昭和大学横浜市北部病院 心臓血管カテーテル室

昭和大学横浜市北部病院 心臓血管カテーテル室
Ⅰ.研修科の長
落
合 正 彦
Ⅱ.臨床研修責任者
落
合 正 彦
Ⅲ.臨床研修指導医数(厚生労働省認定) 4名
Ⅳ.認定医数・専門医数・指導医数
日本循環器病学会専門医 ································································ 5名
日本内科学会指導医 ········································································· 4名
日本内科学会専門医 ········································································· 2名
日本内科学会認定医 ········································································· 9名
日本心血管インターベンション学会指導医 ····························· 2名
日本心血管インターベンション学会認定医 ····························· 5名
Ⅴ.主な診療実績
心臓血管カテーテル検査 ··························································· 1,200件
経皮的冠動脈インターベンション············································· 501件
経皮的カテーテル心筋焼灼術 ····················································· 150件
経皮的末梢血管インターベンション ········································ 100件
下大静脈フィルター留置術・抜去術 ·········································· 20件
臨床心臓電気生理学検査 ································································ 25件
恒久的ペースメーカ植込み術 ······················································· 30件
植込み型除同細動器・心臓再同期療法 ······································ 6件
Ⅵ.診療科の特徴
当科は、循環器疾患全般について診療を行っています。急性期の疾患としては、急性心
筋梗塞・急性冠症候群を含む虚血性心疾患、頻拍性・徐脈性を含む不整脈、急性および慢
性心不全の症例を多く経験できます。約1000例の心臓カテーテル検査、うち、550例の冠動
脈インターベンション(PCI)を施行し、99%で手技成功が得られました。うち、難易度が
高い慢性完全閉塞も98%と高い成功率を収めています。また、半数は、経橈骨動脈アプロー
チによって行われ、患者負担の軽減に貢献しています。カテーテルインターベンションに
ついては、急性期の成績向上はもちろんのこと、薬剤溶出性冠動脈内ステントをほぼ全症
例に使用することで、再狭窄率が激減し、良好な遠隔期の治療成績を収めています。また、
石灰化病変に対しては回転性アテレクトミーカテーテルを約50例に施行、腸骨動脈・浅大
腿動脈・腎動脈など、末梢血管に対するインターベンションは100例で行われました。また、
落合は第55回米国心臓病学会(ACC)など各種学会、さらに多くの国々でも、主として慢
性完全閉塞性病変に対する PCI の手技供覧・指導を行ってきました。
[外来診療]
外来は予約制だが初診患者も多く、紹介や遠方からの患者が多い。またセカンド・オ
ピニオンも受け入れている。心臓超音波検査、ホルター心電図、トレッドミルテスト、
負荷心筋血流シンチグラム等の検査を含め、冠動脈 CT での非侵襲的冠動脈評価も可能で
ある。
[入院診療]
8階のフロアーに内科系外科系併せて50床が稼働しているほか、救急病棟や集中病棟
にも患者が入院している。
心臓血管カテーテル検査を主体に経皮的冠動脈インターベンション、経皮的末梢血管
インターベンションの治療、徐脈性不整脈に対する恒久的ペースメーカ植込み術、致死
性不整脈に対する植込み型除細動器手術、心不全の治療としての心臓再同期療法も行っ
ている。
Ⅶ.研修の概要
当科では、初期臨床研修として虚血性心疾患を中心として循環器疾患に対応する研修
コースがあります。
・外来診療
一般外来、救急外来があり、午前中に一般外来を行っています。一般外来では、初診
患者を含め、さまざまな心疾患に対応し、救急外来は当直及びオンコール上級医ととも
に急性冠症候群及び急性うっ血性心不全、致死性不整脈の初期対応を研修します。
午前中の外来研修では、初診患者を中心にした OJT(on the job training)が行われます。
指導医の指導下、問診、診察を行い、その場で正しい診療行為が行われているか評価さ
れ、フィードバックを受けます。
・入院診療
主に一般病棟と集中治療室での研修を義務づけています。急性冠症候群、急性うっ血
性心不全、急性心筋炎等の集中治療管理を行うほか、虚血性心疾患、不整脈等の治療管
理を学ぶことができます。また、心電図の”読み方”を基本に心臓超音波検査の手技、
トレッドミルテスト、負荷心筋血流シンチグラム検査等を学ぶことができます。
心臓血管カテーテル室において心臓血管カテーテル検査、経皮的冠動脈インターベン
ション、経皮的末梢血管インターベンション、臨床心臓電気生理学検査、恒久的ペース
メーカ植込み術等の手技に参加し指導医の指導下で手技をできます。
Ⅷ.研修の特徴
・一般目標《GIO》
主要な循環器疾患(急性冠症候群、狭心症、心不全、不整脈疾患など)の診療に携わ
ることにより、プライマリケアに必要な知識と技術を習得する。
・具体的目標《SBOs》
(1)バイタルチェックや、理学所見から急性期循環器疾患の重症度のトリアージができ
る。
(2)必要な場合、酸素投与、血管確保、モニター心電図装着ができる。
(3)病歴を聴取し、整理してカルテ記載ができる。
(4)電図を自分で電極を装着して評価できる。
(5)胸部レントゲン写真や CT、MRI 検査を評価できる。
(6)簡単な経胸壁心エコー検査が実施・評価できる。
(7)経皮ペーシング、体外式一時ペーシングを経験する。
(8)心血管カテーテル検査を経験し、結果を評価できる(右心カテ:スワンガンズカテー
テルの実施)。
(9)体表面エコーガイドによる中心静脈穿刺を経験する。
(10)基本的かつ頻度の多い循環器疾患について診断、治療(薬物・輸液療法など)を経
験し、代表的薬剤について説明できる。
(11)重症循環器疾患症例にて人工呼吸器管理、循環補助装置(大動脈内バルーンパンピン
グ、部分的人工心肺)を経験する。
(12)心臓リハビリテーションから社会復帰のプロセスを説明できる。
・方 略《LS》
方法
該当SBOs
外来研修(救急含)
1~6
病棟研修
1~6
実技研修
7~9
カンファレンス
10~12
対象
指導医
研修医
指導医
研修医
指導医
研修医
指導医
研修医
場所
媒体
人的資源
時間
循環器外来
指導医
3時間
救急外来
研修医 救急搬送時
ICU
指導医
適宜
8B病棟
研修医
処置室
心エコー
指導医
適宜
IVR室
IVR造影装置 研修医
IVR室
IVR造影画像 指導医
1時間
カンファ室
電カル
研修医
1時間
学習時間
毎週1回
適宜
毎日午前
毎日午後
毎週月曜
毎週火曜
・評 価《Ev》
SBOs
目的
対象
1~3
形成的
知識、技能、態度
4~12
形成的
知識、技能
1~12
総括的
知識、技能、態度
測定者
指導医
看護師
指導医
時期
方法
研修中
観察記録
症例経験時
指導医
研修終了時
看護師、患者
手技観察
口頭試問
大学評価表
による面談
Ⅸ.カンファレンス
病棟の申し送りは、毎朝行われています。
医局会と症例検討会は、毎週火曜日朝に行われています。
そのほか、カンファレンスや学習会が定時に行われています。
Ⅹ.当 直
当院の救急医学科当直のみで当科での当直はありません。
指導医もしくは上級医の当直中に緊急入院患者の対応(心臓血管カテーテル検査、経皮
的冠動脈インターベンション等)で参加を求められます。
但し義務ではなく救急医学科当直前後や体調不良等時には不参加でもかまいません。
月
火
水
午前
0800~症例カンファ
外来・病棟研修
0745~画像カンファ
外来・病棟研修
0900~心筋シンチ
外来・病棟研修
午後
IVR室・病棟研修
IVR室・病棟研修
1700~病棟回診
IVR室・病棟研修
木
外来・病棟研修
IVR室・病棟研修
運動負荷心電図検査
金
外来・病棟研修
IVR室・病棟研修
土
病棟研修
日
備考
・担当医在院時に
週一回
午後2時間の
クルズス
・救急搬送時は
適宜救急
外来研修
・毎日当番医に
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