、多くの若者は島に残る選択をしたり、大学後に島に戻ってきたりしています。島の人々は、
アグリトゥーリズムを営み、土地を耕し、野菜や果物、特にウスティカのレンズマメを生産して
います。このレンズマメはイタリアで最も小さく、2000年にはスローフードのプレシディオにな
りました。このプレシディオは三人の高齢の生産者から生まれましたが、現在では30代の素晴ら
しいグループとコーディネーターとして活動的な女性、マルゲリータ・ロンゴ氏がかじとりをし
ています。 別名、貧しい料理(安い食材を使った料理)。ウスティカのレンズマメはとても小さく、こげ茶
色で甘く、風味がとても豊かです。地元の料理には欠かせない基本的な材料で、主にクラシック
なレシピは二つあります。野菜とバジリコもしくは野生のウイキョウで味わいを出したスープと、
細かくしたスパゲッティで作るパスタ、レンズマメ入り。 ウスティカのレンズマメを購入する、もしくは島のアグリトゥーリズムを予約するには、
こちらに連絡可: マルゲルータ・ロンゴ(Margherita Longo)
電話:091 8449543 - 339 5212822
[email protected]
ウスティカのレンズマメのスープ 4人分
ウスティカのレンズマメ 1/2キロ タマネギ 1個 ニンニク 2かけ トマト 2個 テネルーメ(ズッキーニの新芽)* 1束 バジリコ 1房 古い(堅くなった)パン 8切れ エキストラヴァージンオリーブオイル 塩、粉トウガラシ *季節外では、ズッキーニの新芽を他の野菜に代えて調理できます(例えばビートなど) 準備・調理時間:40分 レンズマメを洗って広めの浅鍋に移し、たっぷりの水で覆います。スライスしたタマネギとニン
ニク、皮をむいて小口切りにしたトマトとズッキーニの葉(テネルーメ)を加えます。沸騰する
まで火にかけ、その後中火で約20分火にかけ続けます。塩で味を調え、バジリコの葉とトウガラ
シを一つまみ加え、さらに数分火にかけ風味を良くします。生オイル(エキストラヴァージンオ
リーブオイル)数滴でさらに味を整えます。スライスしてトーストしたパンと共に召し上がれ。
スープに香りをつけるのに、バリジコの代わりとして、シチリア料理に頻繁に使用されるハーブ
の一つ、野生のウイキョウの葉を用いることも可能です。 Slow Food at Rio+20
メインイベントでは問題解決に向けて多くの関係者を説得しながら、スローフードは静かに現在
実行中の地元のグリーンフード・エコノミーを披露する活動を街の各地で繰り広げてました…
食の安全と持続可能な農業は、今日の農業と食の生産システムが生態系に与える多大なインパク
トにおされ、先月開催された持続可能な発展に関する国連会議Rio+20における最も重要なトピッ
クスの一つでした。しかしながら、いくつかの興味深い討論がなされたものの、多くの国際機関
やオブザーバーによると、本質的にサミットは生産的な解決策を創出できずに失敗に終わったと
結論付けました。 公式なFood and Nutrition Dialogue(食と栄養のための会談)では、スローフード会長カル
ロ・ペトリーニも10名のパネリストに加わり、その多くは、発展途上国の小規模農家に裁量権を
与えることが未来の農業の鍵となるという意見に賛成。会議の最後にパネリストと2000人の参加
者達は、3つの最も差し迫る提案を投票で選択:健康を改善する持続可能な食のシステムの促進、
貧困・窮乏に根差す栄養失調の排除、そして生産者と消費者双方に向けた持続可能なフード・サ
プライの創作奨励と政策の展開。 一方リオの街で、スローフードは、実際にコミュニティーがどのようにこれらの主張を行動に移
すかについて取り組んでいる、一連の活動の支援に奔走していました。スローフードは地元民、
サミット来場者の他、農業及び農村発展委員会EU理事ダチアン・チョロス氏、EU発展理事アンド
リス・ピエバルグス氏、FAO局長ホセ・グラツィアーノ・ダ・シルヴァ氏等の権力者を招待する
機会を捉え、六つのCircuito Carioca de Feiras Orgânicasマーケット‐スローフード支援によ
るリオにおける新たなオーガニック・ファームネットワーク‐のうち二つを訪れましたの。 ピエバルグス理事はティジュカ・マーケット(Tijuca market)訪問時のビデオ を公開し、オーガニック・フードや地産地消、小規模農業コミュニティーへの回帰を促すこれら
のプロジェクトについて自身のブログにコメントしました。 ティジュカのスローフード・マー
ケットには、リオの街を囲む青々と茂った森を露わにする曲がりくねった道を通って到達します。
リオの運動の進行役の一人、マリアは、輸入小麦に頼ることなく、ブラジルの主要な生産物キャ
ッサヴァを再び利用するようファヴェラ(スラム街)でどのように働いているかを私たちに語っ
てくれました。 チョロス氏もまた、環境と同じく文化的伝統も保護するために、より持続的な農業モデルの重要
性を強調し、植物園マーケット開始時に地元の生産者と語り合ったことがどれだけ素晴らしい経
験であったかを、語りました。その様子はこちらのページにて。 一方イ パ ネ マ ・ マ ー ケ ッ ト では、生産者達は、彼らの農産物を料理デモンストレーションで紹
介したり、家庭用コンポストのワークショップを開いたりしました。スローフードは、味覚のワ
ークショップや一般にはほとんど知られていない本物のブラジルの生産物を用いた 生物多様性
味見ブース のような教育イベントを企画。 Rio+20の期間中、スローフードはRio de Janeiro -スローフードの 100のアドバイス とい
う、地元の人々により企画された おいしく、きれいで、ただしい 食のアドバイスを載せたガ
イド本を出版。2万部の印刷書籍が出回り、3000部の電子コピーがその日にダウンロードされま
した。ガイドには、リオの住民や何千もの来場者向けに、どこで食べたら良いか、または地元の
食をどこで買ったらよいか、そして活気溢れる町周辺に出現している多くの都市農園プロジェク
トのみならず貧困コミュニティーやスラム街における革新的な社会福祉プロジェクトを探るアド
バイスが掲載されています。 People’s Summit の間、スローフード会議では具体的な持続可能な経験が強調され、生産者、
料理人、専門家、研究者、プロジェクト・リーダー、有識者、テッラ・マードレのネットワーク
メンバー達が食と複雑な生産連鎖について語り合いました。カルロ・ペトリーニも、混み合った
ブースに現れ、社会的な変化の手段として持続可能な食の生産・消費を用いるコミュニティーの
真の経験に耳を傾けました。 スローフードは、2011年12月から、Circuito Cariocaオーガニック・マーケットを奨励すべく、
リオの農家の人々の身近に働いてきました。小規模農家と消費者の直接的なつながりを築く機会
を生み出し、全ての人のおいしく、きれいで、正しい食の権利を守るための取り組みを行ってい
ます。 協会はブラジル には2002年に発足され、現在32のコンヴィヴィウム(支部)を数えます。味の
箱舟 やプレシディオ 、テッラ・マードレ のプロジェクトを通して、今では40000以上の生産者
が活動に携わっています。 出所:
http://www.nationmultimedia.com/opinion/Rio-fiasco-puts-food-security-back-in-thespotligh-30185493.html
Ocean2012
欧州の漁業週間の機に発表された新たなビデオで、水産資源の過剰搾取の終結を政治家に要求…
OCEAN2012は、EUの水産資源の過剰搾取の終結を目的とした160以上の組織から成る協会です。
スローフードは、その中の5つの国際機関のうちの一つです。 先日OCEAN2012は、6月8日から8月31日まで開催されているヨーロッパ漁業週間の機に、新し
いビデオの普及に努めました。ビデオは、わかりやすい用語と効果的なアニメーションを用いて、
漁業運営に対する私たちの取り組み方の徹底的な変化の必要性を明快な方法で表現しています。 実質的には、ヨーロッパ漁業週間は水産資源の過剰搾取を食い止めるよう政治家に提案できる最
善の機会としてとらえられ、水産省が漁師、科学者、消費者とともに検討し合えるイベント企画
に関して、正しい決定を行うよう促します。 サローネを待ちながら もうすぐトリノにて、アイルランドチーズの
革命
が Tanag, grus, tath, 生乳から作るアイルランドチーズ、スローフード・プレシディオがサロー
ネ・デル・グストとテッラ・マードレにて アイルランドのチーズには長い伝統があり、チーズ加工術は、8世紀から島で立証されています。
脱脂粉乳を圧縮したtanag と grus、フレッシュ・チーズのfaiscre、酸で凝固させたカード (curd)tath、これらは異なる素晴らしいアイルランドの伝統チーズのうちのほんの一例です。し
かしながら、60年代以降これらの味のバラエティーは少しずつ、工業タイプの規準化された商品
に地位を奪われて行きました。 生乳で作る、プレシディオのアイルランドチーズ は、職人の伝統保護のため、国内の数十の生産
者により2005年に生まれました。《プレシディオは、アイルランドの酪農生産に強烈なインパク
トをもたらしました。今日では珍しくなったチーズを保護し、その生産者を全力で支援する。生
乳チーズは、酪農家に本質的な課題や材料、職人的技術に集中できる機会を与えてくれます。さ
らに、プロジェクトのチーズは、インダストリーチーズを生産するのに必要なコストのかかる設
備も必要としません。》と、プレシディオチーズの酪農家の一人、ピーター・トーマス(Peter
Thomas)は語ります。 アイルランドの生乳チーズは、コークのチーズでウォッシュタイプのセミ・ハードチーズ durrus
を生産するジェッファ・ジル(Jeffa Gill)に語られる様に、信じがたいストーリーの無言の証言
者です。ジェッファは、70年代に起こったアイルランド酪農生産の世界を駆け巡る革命の、真の
主人公達のうちの一人でありました。彼女は1979年にdurrusの生産を始めたキッチンから、今
でもそう遠ざかってはいません。現在は、ラボラトリーに近接する改築された小さな建物で働い
ています。今日ではdurrus、はアイルランドの最も貴重な職人チーズのうちの一つとして知られ
ています。5から8週間の熟成の後、その味は絶頂に達し、複雑でフルーティーな味わいを口内に
広げます。 《2005年のプレシディオの発足から》ピーター氏は語ります《生乳チーズの生産は50%も増加
しました。プロジェクトのおかげで、いくつかの工業型だった生産者は小規模生産に転換しまし
た。プロジェクトは、酪農家を結びつける情熱を際立たせ、私たちの厳しい仕事の価値を認めさ
せたのです。どのようにして?特に教育という取り組みで、です。》。彼曰く、教育と生産者と
消費者の喚起こそが、アイルランドの生乳チーズの未来を保障する道となる鍵だと、確固とした
トーンで主張します。 10月、ピーターはサローネ・デル・グストとテッラ・マードレ2012 のためトリノを訪れます。
インターナショナル・マーケットの出展者の中に彼を見つけられるでしょう。無比のべリンガ
ム・ブルー(Bellingham Blue)の生産者やプレシディオのチーズセレクションとともに参加予
定です。《サローネ・デル・グストとテッラ・マードレは、同様の精神で働く他の多くの生産者
達と出会える素晴らしい機会となるでしょう》とピーターはコメントします。《アイルランドの
生乳チーズの豊富なバラエティーを来場者に紹介するのが待ちきれません》。 数ヶ月前から、スローフード・アイルランドは、生乳キャンペーン 促進を行っています。チーズ
の販売は、実際承認されてはいるけれど、無殺菌乳の販売は危機にあります:政府はかなり前か
ら、公言することなく生乳の供給を脅かしているのです。 ピーターは彼の少年時代、休暇時に近所の農場を通りかかり、搾りたての牛乳を 借りていた
当時のことを振り返ります。《私たちに選択する可能性を持たせるべきです:必要な方策を適応
すれば、生乳の販売を禁止する理由はありません。私は生乳を飲みながら育ち、害を被った事は
ありません》。 その他のプレシディオや旅行ガイド、ロンリープラネットにある食のコミュニティーを見
つける EDT出版からイタリアで発行された、アイルランドの新しい旅行ガイドが本屋にて入手可能。テ
ッラ・マードレ監修の差し込み 大地の生産物 付きの旅行ガイドの完全リストはこちら もっと知るには: サローネ・デル・グストとテッラ・マードレ2012
http://salonedelgustoterramadre.slowfood.com
食の伝統 モンスーンの蜂蜜ハンター 南インドの勇敢な野生蜂蜜のハンター達は、古い伝統を守るため、命を危険にさらします…
南インド、ニルギリ山(Nilgiri)の勾配を覆う熱帯モンスーンの森林では、地元の先住民が野生
の蜂蜜を採取する際に、多くの刺し傷を被る危険を冒しています:その地域で唯一の蜂蜜は、近
年、スローフード基金によるプロジェクト、味の箱舟 の仲間入りを果たしました。地元の大ミツ
バチ(Apis dorsata)は、山の高所の断崖絶壁に蜂の巣を作ります。そのため蜂蜜ハンター達は、
頂上へ数十メートル登ってから、その高所から木の樹皮で作られたロープの長い階段で下りてい
かなくてはなりません。バランスを崩したり足を踏み外したりしたら、致命的です。 村への帰宅途中、チームは、この森の奥に住みつく熊や豹、象に出くわすこともあります。この
地域はユネスコ保護地域であり、世界でも生物多様性が最も豊かな場所の一つなのです。 野生蜂蜜の採取は、今なおこの部族のみにより行われています。それは、その味や採取に捧げる
人々の伝統的な能力のみならず、その持続可能な進化も注目に値し、世界中の先住民族により守
られてきた多くの独特な熟練が頭によぎります。事実ここ数年、蜂蜜ハンター達はこの技術を持
続可能なものにするための異なるシステムを発達させてきました。蜂の巣を切る時、若いミツバ
チのいる部分を残し、将来の存在を保障するようにしています。ある場合は、頂上に近寄ること
さえ禁止します。たとえ食糧飢饉の時期であってもです。 Irula族とKurumba族は何世代にもわたってこの手法の蜂蜜採取を実践しています。蜂蜜ハンタ
ーと認識できる地元の岩壁絵画は2000年以上前にさかのぼります。今日の採取法に、さほど変化
はありませんが、外来世界の急襲により、古き伝統は危機に置かれています。《この地区は森林
伐採の被害者です。近隣エリアの農業形式に変化が起きたことで、多作農業から単作へ移行し、
茶の栽培の拡大により殺虫剤と肥料の大量使用と多様性の損失を引き起こしたのです。これら全
ては直接、ミツバチの個体群に大きな影響を与えました》と、蜂蜜伝統採取を保護するために15
年以上地元民族と共に働く地元の非政府組織、キーストーン財団のロバート・レオ氏は断言しま
す。《さらに、繊維業、公務員、工場など他の分野における仕事の機会も多くあります》。
キーストーン財団が先住民族との取り組みを開始した当時から、コラボレーションは現代社会と
いう背景においてこの伝統を推し進める方法に集中してきました。プロジェクトの背景として、
ハンター達が採取した蜂蜜を貯蔵、濾過し瓶詰する、地元の生産センターが作られました。今日
では、商品化された製品として規定され、キーストーン財団のグリーンショップネットワークで
公正な価格で販売されています。さらに、過去には捨てていたミツバチの蜜蝋も利用して蝋燭や
化粧品を製造しています。財団は、蜂蜜採取を行わない期間のハンター達の収入源調達を可能に
する養蜂を導入。《近年では、森林に蜂蜜を採取しに戻ってくる人々のケースを多く見ました。
特に若者で。》とレオ氏は語ります。《理由の一つとしては、活動が経済的にも興味深いものに
なっていると言う事です》。 2011年、この森のハチミツは、世界中の絶滅の危機に瀕する高品質の生産物カタログ、スローフ
ードの味の箱舟へと上り詰めました。
今年のサローネ・デル・グストとテッラ・マードレでは、ラボラトリー、試食、蜂蜜と養蜂家に
捧げる特別スペースが設けられる予定です。先住民問題は中心テーマとなり、世界中の先住民コ
ミュニティーの代表者の参加もみられることでしょう。 更なる情報は、サイトを訪問:www.slowfood.com
レシピ シチリア‐アルジェリア cous to cous サローネ・デル・グストとテッラ・マードレでは、味のラボラトリーが地中海の二大巨匠のクス
クスの伝統を比較します...究極の粒の挑戦! クスクス:Cuscus, cuscussù, cous cous, kiskusu, seksu…シチリアから北アフリカまで、こ
の一つの料理の異なる呼び名は数えきれません。来る10月29日に味のラボラトリー テッラ・マ
ードレネットワーク:シチリア‐アルジェリアcous to cous にて、二つの偉大なストーリーと
二つのクスクスの解釈に出会える機会があります。サン・ヴィート・ロ・カーポにあるレストラ
ンPochoのMarilù Terrasiシェフによるクスクスのおもてなしトラーパニ風、そしてアルジェリ
アで有機栽培のセモリナ粉からクスクスを生産する協同組合の創設者でシェフのSid Alì Lahou。
《クスクスは待ちの儀式です。忍耐、時間、落ち着きが必要です》とMarilù Terrasiシェフはこ
の料理を定義します。シェフはシチリアのサン・ヴィート・ロ・カーポの小さな町で毎週日曜の
朝、お客のためにクスクスを準備します。
Marilùシェフは大学の哲学科を中退し、過去にはパレルモでは研究員をしていました。現在は、
その他数ある活動の中で、彼女の演劇組合のマスコットである猫の名前をつけたレストラン、
Pochoのシェフをしています。演劇の経験は、毎晩キッチンを閉めてから、Marilùシェフの歌と
伝統民話でお客を楽しませながら再現されます。 一方、地中海の反対側。Sid Alì Lalhou氏はアルジェリア人の生産者。情熱的で型にはまらない
この人物は自己流でシェフとなり、14種類の異なるクスクスのために毎日3トンまでのセモリナ
粉を生産する協同組合のリーダーでもあります。小麦、カラス麦、米、ライ麦、トウモロコシ、
二種類の穀物ミックス、ラベンダーやタイム、ミントに香り付けしたもの、グルテンなしのもの
まで様々。全て厳密に有機栽培で、協同組合に集まる女性達の手によって作られています。Sidシ
ェフは既に2010年のテッラ・マードレの機にトリノを訪れており、Marilùシェフとの比較検討会
のための再訪を楽しみにしています。《サン・ヴィート・ロ・カーポには一度2005年に訪れたこ
とがあります。あれは、クスクスフェスティバルのコンテストで有機栽培の大麦のセモリナ粉を
元にしたレシピで優勝した時のことです。ラボラトリーでも大麦のクスクスを用意する予定です。
ポロネギとヒヨコマメと一緒に。きっと口ひげまでなめることになりますよ!》 伝統クスクストラーパニ風 材料8人分:
粒の大きいセモリナ粉
水 タマネギ
オイル、塩・胡椒 トウガラシ シナモン ローリエ パセリ ニンニク ブロード(だし汁)用魚
フリット用の魚 トマトペースト またはトマトソース アーモンド レモン 1kg
2個
適量 1個 1kg
お好みで 2リットル 150g
1個 テラコッタの容器にセモリナ粉を少しずつ入れ、右手でかき混ぜ左手で水を吹きかけながら小さ
な球状にしていきます。セモリナ粉にオリーブオイルを加えながら塩、胡椒、シナモン、タマネ
ギ、パセリのみじん切りで味付けてから、クスクス調理器に、一握りのセモリナ粉と、ローリエ
の葉何枚かとレモンの皮を交互に入れていきます。約一時間蒸します。蒸し煮用の水には香草を
ひと束、クローブ、ブロード用の魚を足していきます。 その間、魚のスープの準備をします。たっぷりのオイルでスライスしたタマネギを軽く炒めます。
そこのトマトペースト、塩、胡椒、トウガラシとシナモンを一つまみ、ニンニク・パセリ・アー
モンドで作るペストをたっぷり加えます。20分ほど火にかけながら、最後に前もってきれいに下
処理しておいたブロード用の魚を加えて煮ます。 蒸したクスクスを容量のあるスープ用の大皿に半分のブロードと共に注ぎ、煮て細かくなった魚
の一部も加えます。ウールの布切れでお皿を覆い、45分間休ませます。
残りの魚のブロードと共に盛りつけます。お好みで、美味しいオリーブオイルで揚げる魚のミッ
クス・フリットを上にのせて召し上がれ。この調理系統にならい、多くの種類のクスクスを作る
事ができます。魚を豚肉、羊肉、豆類や野菜に代えてもいいし、ハーブもそれぞれのお好みで代
用できます。 www.pocho.it
Seffa(甘いクスクス)
クスクス
細かく砕いたアーモンド
細かく砕いたクルミ
干しブドウ
1kg
50g
50g
100g
ハチミツ
バター デーツ(ナツメヤシの実)
乾燥アンズ アーモンドパウダー
オリーブオイル
40g
50g
50g
50g
50g
大さじ2
準備時間:20分 調理時間:20分 アーモンド、クルミ、干しブドウを二時間ぬるま湯に浸します。 干しブドウを取り出し、15分蒸します。 クスクスを水に浸してから水気を切り、15分間やすませます。 10分間蒸してから塩水で濡らします。 クスクスをアーモンドの粉、クルミ、干しブドウと混ぜます。再び全て一緒に10分間蒸します。 火からおろし、オリーブオイルとバターを加えながらよくかき混ぜます。クスクスにハチミツを
ふりかけ、半分に切ったナツメヤシ、干しアンズ、砕いたアーモンド、クルミ、干しブドウ少々
を飾り付けて召し上がれ。 www.lamaisonlahlou.com
おいしいエコ生活 洗剤、消臭剤、肥料…
コーヒーの10の利用法を紹介
さぁゴミ箱から離れて!コーヒーの残りを利用する方法はごまんとあります。ここに、10の方
法を紹介。 コーヒーは、ご存じの通りイタリアで最も愛され消費されている飲み物のうちの一つです。で
も残ってしまったらどうすれば?使用後のコーヒーの出がらしの抜け目ない利用法は?そこで皆
さんにいくつかのアドバイス。家 や キ ッ チ ン の 掃 除 に、美 容 に、ペットやその他、お 庭 にも便
利なこと間違いなし。 コーヒーとこの飲料の使用後の出がらしやコーヒー豆には、数えきれない代用法があるのです。
この方法だと、さらに少しでも直接ゴミ箱に行きつく廃棄物の量を減らすことができます。 1)冷蔵庫または自動車用の消臭剤 コーヒーの粉は、重曹の様に、悪臭を吸収する能力があります。起こりうる不快な臭いの形成
に備えるには、コーヒーの粉を数さじ入れた小さな容器を冷蔵庫内に、もしくはあなたの車にコ
ーヒーの粉を入れたチュールの袋を置いておくだけ。嫌な臭いは魔法の様にほぼ消えてなくなり
ます。 2)手についた嫌なにおいを消す 台所でニンニク、タマネギ、ポロネギなどを使うと、その臭いは簡単に、手に執拗に残ります。
この問題を解決するには、水洗いする前に、コーヒーの粉(使用後のコーヒーの出がらしでもよ
し)を少しだけ手で擦るだけで充分。 3)暖炉の掃除 暖 炉 の 掃 除 をもっとシンプルにするには、バケツと塵取りもしくは掃除機で灰を取 り 除 く 瞬 間
に、灰の層にコーヒーの出がらしをふりかけるだけ。 4)蟻の防除 皆さんの家から蟻を遠ざけるには、事前に乾燥させておいたコーヒーの出がらしを床にまいてみ
てください。蟻の巣付近にも同様に。またはコーヒーを直接注ぐのも効果的。コーヒーの臭いが
アリを意気消沈させ出没を抑制します。 5)植物の肥料 酸味のある土壌を好む植物は、根っこの近くにコーヒーの出がらしをばらまけば、植物が皆さん
に感謝する事でしょう。さらに、コーヒーカップに残ったコーヒーを薄めて再利用することもで
きます。コーヒーに含まれる栄養は、アザレア、シャクナゲ、ブルーベーリーの草花の成長や
開花の手助けをします。 6)研磨剤 食器用の普通の洗剤を、頑固な鍋やガスレンジの汚れを落とし、固い表面の掃除に役立つ研磨剤
に変換させることができます。コ ー ヒ ー の 粉 を少しだけ、使用後の乾 燥 さ せ た も の でも良いの
で、少量の洗剤に使用前に加えて混ぜてみてください。 7)ノミよけ コーヒーかすはノミよけにも最適です。ペットをお風呂に入れた後、乾かしたらブラシをかけ
ながら犬の毛並みを少しこするだけ。コーヒーのにおいは、疑いなく多くの一般的なノミ除けの
においよりも不快度は低いでしょう。 8)排水の掃除 水で薄めたコーヒーの出がらしを、流しやお風呂の排水、トイレに流せば、執拗な嫌なにおい
から守り排水溝を清潔に保てます。 9)砂糖または塩の保存 過 度 の 湿 度 の 形 成 を防ぐのに、コ ー ヒ ー 豆 を一つかみ、砂糖を保存する瓶や砂糖便の底に敷き
ます。同じ要領で塩の湿気予防にも適応できます。 10)家具のキズを消す 取り返しのつかない目立つキズのある濃い木製の家具や鎧戸があるなら、コ ー ヒ ー の 液 体 の 入
った器に布地か刷毛を浸してみてください。この飲料を、自然な染料として利用し、キズのあ
る部分が周辺部分の色とできるだけ同じようなトーンになるまで塗り込んでみましょう。 http://www.greenme.it/consumare/riciclo-e-riuso/7651-20-usi-alternativi-per-il-caffe