1.「ド」と「レ」の音の階段を指で指しながら、先生が弾く「ド」と「レ」 を聴き

中嶋恵美子先生
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音の並びと音の高低の一致のアプローチ
1.
「ド」と「レ」の音の階段を指で指しながら、先生が弾く「ド」と「レ」
を聴き比べる。
2.
「ド」と「レ」の音の階段を指で指しながら、低い声と高い声を感じな
がら歌う。
3.音の階段を指で指しながら、
「ドレド」と低い声と高い声を感じなが
ら歌う。
4.これを家の人と一緒に毎日3回ずつ練習する。
このステップを、
「レ」と「ミ」
、
「ミ」と「ファ」
、というように順次行い、
次のステップでは音を「ドとレとミ」というように3音にして同様に練習を
する。そして、この練習で音の並びと高低の概念が理解できたら、ト音記
号とヘ音記号の総譜を見せて、
「図形の把握」のアプローチへと進める。
どの段階でも、子どもがちゃんとわかっているかどうかを確認しなが
ら進むことを忘れてはいけない。
「これまで出会ったたくさんの生徒たちが、どう指導したらいいのかを私
に教えてくれました。生徒が何かできないとき、できない背景にはピアノ
の先生の理解を超えたところに理由がある場合があります。つまずきの原
因は何だろう、といろいろな角度から考えることが解決のきっかけになる
と思います。レッスンの場で練習方法を工夫してみるのもいいでしょう。
生徒と一緒に答えを探すのはとっても楽しいですよ!」
その子の能力や特性がわからない場合には、目標はひとつだとしても、段階
を多めに設定してみよう。課題を細分化することで見えることがあるはず!