ヤマワレポート(PDF:290KB)

ヤマワ・レポート
(平成 27 年 1 月 26 日号)
今週の株式相場見通し
*日経平均
17,100~17,600 円
TOPIX 1,380~1,430
*期待材料
円安 賃金上昇 日銀法改正
*不安材料
地政学的リスク 原油価格下落によるリスクオフ 中国経済の成長鈍化
米国株の不安定な動きや円安進行の一服により、日本株は年初から一進一退の展開になって
いる。米国株は経済指標の改善スピードの鈍化と米国企業決算の不調が重石になっている。
ブルームバーグ集計によると、23 日朝までに決算を発表した S&P500 種株価指数構成企業
82 社のうち 65 社で EPS が事前予想を上回る決算になっているが、バンカメなど金融業の減
益決算が影響し増益率は前四半期と比べて落ち込んでおり、現状ではあまり良くない決算シ
ーズンになっている。米国株の PER は割安感のない水準まで上昇しているため、米国株が
上昇基調に転じるには、企業業績の拡大が必要。このまま決算が不調なら株価の調整が長引
く可能性もある。欧州では ECB による量的金融緩和導入が決まったものの、事前に欧州株
高、ユーロ安が進んでいたことから一旦揺り戻しの動きが想定される。ただ、ドイツではす
でに景況感が底打ち反転しており、株価の上昇による景気刺激の効果も見込まれる。今年の
日本株は追加緩和や解散総選挙といった派手なイベントは見込みにくく、辛抱強くなる必要
があるが、今年 7 月くらいから日本経済は力強い成長局面に入り国内外から幅広く長期の資
金が流入すると思われ、日本株は押せば買いのスタンスで良いものと思われる。所得の増加
に伴い個人消費に勢いが出てくると見ており、7&iHD などの内需株に投資妙味があると思わ
れ、安値を拾っていきたい。目先ではアルバイトの人手不足やバイト情報媒体のスマホシフ
トを追い風に業績絶好調のディップ、自律反発狙いのゲーム株(エイチーム、コロプラ、イグ
ニス)、訪日外国人消費関連の松屋に期待。ところで、自民党の山本幸三衆議院議員がロイタ
ーとの 19 日のインタビューで、日銀法改正(日銀の目標に雇用問題を追加すること等)に意欲
を示し「今年中に政府案をまとめ、来年の通常国会に法案を提出する」スケジュール感を提
案したとしている。バブル崩壊以降失われた 20 数余年を取り戻すために日銀法改正は必須
だと思われ、実現を強く期待したい。(1 月 22 日現在) (松本 直志)
今週の予定
1/26(月)
27(火)
28(水)
29(木)
30(金)
国内
12 月貿易収支(8:50)
コマツ(6301)決算(15:00)
12 月小売売上高(8:50)
12 月全国 CPI(8:30)
海外
[欧] 1 月 IFO 企業景況感指数(18:00)
[米]12 月耐久財受注(22:30)
[米]1 月消費者信頼感指数(24:00)
[米]FOMC(~28 日)
[米]10-12 月期 GDP 速報値(22:30)
出所はロイター、ブルームバーグより、時刻は日本時間(予定)
山和証券 本店営業部
TEL:3668-5412
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに
記載させていただきました。ご確認の程、宜しくお願い致します。
1
今週の参考銘柄
日本電産(6594)
決算期
13年03月
14年03月
15年3月予)
東証1部
売上高
(百万円) 前年比(%)
709,270
3.9
875,109
23.4
1,000,000
14.3
株価(1月22日 ・円)
予想PER(15年3月期・倍)
売買単位(株)
業種
担当者
営業利益
(百万円) 前年比(%)
17,598
-75.9
84,864
382.2
110,000
29.6
税引前利益
(百万円) 前年比(%)
13,398
-81.1
84,460
530.4
108,000
27.9
株価
7,998
29.7
100
電気機器
多功 毅
1月22日
当期利益
(百万円) 前年比(%)
7,986
-80.4
56,272
604.6
75,000
33.3
EPS
(円)
29.6
206.8
269.6
配当金
(円)
42.5
50.0
70.0
7,998 円
8,500
7,000
5,500
4,000
十
万
100
50
0
2014/2/15
2014/5/15
2014/8/15
2014/11/15
・3Q(10-12 月)業績は売上高 2,643 億円、営業利益 288 億円で着地。前年同期比では 21.7%
増収、27.9%営業増益、当 2Q 比で 6.0%増収、7.1%営業増益での着地となった。2Q 比で営業
利益は約 19 億円の営業増益だが、その内、円安による増益要因が約 23 億円あった事もあり、
実態ベースではやや伸び悩みと言える決算。主因は光ディスク装置用モータ、遊戯機器向けモ
ータが落ち込んだ事、デジカメ市場低迷の影響を受ける電子・光学事業の伸び悩み等によるも
の。ただ、当社の来期及び中長期的な成長シナリオを変更させるようなものではなく、引き続
き強気スタンスを維持すべき決算と考える。
・2Q の業績が好調であったにも関わらず、2Q 決算発表時点では業績の上方修正を行ってい
なかった事に加えて、3Q で発現した円安効果等を受けて通期業績計画の上方修正を発表する
と共に、通期配当予想の増配についても発表。修正後通期計画は従来予想比に対して売上高で
400 億円、営業利益で 50 億円の増額修正、配当については 10 円の増配。増額修正後の 4Q 計
画は売上高 2,462 億円、営業利益 293 億円であり、3Q 実績に対しては 6.8%減収、1.6%営業
増益計画となっているが、車載及び家電・商業・産業用事業や機器装置事業において季節要因
による売上増加が見込まれる事、足元での HDD 用モータの単価上昇、シェア拡大、3Q 比で
進む事が予想される対ドルでの円安効果等を踏まえると、特に売上高計画が保守的な印象。た
だし、4Q 時には売上高の上ブレにより利益についても増額が期待される状況が発生しても、
そのような場合には期末にかけて先行投資的費用の積み増しや構造改革の前倒し等を行う傾
向があり、営業利益面では大幅な上ブレは期待しない方がよいものと思われる。
・来期についても成長局面が継続する可能性が高いものと考える。HDD モータの製品構成改
善効果、その他精密モータの新製品の寄与、家電・商業・産業製品における組織改編効果、
車載製品の過去受注案件の貢献等による売上拡大と利益額及び収益性の向上が期待される。ま
た、中長期的な観点においても、特に車載事業において、これまで M&A でグループ化してき
た企業の持つ製品、技術を活用したモジュール化、システム化した新製品の貢献や今後予想さ
れる新規の M&A の貢献による一段の成長加速を期待する。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに
記載させていただきました。ご確認の程、宜しくお願い致します。
2
決算説明会より
銘柄
(コード)
市場
株価(1/22)
売買単位
ゲンキー
(2772)
東証 1 部
7,780 円
100 株
大光
(3160)
東証 2 部
894 円
100 株
東武住販
(3297)
東証 JASDAQ
1,055 円
100 株
セブン&アイ
HD
(3382)
東証 1 部
4,255.0 円
100 株
クリーク&
リバー社
(4763)
東証 JASDAQ
666 円
100 株
ユニオンツール
(6278)
東証 1 部
3,130 円
100 株
コメント
2Q 累計決算はポイント制度復活と消費税増税に伴う消費者の生活防衛
意識の高まりを背景に既存店が好調に推移し計画を上回る着地。通期に
ついては消費環境が不透明である事や下期に出店が偏重している事に伴
うコスト増を見込み据え置きだが、保守的前提と思われ上ブレに期待。
当面、ディスカウント戦略を武器とした新規エリアへの進出で成長局面
が続くものと思われる。しかしながら、積極出店計画に伴う資金調達方
法については不透明要因。(多功 毅)
2Q 累計決算は事前の予想を上回る着地。外商事業は既存得意先向けの売
上が拡大。業務用小売りも一般消費者の消費税増税に伴う生活防衛意識
の向上が寄与。水産についても新規法人顧客の獲得や輸出が貢献し、3
事業とも増収増益。2Q 決算発表時に通期営業利益予想を従来の 300 百万
円から 610 百万円へと大幅に上方修正。業務用小売り事業の 3 月の前年
ハードルが高いが、会社側も保守的に計画に織り込んでおり、上方修正
後の営業利益計画達成の確度は高いものと思われる。(多功 毅)
福岡、山口県で築 20~40 年の戸建住宅を買い取って簡便なリフォームを
した後 1,500 万円程度で年収 300 万円程度の一次所得者層へ販売してい
る。販売価格と販売件数が計画から若干上振れしたことで、上期計画は
上振れし通期計画に対して順調に進捗。今後毎年 2 店ずつ店舗を拡大さ
せ売上、利益の拡大を目指す方針。築 20~40 年の物件は駅近で立地が良
い物件が多いが、買い取ってリフォームして販売する業者はいない状況
にあり、営業範囲の拡大により業績の拡大が見込まれる。(松本 直志)
イトーヨーカドーやニッセンが足かせになり 3Q 累計決算は 100 億円程
会社営業利益計画を下振れ。コンビニは順調で 30 億円程営業利益計画上
振れ。既存店売上の伸びに伴い利益率も改善し、消費税増税に伴う需要
減が一巡し販促費を増やさず売上が増加基調に入りつつあり、コンビニ
事業の 9-11 月期は前年比 11.5%増収、5.7%営業増益と順調。来期はコ
ンビニ 1 強体制がより強固になることに加え、セブンカフェドーナツ導
入効果や消費環境の改善が見込まれる。(松本 直志)
3-11 月期決算は前年比 13%増収、23%営業増益となり過去最高の業績
を達成。TV やゲーム、医療、IT、法曹、会計分野での人材需要は旺盛で、
全セグメントで業績が伸びている。通期営業利益計画に対する進捗率は
78%で概ね会社計画通りに推移。新規事業では Youtuber とネットワーク
を作り、Youtube での動画配信における収益化の支援を行うオンライン
クリエイター事業が 3Q に単月黒字化し、4Q 以降は四半期黒字化の見込
みで、今後の拡大が期待される。(松本 直志)
円安に伴いアジア系メーカーとの価格競争力が回復。加えて電子部品の
搭載数が増える車載向け市場の拡大や新製品効果、コスト削減等も寄与
し計画を上回る利益で着地。今期は子会社との決算期統一による業績か
さ上げ効果があるが、この決算期変更影響を除いた 12 ヵ月決算ベースに
よる試算でも 5.4%増収、10.9%営業増益と連続 2 ケタ増益を計画。
(多功 毅)
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3
やまわ
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発行 山和証券調査室