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ヤマワ・レポート
(平成 27 年 12 月 7 日号)
今週の株式相場見通し
*日経平均
19,300~20,000 円
TOPIX 1,550~1,610
*期待材料 国内外の政策対応 成長戦略の加速 企業ガバナンス改革
*不安材料 地政学的リスク 中国経済及び新興国経済の動向
・日経平均株価は 9 月 29 日に付けた直近安値の 1 万 7 千円割れの水準から下値を切り上げ
る展開が続いており、12 月 1 日には終値で 2 万円の大台を回復した。2 万円近傍の相場水準
は予想 PER で 15.7 倍であり、アベノミクス 3 本の矢が出揃った 13 年 4 月以降の平均 PER
である 15.8 倍とほぼ同値である。同期間内においては PER16.5 倍強まで買われる局面も複
数回あったが、米国の利上げ判断を控えた不透明感がある中、国内においても積極的な政策
対応の発表が予定されている訳でもなく、現在の局面においては PER の上昇を想定するの
はリスクの高い判断だと思われる。中期的には引き続き上昇相場の継続を想定しているが、
短期的なスタンスにおいては、主力株については少なくとも PER15.8 倍をメドとした場合で
も投資成果を得られる程度まで株価が調整した局面での押し目買いに徹すべき状況と考えて
いる。ここで、安値を付けた 9 月 29 日から 12 月 2 日の国内主要指数のパフォーマンスを 3
月期決算企業の 2Q 決算発表が一巡した 11 月 16 日を区切りに前半、後半に分けて比較する
と、前半の局面では TOPIX+14.2%を明確にアウトパフォーム(OP)したのは東証大型株指数
(+1.1pt)で、アンダーパフォーム(UP)したのがマザーズ指数(-9.8pt)、東証 2 部指数(-
8.4pt)、日経 JASDAQ 平均(-7.9pt)等。一方、11 月 16 日から 12 月 2 日の後半の局面では
TOPIX+2.0%に対して顕著に OP なのがマザーズ指数(+12.2pt)で、他には東証小型株指数
と日経 JASDAQ 平均(+1.9pt)、TOPIX グロース指数(+0.5pt)等で、UP が東証大型株指数
(-0.7pt)、TOPIX バリュー指数(-0.5pt)となっている。短期的には日経平均株価 2 万円台乗
せで目標達成感も出るなか、主力大型株よりも小型、成長株分類の企業が選好される局面が
継続するものと思われる。ただし、16、17 日に予定される FOMC が近付くにつれ、買われ
ていた小型、成長株も調整に転じる可能性が高いと思われ、相場全体が調整する局面では直
近 UP の大型、割安株に投資妙味が生じると考えている。(12 月 3 日現在、多功 毅)
今週の予定
国内
12/7(月)
8(火)
9(水)
7-9 月期 GDP 改定値(8:50)
11 月景気ウォッチャー調査(14:00)
10 月機械受注(8:50)
11 月マネーストック(8:50)
10(木)
11(金)
海外
[独]10 月鉱工業生産(16:00)
[中]11 月貿易収支
[中]11 月消費者物価指数(10:30)
[米]11 月小売売上高 (22:30)
出所はロイター、ブルームバーグより、時刻は日本時間(予定)
山和証券 本店営業部
TEL:3668-5412
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに
記載させていただきました。ご確認の程、宜しくお願い致します。
1
今週の参考銘柄
健康コーポレーション(2928)
決算期
14年03月
15年03月
16年03月予)
売上高
(百万円) 前年比(%)
23,910
34.0
39,101
63.5
60,130
53.8
営業利益
(百万円) 前年比(%)
1,127
35.5
2,108
87.0
5,004
137.4
札幌アンビシャス
経常利益
(百万円) 前年比(%)
1,303
38.5
1,946
49.3
4,676
140.3
株価
株価(12月3日 ・円)
764
予想PER(16年3月期・倍)
31.9
売買単位(株)
100
業種
化学
担当者
松本 直志
当期利益
(百万円) 前年比(%)
2,698
571.1
1,636
-39.4
3,052
86.6
12月3日
EPS
(円)
配当金
(円)
22
13
24
2
1
10
764 円
25日移動平均
75日移動平均
850
750
650
550
450
2000
1000
千0
2015/6/10
2015/7/8
2015/8/5
2015/9/2
2015/9/30
2015/10/28 2015/11/25
いつまでも健康で輝きたいという顧客の「自己実現の欲求」を支援することを目的に、健康食
品やフィットネス、化粧品、美容機器、アパレル、雑貨などの事業を行っている。上期決算は収
益性の高いライザップの売上拡大が牽引し前年比 40.2%増収、1,838.4%営業増益。ライザップの
月次売上高は 9 月に過去最高の 20 億円を、累計会員数は 41,000 人を突破。シニア層の顧客が増
加しており、昼間の時間帯の稼働率が上がったことで収益性も向上している。ライザッププログ
ラムを終了した顧客に対して、理想のカラダを維持するための月 9,800 円の通いやすいコースを
新設し、継続利用者が増加。サプリメントやプロテインといった物販でも定期的に購入するリピ
ーターの比率が高まっており、12 月で物販売上の 3 割がリピーターになる見込み。理想の体作り
に欠かせない低糖質食品では、おいしさを重視した独自商品の開発を行っている。ジムの継続利
用や定期的な物販売上の拡充を進め、生涯のパートナーとなれるようにライザップのビジネスモ
デルの再設計を進めている。サービス向上や認知度拡大、結果に対する信頼感から既存客からの
紹介による新規顧客の獲得も進んでいる。また、医師や人間ドッグなどの健診機関との提携によ
り、シニアやメタボなど問題を抱える新規顧客の獲得も進めている。従来は新規顧客の獲得に CM
など多大なコストをかけていたが、紹介や医療連携による低コストでの新規顧客獲得が増加する
ことで、ライザップ事業の収益性が一段と高まることが見込まれる。
海外では香港や台北、シンガポールで稼働客数が急増しており、アメリカでも開業準備中。結
果にコミットする新規事業としてゴルフのスコアアップにコミットするゴルフスクール「GLEX」
を開始。業容拡大のため SBI やソフトバンクといった各業界のリーダー企業との事業提携を推進。
ライザップの成功により、大企業と良い内容で提携が出来るようになっている。
9月のライザップの月次売上が20億円を突破してきたことで、来期も高成長の可能性が高いと
思われる。ライザップでは紹介や医療連携による顧客獲得に伴う広告宣伝費の抑制、ジムの継続
利用、物販のリピート利用の増加、シニア開拓による店舗稼働率の向上により、収益性の改善が
進むことが見込まれる。ライザップのノウハウに基づく低糖質食品の販売増や「GLEX」
、ソフト
バンクなどとの提携を生かした新ビジネス展開などライザップの成功による知名度、ブランド力
向上により、ライザップ以外のビジネスにおいても事業拡大に弾みがつく可能性がある。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに
記載させていただきました。ご確認の程、宜しくお願い致します。
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説明会より
銘柄
(コード)
市場
株価(12/3)
売買単位
ネクスト
(2120)
東証 1 部
1,297 円
100 株
寿スピリッツ
(2222)
東証 1 部
4,920 円
100 株
カネカ
(4118)
東証 1 部
1,204 円
1,000 株
扶桑化学
(4368)
東証 JASDAQ
1,670 円
100 株
武蔵精密
(7220)
東証 1 部
2,665 円
100 株
スターツ
(8850)
東証 1 部
2,297 円
100 株
コメント
M&A 効果と主力の賃貸・不動産売買情報サービスの売上の伸びが牽引
し、上期決算は前年比 53.5%増収、60%営業増益。地方など加盟店の開
拓を進め加盟店舗数は前年比 35.4%増加し、
総掲載物件数は前年比 17.2%
増加。物件数 1 位の情報力を生かして、民泊市場解禁の場合、新規参入
が見込まれる。機動力やビジネス創出力の高さからビジネスの立ち上げ
も早いと思われ、新たな成長事業に育つ可能性がある。(松本 直志)
ザ・メープルマニアのヒットや昨年の消費税増税に伴う需要減の反動、9
月のシルバーウィーク、インバウンド需要の増大もあり上期決算は前年
比 11.2%増収、79.8%営業増益。上期計画大幅超過達成し、上期上振れ分
だけ通期計画を上方修正。空港でのインバウンド向けお土産売上は前年
の 4,500 万円から 2.85 億円に拡大し、通期では 6 億円の売上達成を目指
す。下期もザ・メープルマニアの好調続き、インバウンド売上も着実に
増加すると思われ、通期計画の超過達成が見込まれる。(松本 直志)
全事業セグメントで業績改善が進んでいる。原料価格低下に伴うスプレ
ッド拡大に加えて、特徴ある製品の拡販、新製品投入や構造改革等の自
助努力も業績に大きく貢献している。上期上ブレ着地に対して会社側は
中国経済の減速等の影響が不透明であるとして通期計画は据え置いた
が、保守的前提と思われ上ブレ着地に期待。アフリカで高評価のカネカ
製付け毛は現在もフル生産、フル販売が継続中とし、現在進めるマレー
シアでの能力増強は今 4Q から貢献予定。 (多功 毅)
2Q 決算は、ライフサイエンス事業が堅調に推移したうえ、原料価格低下
メリットも享受。一方、半導体向け超高純度シリカは 2Q に入り半導体市
場調整の影響を受けたが、微細化進展に伴う採用拡大を受けて高水準を
維持。下期については、超高純度コロイダルシリカが一段と落ち込む前
提となっているが、11 月に入り既に回復に転じている模様で、下期利益
の下ブレ懸念は小さいものと思われる。(多功 毅)
業績は堅調に推移、据え置かれた通期計画の上ブレ確度は高そう。小型、
軽量のデファレンシャルの評価が高く、ホンダ外からの新規採用が順調
に拡大している。当製品の収益性は高く、今後の利益貢献が期待される。
また、プラネタリも自動車メーカーが進める多段化に伴い使用個数が増
加基調。デファレンシャル、プラネタリを軸とした拡販により自動車市
場の成長を上回る成長が期待可能と思われる。(多功 毅)
分譲マンションの引き渡しがあったことで上期決算は前年比 19.1%増
収、17.8%営業増益。建設事業で建設資材や労務費などのコスト上昇が一
服したことで、上期計画を超過達成。ピタットハウスの店舗数拡大によ
り不動産仲介事業は増収。賃貸住宅や駐車場、ホテルなど不動産管理事
業も管理件数の拡大により継続的に売上を伸ばしている。ホテル事業も
稼働率、宿泊単価上昇で順調。管理不動産の有効活用を狙い、民泊が解
禁された場合、新規参入する方針を示している。(松本 直志)
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに
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3
やまわ
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発行 山和証券調査室