プロジェクト名(個別案件):ベトナム国「海水魚指導」 指導分野 海水魚養殖、特に海水魚種苗生産の技術指導 専門家氏名 石橋矩久 派遣期間 2005 年 3 月∼2008 年 3 月 本邦所属先 (独)水産総合研究センター(2005 年 3 月∼2007 年 3 月) 自営業(2007 年 4 月∼2008 年 3 月) 派遣の目的 ベトナム東部沿岸ナチャンに 2004 年に無償協力により完工された国立 第3養殖研究所に属する海水養殖研究センターの自立運営のための指 導、助言ならびに海水魚養殖に係るノウハウを通じて、無償資金協力に よる成果の持続的な発展を図る。 活動内容 ① 海水魚養殖魚の親魚養成及び種苗生産に係る技術指導 A. 親魚養成技術:親魚選定手法、親魚管理手法、催熟採卵手法等 B. 種苗生産技術:卵質ふ化管理手法、種苗飼育手法、飼育管理手法等 C. 生物餌料培養技術:餌料生物培養手法 ② 海水養殖研究開発センターの組織管理と計画及び第 3 養殖研究所の研究開発計画 の助言 達成状況 ① 海水魚養殖魚の親魚養成及び種苗生産に係る技術指導 1.魚類種苗生産 魚種 種苗生産尾数(全長 mm) 生残率 問題点 ハタ類 スジアラ 9000 尾(30mm) 0.5∼2.5% 初期生残の向上 チャイロマルハタ 4000 尾(9 mm) 11% 飼育後期の生残 アジアアカメ 930000 尾 (25mm) 0.5∼25% 効率的種苗生産 アカメモドキ 27000 尾(40mm) 3∼12% 特になし 2.生物餌料培養 生物餌料培養技術は第 3 養殖研究所でエビ、カニ、貝類の種苗生 産技術開発が進められ、これに伴い生物培養が実施されていた。このため植物プ ランクトンの効率的大量培養手法及びシオミズツボワムシの安定培養手法の 2 項 目の指導を行った。 3.報告書 ハタ類 1 ナチャンにおける養成スジアラの成熟 2005 年 9 月 2 スジアラの水槽内成熟と産卵 2006 年 9 月 3 スジアラの水槽内産卵 2007 年 9 月 4 スジアラの種苗飼育 2007 年 9 月 5 チャイロマルハタの種苗初期飼育 2006 年 9 月 6 チャイロマルハタ種苗の飼育密度 2006 年 9 月 アジアアカメ 7 アジアアカメの人工催熟手法 2007 年 3 月 8 アジアアカメの種苗飼育 2007 年 3 月 アカメモドキ 9 アカメモドキの種苗飼育 No1 2005 年 9 月 10 アカメモドキの種苗飼育 No2 2006 年 3 月 魚病 その他 11 12 13 14 15 16 アカメモドキのホルモン催熟 餌の違いによるアカメモドキ幼魚の成長 ハタ及びアジアアカメ親魚の疾病 コペポーダーの水槽内増殖 バイオフィルムバクテリアと沿岸保全 南部域の養殖研究開発の視察 2006 年 3 月 2006 年 3 月 2007 年 3 月 2006 年 3 月 2006 年 9 月 2007 年 9 月 4.会議発表 A. バイオフィルムバクテリアと沿岸保全 2006 年 8 月、ナチャン 海洋と沿岸湿原域に関するワークショップ、IUCN 主催 JICA 等共催 B. ベトナム・ナチャンにおけるスジアラの水槽内産卵 2007 年 8 月、ハノイ アジア太平洋養殖会議、ベトナム水産省主催、世界養殖会議等共催 C. ベトナム・ナチャンにおけるスジアラの種苗飼育 2007 年 8 月カントー ベトナム・ハンガリーの畜産と養殖に関する会議 ② 海水養殖研究開発センターの組織管理と計画及び第 3 養殖研究所の研究開発計画 の助言 1.セミナー,トレーニング等 A. 海水魚養殖セミナー 2005 年 8 月 40 名参加 日本の海水魚養殖と飼料開発(東京海洋大学中田教授)他 B. PCM (Project Cycle Management) 手法トレーニング 2005 年 11 月 参加者 30 名 Organization Capacity Development Co.へ外部委託 C. 第 3 養殖研究所の独立的運営計画立案プロジェクト 2006 年1∼3 月,4∼6 月、7∼9 月の 3 期間、PCM 手法に関するモデルケースとし て政府より求められた研究機関の独立運営実施計画作成のプロジェクトを実施 D. ベトナム南部の養殖研究開発施設の視察研修 2007 年 8 月 参加者 6 名 カントー大学、第 2 養殖研究所、南部域海水養殖センター等 2.海水養殖開発センターの組織整備(JICA 無償供与機材の有効活用) バクテリア研究室、魚病ウイルス研究室、水質研究室、藻類培養研究室 3.海外研修 JICA 長期研修:近畿大学修士課程 1 名、東京海洋大学研究課程 1 名 JICA-CP 研修:養殖魚の健康と安全管理に関する研修(水産大学校)1 名 CP 第 3 国研修:ハタ類養殖ワークショップ(インドネシア) 1 名 4.資機材供与 海水消毒処理水槽(コンクリート製 60 ㌧ 3 面)、海上養殖筏(4x4m12 面) プロジェクター、デジタルカメラ、各 1 式 5.技術情報支援 文献「Marine Fish Culture」他 4 冊
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