分析化学III

分析化学Ⅲ
Analytical Chemistry Ⅲ(2単位)
薬 学 科3~6年次前期
選択
薬科学科
選択
3年次前期
【担当教員】
教授
戸井田 敏彦
准教授
西村 和洋
助教 東
恭平
【授業概要及び目標】
医薬品の作用を的確に把握するためには投与された医薬品やその代謝物だけでなく、生体成分も定量
的に追求することが重要である。
「薬品分析化学」の講義では分析化学Ⅰ、Ⅱで学習した基礎的な内容
を踏まえて、前半は医薬品や生体成分の分離・定量法およびそれらの最近の進歩について講義する。後
半は選択的な酵素活性測定法、薬物中毒、ドーピングにおける分析化学の実際を紹介する。最後に、複
合糖質の構造と機能に関する最新の話題を解説する。一つ一つの項目を説明し、実際に研究手段として
応用できるまでの理解を到達目標とする。
【授業計画及び授業内容】
三年次前期
項
目
<授業方法>
回 月日
担当者
授
1 4.14
戸井田
病態分析化学概論
<講義>
分析科学の目的が方法論の開発と平行して、分析の対象
を絞り、高感度化、迅速化、正確さの向上が求められて
いる。薬学領域における分析化学の担う役割について概
説する。
2 4.21
〃
応用分離分析(1)
<講義>
ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー
の最近の進歩について、特に生体成分、医薬品、環境計
測器としての応用を中心に講義する。アミノ酸分析、糖
鎖分析への応用についても解説する。
3 4.28
西 村
応用分離分析(2)
<講義>
電気泳動法、キャピラリー電気泳動法、ELISA 法、RIA
法について、特に生体成分分析を中心に講義する。核酸
分析への応用についても解説する。
4 5.12
戸井田
応用分離分析(3)
<講義>
アフィニティークロマトグラフィーの最近の進歩につ
いて、リガンドの選択、リガンド固定化の化学、スペー
サーの選択など、その実際例を解説する。
5 5.19
〃
微量分析(1)
<講義>
蛍光分析の最近の進歩について、特に生体成分、医薬品、
環境計測器としての応用を中心に講義する。発蛍光標識
試薬の種類と分析対象について、実際例を中心に解説す
る。
6 5.26
〃
微量分析(2)
<講義>
化学発光分析の最近の進歩について、特に生体成分、医
薬品、環境計測器としての応用を中心に講義する。励起
試薬の種類と励起特性、蛍光試薬との組み合わせを中心
に解説する。
104
業
内
容
7 6. 2
戸井田
電気化学分析の最近の進歩について、特に生体成分、医
薬品、環境計測器としての応用を中心に講義する。バイ
オセンサー・酵素センサーの種類・構造とその選択性に
ついて実際例を中心に解説する。
8 6. 9
〃
医薬品分析(1)
<講義>
薬物代謝を調べるための TDM の実際について解説する。
これまで学んできた種々の分析法をいかに組み合わせ
て、再現性の高い、かつ高感度に分析を行うかの実際例
を解説する。生体試料の前処理操作についても講義す
る。
9 6.16
〃
医薬品分析(2)
<講義>
ドーピングの実際について解説する。特にステロイドホ
ルモンの高感度分析法について、質量分析、イムノアッ
セイの実際について解説する。
10 6.23
〃
医薬品分析(3)
<講義>
薬物中毒および薬害の検証における分析化学の果たし
た役割について解説する。特にイタイイタイ病などの公
害病、キノホルム中毒によるスモン病を例に挙げ解説す
る。
11 6.30
西 村
生体成分分析(1)
<講義>
細胞内において1価のカチオンを除くと ATP、Mg2+と共に
三大成分として含まれるポリアミンについて、分析法と
合わせて講義する。
12 7. 7
〃
生体成分分析(2)
<講義>
ポリアミンの持つ様々な生理機能に関して解説する。ま
た、ポリアミン代謝と細胞障害性疾患におけるバイオ
マーカーとしての可能性についても解説する。
13 7.14
東
生体成分分析(3)
<講義>
複合糖質の構造と機能に関して、まず初めに糖脂質、糖
タンパク質の分類、構造決定法について講義する。特に
オリゴ糖の二次元マッピングと二次元電気泳動の実際
について解説し、これら糖鎖が担う生物情報についても
解説する。
14 7.21
〃
生体成分分析(4)
<講義>
複合糖質の構造と機能に関して、グリコサミノグリカン
の分類、定量法について講義する。特に酵素分解法、蛍
光ラベル化法による HPLC について解説し、これら糖鎖
が担う生物情報についても解説する。また二分子間相互
作用の測定法として表面プラズモン共鳴法についても
講義する。
15 7.28
〃
総括・試験
<講義・演習>
全部の講義内容のまとめ、質疑応答と確認および筆記試
験
【授業外学習】授業中に提示された課題について、毎回レポートを提出することにより理解を深める。
【教科書・参考書】教科書:「パートナー分析化学Ⅰ」(南江堂)「パートナー分析化学Ⅱ」(南江堂)
参考書:
「日本薬局方」解説書(廣川)
【キーワード】環境分析、TDM、ドーピング、バイオマーカー、複合糖質、ポリアミン
【評価方法・基準】授業態度(30%)および筆記試験(70%)で評価する。
原則として授業時間の3分の2以上の出席が必要である。
履修開始時に配布する評価基準に基づき各評価を実施する。
105
三年次前期
微量分析(3)
<講義>