NY Cond. 標準的購入手続 - ニューヨークの不動産のことならフルモト

NY Cond. 標準的購入手続
1. 交渉(NEGOTIATION)と意思表示(OFFER)
Ⅰ。商談開始状況は色々ありますが、一般的には、買主の要望に合わせた物件を
我々ブローカーが幾つかご紹介し、買主が気に入たものがあれば売主又は売主側ブ
ローカーと売買条件の交渉に入ります(Negotiation)。
ある程度、交渉が煮詰まった段階で買主は売主に1)物件特定 2)価格 3)支払い
条件 4)引渡し条件(状態、時期 etc.)等を記載した Offer を提出する(ブローカー間
の電話で行われることが多い)。
Ⅱ。売主側は Offer に対し売主側条件を Counter Offer する。
Ⅲ。日本に買主がいる場合、幾つかの物件を我々ブローカー経由で、見に行くことを
決めておき、NY に行く。 NY に行った時点で:
1) 未だ売れていない物件を見た上で、気に入れば Offer のやり取りに入る。
2) 物件が売れてしまっている場合、及び、気に入った物件がない場合は、我々ブロ
ーカーにその時点で交渉ができる物件を探させ、見た上で気に入ったものがあれ
ば Offer のやり取りに入る。
2. 売買契約
Ⅰ。Offer が纏まる(Offer and Acceptance)と、双方の弁護士により売買契約が締結
されます(通常、売主側弁護士が作成する契約書原案<Draft>を買主側弁護士が
確認する)。
買主は契約書のサインと同時に、契約金額の10%の手付金をエスクローA/C(一
種の預託金)に払い込む(状況によっては<買主が NY に資金を用意していない場合
など>、買主が1週間程度入金を待ってくれることもある)。 手付金入金を確認して
売主が契約書に署名し売買契約書が成立。
ご希望があれば我々フルモト不動産が経験と実績のある信頼できる弁護士を買主
にご紹介いたします。
売り手市場で手付金の遅れで物件を逃す心配がある時などは我々フルモト NY のエ
スクローA/C にあらかじめ予想される金額を入金しておいて頂くこともできます。
Ⅱ。契約に先立ち:
1) 買主側は弁護士に依頼し、タイトルカンパニ―に物件が安全なものであるか否か
を調査する。
つまり物件の所有者が所得税、当該物件のプロパティー税(Property Tax)等を
滞納していないか、裁判所の差押え命令が出ていないか、抵当権が残っていない
か等々権利関係の瑕疵を全て解消するためにタイトルカンパニ―が調査します。
2) Offer の段階で、売主が買主の資格証明(職業・資産調査を含む)を請求する場合
があります(ローンを条件とする場合には必ず、Offer と一緒に資格証明を提出す
ることを、売主は要求します)。
ものによっては弁護士の手を借りるものもありますが、その場合を含め我々フ
ルモト不動産が全てお手伝い致します(弁護士費用等実費は買主負担)。
3)買主が契約調印に立ち会えない場合は委任状(Power of Attorney)が役立ちま
す。
委任状は依頼している弁護士に与えます。ニューヨークで委任状を執行する時
は公証人(Public Notary)のサインが必要で、日本で作る時は領事館、または公証
人役場の公証が要ります。(契約調印は買主ご本人がされることが望ましい)
3. コンド自治会の承認
Ⅰ。売買契約が終わると、購入したコンドミニアムがある自治会・委員会(Board)の承
認獲得です。
Ⅱ。どの Condominium にも自治会があり、余りに安い値段で売られたのでは財産価
値に傷が付くとし、相場価格で自治会が買い取り転売する権利(First Refusal Right)
を保有しています。又、管理費を払い続けられるか、等、Board が買主の資格証明
(職業・資産調査を含む)のようなものを請求することがあります。ものによっては取得
に弁護士の手を借りることもありますが、我々が全てお手伝い致します(弁護士費用
等実費は別)。
ボードパッケージには、ほぼ必ずと言っていいほど財産証明、雇用証明、友人など
の推薦状が必要とされます。これは我々ブローカーが作成をお手伝いしますので、弁
護士は関係ありません。
Ⅲ。自治会の承認がおりれば、管理会社が物件を引き渡しても良いという承認書
(Waiver)、並びに最初の期間の管理費を支払った旨の管理費領収書(Common
Charge Letter)が発行されます。
4. 委任状(Power of Attorney)
買主が契約調印時にサインできない場合に付いて述べたⅡ。契約に先立ち:3)と
同様に、買主が最終決裁と引渡し(Closing)に立ち会うことが出来ない場合は委任状
(Power of Attorney)が役立ちます。委任状は依頼している弁護士に与えます。ニュ
ーヨークで委任状を執行する時は公証人(Public Notary)のサインが必要で、日本で
作る時は領事館、または公証人役場の公証が要ります。
5.部屋の点検(Inspection)
Ⅰ。引渡し当日又は前日、物件の状態の最終点検を行います。 主な確認箇所は、
水道、電気、冷暖房の3点と家電器具が正常に機能しているか等です。
Ⅱ。点検で欠陥が見つかった場合は、その修理代、或は新品購入代金等を最終支払
額で調整する等の調整を行います。
6。 最終決裁&引渡し(Closing)
点検が終われば、いよいよ Closing です。 買主は残金を支払い、残金入金と引
換に売主は買主に権限保険(Title Insurance)と鍵を渡します。前もって権利証書
(DEED)が州に登録される手続きをします。
引渡しが終われば、弁護士より、支払明細書、譲渡証書などの書類が買主に渡
されます。