【目的】 マウスへの拘束ス トレス負荷は脳内ポリアミン代謝を活性化し

29pmD163
マ ウス にお け るオルニチ ン長期投与 の薬理生理 的影響
咲 1,鈴木 真奈美 1,林 泰資 1(1ノー トル ダム清心 女子大 ・
食 品栄養 )
○ 曽我部
【目的】マ ウス-の拘束 ス トレス負荷 は脳 内ポ リア ミン代謝 を活性化 し,プ トレ
ッシン濃度 を増加 させ る また, この増加 はジアゼパムで阻害 され る 一方,プ
トレッシンは神経活動 の興奮抑制や抗 うつ作用 を有す ることが知 られてい る。 こ
れ らの結果 はプ トレッシンが抗 ス トレス様の生理作用 を有す ることを示唆 してい
る。組織 のプ トレッシンはオルニチ ンの脱炭酸反応 によ り生成す る。したがって,
オル ニチ ン投与はプ トレッシン等 のポ リア ミンの働 きに影響 を及 ぼす可能性 があ
る。本研究では,マ ウスにオルニチ ンを長期経 口投与 した後,行動分析や脳 内ポ
リア ミン分析 を行 い,オルニチ ンの薬理 ・生理作用 について検討 した。
【
方法】体重 3
0-35
gの I
CR雄性マ ウスを使用 した。昼夜逆転 の照明環境 (
1
9:
00
-7:
00に点灯)で飼育 し,1
0:
00-1
6:
00の間に行動実験 を行 った。水道水 1
00
ml
あた り,オル ニチ ン 1
0mg (
Oml
O群),3
0mg (
Om3
0群),1
00mg (
Oml
OO群)
をそれぞれ溶 か して,給水瓶か ら 1
0日間マ ウスに 自然摂取 させ た後,オープンフ
ィール ド試験,強制水泳試験,ス トレス性高体温試験等 を行 った。その後,脳 内
ポ リア ミン分析 を行 った。
【
結果 と考察 】オル ニチ ン投与に よ り,オープ ンフィール ド試験,強制水泳試験
において,情動 レベル上昇 に伴 う行動変化が観 察 され た。 また高濃度 のオル ニチ
ン投与 によ り,ス トレス性高体温 の増強が見 られた。強制水泳 中の不動時間には
変化 はなかった。 ポ リア ミン分析 ではスペル ミジン とスペル ミンの増加 が観 察 さ
れた。以上 よ り,オル ニチ ン長期経 口投与はマ ウスの情動 レベル を上昇 させ るこ
とが示唆 された。
。
。