競合店調査を見直そう

 Vol.37 2013年5月号
競合店調査を見直そう
広告宣伝の運用方針が明確化されて以降、即効性の高い集客策を打つことが難
しくなった結果、マーケティングの重要性を見直す時期に来ています。今回は、マー
ケティングの出発点であり最重要プロセスでもある調査の中から、日々の業務に欠
かせない競合店調査についてお伝えします。
競合店調査の目的
ホール運営は競合店との戦いです。主な製品
(遊技台)の
違いがなく、差別化のしにくい業種であるからこそ、綿密な
戦略が有効です。敵に勝つには、敵を知り、弱点を見付け
て戦略を練る必要があります。競合店調査において、自店と
競合店の客数・稼働率を知るだけでは意味がありません。ま
してや、日々の結果に一喜一憂を繰り返すのは時間や労力
の無駄に過ぎません。大切なことは調査結果の分析です。
適切な戦略を策定するには、分析結果から
「自店が何に取り
組むべきか」を明確にする必要があります。
基礎データの収集
客数や稼働率は、自店と競合店の競争優位性を測るの
に有効なデータです。しかし、競争優位性よりも先に把握
しておくべきは基礎データです。基礎データは、設置台数や
駐車場の収容台数、機種構成などウェブサイトで調べること
ができる情報だけでは不十分です。競合店の玉貸機の対応
金種を把握していない店長は皆無でしょう。では、台間・島
間の広さ、玉箱の収容玉数、自動販売機の種類やジュース
の価格、トイレの個室の数はいかがでしょうか。このように、
基礎データはなるべく詳細を把握しておく必要があります。お
客様のニーズは多種多様です。お客様が自店ではなく競合
店を選ぶ理由は、このような小さな部分の積み重ねであるこ
とも十分に考えられます。
成功の鍵
これらの情報は、実際に競合店へ足を運んで調査をする
必要があるでしょう。営業施策、ハード面、ソフト面など項
目別に一覧表にすることで、自店との比較をしてください。こ
こで着目すべきはお客様の反応です。競合店のアプローチに
対するお客様の反応を観察することで
「自店が競合店を差し
置いて、お客様の支持を得るためにすべきこと=成功の鍵」
が明らかになります。
このように、競合店調査は取り組むべき課題を明確にする
ための判断材料を集めるために行うことを忘れないでくださ
い。
競合店調査≠頭取り調査
~基礎データを収集し、成功の鍵を見付けよう~
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