課題名:高圧処理を利用した東アジア産穀物の機能性食品の開発 (研究期間:H19~H20) 越後製菓㈱ 無菌包装白飯・雑穀飯の加工工程最適化 全自動製造ラインの開発製作 等 穀類加工企業が東アジア産穀物を利用した機能性食品の事業展開を海外 で進める上で直面する国産原料との相違点や、日本に無い(キヌアな ど)穀物を原料にして簡易炊飯加工や無菌包装米飯に加工した場合の加 工適正などの問題点を明らかにする。 また、東アジア産穀物を用いて、実ラインが適切に機能するように基礎 研究も行いながら、実ラインの改善・検討を試み、現地での産業化の有 効性を実証するために、当該事業に取り組む。 実証課題の目的 東アジアにおいても無菌包装米飯は、即席麺に替わる主食としてニーズ が高い。雑穀ご飯は、玄米・豆類・穀類といった全ての原料を全粒その まま使用し、生理活性物質が豊富に含まれている機能性食品と位置付け られているが、炊飯が難しく、食感が悪い。これらの事から、最新の高 圧処理技術を活用して、東アジア産穀物の機能性食品の開発を行う。 問合せ先 実用化研究 支援機関 基礎研究 推進会議の設置、研究への助言・指導等 (財)にいがた産業創造機構 量産試験 保存試験 ① 東アジア産精白米を原料とし た無添加で消化性の向上した 電子レンジ復元性に優れた無 菌包装白飯の開発 ② 東アジア産穀物を原料とし た無添加で消化性の向上し た電子レンジ復元性に優れ た無菌包装雑穀の開発 基礎研究(食総研) 1400 完全糊化 完全糊化+老化 部分糊化 1000 部分糊化+老化 無変化(熱力学的) 800 600 400 200 0 無菌包装米飯 現地での産業化の有効性を実証 40 60 80 100 コメ澱粉の高圧処理条件 の検討 全自動生産ライン システムの製作 総合研究所 20 Starch content (%(w/w)) ③ 東アジア産穀物を原料とし て簡易炊飯の可能な加工雑 穀の開発 ④ 東アジア産穀物に含まれる 生理活性成分の富化技術の 開発 waxy rice 1200 V 実証活動により、米デンプンの高圧処理による影響がわかった。そこか ら、中国米、タイ産ジャスミン米を原料とした、添加物を使用せず、消 化性・電子レンジ復元性が高い無菌包装白飯を製造することができた。 さらに、中国産雑穀を原料とした、無菌包装雑穀、簡易炊飯雑穀を製造 することができた。また、雑穀に含まれるGABAを富化した簡易炊飯雑穀 を開発し、その製造ラインを施工、設置した。雑穀製品の抗酸化能 (ORAC値)が高いことも確認できた。タイ人、中国人による食味試験の 結果が良好だったため、今後のアジア諸国への発展が期待できる。 消化性試験、電子レンジ復元性試験 デンプンの高圧処理の影響 等 V 成果 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品工学研究領域 食品高圧技術ユニット Treatment pressure (MPa) 要 ○(機関名)越後製菓株式会社 ○(担当者名)笹川 秋彦 ○ TEL : 0258-83-3288 実施体制 V 概 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品工学研究領域 食 品高圧技術ユニット 共同 研究 越後製菓(株) 連携機関 V 実証機関
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