中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会

中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会「これからの学校教育を担う教員の
資質能力の向上について(中間まとめ)」(平成 27 年 7 月 16 日)に対する意見の提出に
ついて(回答)
公短大協第43号
平成27年9月17日
文部科学省初等中等教育局
教職員課長
茂里
毅
様
全国公立短期大学協会
会長
東福寺
一郎
中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会「これからの学校
教育を担う教員の資質能力の向上について(中間まとめ)」(平成 27 年
7 月 16 日)に対する意見の提出について(回答)
平成 27 年 8 月 14 日付けで、本協会にご照会のありました標記の件につきまして、本協会会
員からの意見を別添のとおり提出いたします。
(別添)
これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(中間まとめ)に対する意見
団体名;全国公立短期大学協会
1.教員の養成・採用・研修を通じた課題・改革の具体的な方向性
○特に意見はない。「中間まとめ」の基本的方向性に賛成である。(IM)
○1997 年度まで教職課程を設置していた夜間短大として、「学び続ける教員像」に賛同する
とともに、社会人として学び続け、教員をめざす人たちに対して、通信教育だけでなく多
様な学びの機会を設け、教員となる道を推進する方向も検討いただきたいと考えます。
(K)
○「大学等と教育委員会の両者が、・・連携強化を図る具体的な制度を構築することが必要
である。」(P7)とあるが、教員を養成し、質を担保するには不可欠である。
制度の構築がどのようになるのか注目したい。(S)
○三重県にはかつて県教委、教職課程を持つ大学・短大、学校・幼稚園の各代表者からなる
連絡協議会があり、定期的に開催されていたが、かなり前に廃止され、相互に意見交換す
る場がなくなってしまった。現在、教員免許更新講習のための協議会は設けられているが、
大きな視野から話し合う場の必要性を感じている。(M)
○教員育成協議会(仮称)の指標・研修計画
国の教育方針と都道府県教育委員会との意見相違がある場合、どのように整合性を図る
か、また協議会の組織構成員が「域内を含め周辺の教員養成大学・学部やその他の教職課
程を置く大学」の代表となっている。
地域内教育の指針となりやすく、大学の代表として、教育分野のみでなく他領域に広域的、
広範囲に人材を求めることも必要ではないか。(N)
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2.教員研修に関する課題・改革の具体的な方向性
○研修機会の確保と、体系的でニーズの高い研修の開発を期待する。(S)
○研修するための時間が確保できるように配慮することが大切である。例えば、部活動の指
導を教員以外の者もしくは地域との連携により行うなど、教師の負担軽減を図ることが望
まれる。(M)
○初任者研修、十年研修とも、学外の専門家を招聘して講演形式で実施しているが、研修施
設と連携してセミナーを実施する等、一層の充実を図ることが必要である。(IM)
3.教員採用に関する課題・改革の具体的な方向性
○「中間まとめ」の方向性に賛成である。加えて「男女共同参画社会基本法」に則って、女
性教員が応募しやすい環境、また、ワーク・ライフ・バランスを保てる環境の整備が求めら
れる。(IM)
○求める教員像の明確化、合致する者の採用に適した選考方法を開発し、将来性のある者を
採用しようとする方向を進めて欲しい。(S)
○教員採用については少しずつ改善の方向にあると考えるが、様々なデータに基づき、本当
に教員にふさわしい人物をある程度時間をかけて見極めることが大切である。(M)
4.教員養成に関する課題・改革の具体的な方向性
○「中間まとめ」の方向性に賛成である。(IM)
○養成校のカリキュラムは、大学の特色を強調する等の理由で過密になっている。そのため、
教員免許状の取得に必要な単位数の増加はこれ以上望まない。
学校インターンシップを教職課程において単位化することは賛成である。(N)
○学校間連携のあり方、課程、免許状種等、接続性のある養成のあり方の検討を進めて欲し
い。(S)
○教員養成を高度化することはやむを得ないと考えるが、それらがすべて実現されるとなる
と、小規模の大学や短大で教職課程を維持することは困難になるであろう。大学の規模に
応じた方策を考えていただきたい。開放制については維持すべきであると考える。(M)
5.教員の資質能力の高度化に関する改革の具体的な方向性
○教職大学院は最低県単位には置き、様々な機会に利用できるようにすることが望まれる。
(S)
○公立短期大学の教員には各教員の専門分野における研究活動の充実に加えて、地域課題対
応型・解決型の調査研究に積極的に取組む姿勢が求められる。こうした調査研究活動を奨
励するための研究費の創設や評価制度について検討する必要がある。(IM)
6.教員免許制度に関する課題・改革の具体的な方向性
○教員の教職経験を考慮した免許状併有の促進はよい取組であると考える。これにより学校
種間の交流が促進され、相互の接続がスムーズにいくようになることが期待される。
(M)
○特別支援学校だけでなく幼稚園、小学校、中学校においても特別支援教育の重要性が高ま
っている。特別支援学校教諭免許状取得を促進させるため、養成校を増やすなど免許を取
得しやすくすべきと考える
また、小学校、中学校だけでなく、幼稚園における特別支援教育も充実させる必要がある。
今後、幼稚園における特別支援学校教諭免許保有教員の割合についても数値目標を示して
増やしていくべきと考える。(N)
○免許制度の複雑さは避け、整理していくべきである。(S)
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