Case-5 施工監視:切土法面掘削工事に伴う安全監視 切土法面は事前調査において把握した地山の硬軟・風化程度・地質構造・地下水状況等を基に、掘削勾配 や対策工が設計されています。しかし、調査で把握しきれない風化や地質構造の部分的な相違が原因で、法 面が変状し、果ては崩壊に至ることが多々あります。崩壊に至ると作業員の安全は元より,併設工区の作業 にも甚大な影響を与えることがあります。したがって、切土施工においては変状の程度が小さい段階でいち 早くこれをキャッチし、応急処置を行うことが必要になります。 弊社は、フレキシブルな計測機器の配置と測定、遠隔自動監視等の総合的な施工監視サービスにより、安 全で経済的な安全管理をサポート致します。 2 ヶ月前 前日 当日 1~2 日目 2~3 日目 4 日目 以降 ■監視計測開始 ■切土掘削開始 ■計画高まで掘 削完了 ■傾斜角の増加 を確認 ⇒現地点検 ⇒法面に亀裂を 発見 ⇒押え盛土工法 の提案 ■変状が徐々に 進行 ⇒小段側溝の亀 裂・波打ち ⇒張りコンクリ ートの亀裂 ■押え盛土施工 開始 ■変状の進行が 停止 ■恒久的な対策 工の検討 Q&A 設置機器 Q:観測計器はどのようなものを設置したか? A:斜面崩壊検知センサー(弊社製:感太郎)を設置し、観測データをリアルタイムで Web 配信し ました。 警報基準 Q:警報基準は設定したか? A:設定しました。ただし、事例に示した変状は基準値未満でしたが、本社でデータ監視をして いた弊社係員が不審に思い、現地に緊急連絡することで発見できました。 自動監視 の必要性 Q:定期的な巡視・点検を行えば、自動監視システムは不要では? A:定期点検で亀裂を発見できたとしても、どうしても発生から発見までの間にタイムラグが発 生してしまいます。本事例では、データ監視を受けて、定期点検よりも詳細な緊急点検を行 うことで、わずかな亀裂を早期に発見することができました。また、観測機器を用いること で、人間では認識できないレベルのわずかな変状でも検知することができます。 この技術の 拡張性 Q:この技術は,さらにどのような分野へ拡大応用できますか? A:ケーソン等地下水を強制排除する施工環境下では地下水位を測定して,現場の安全を監視し ます。環境系のセンサーを用いれば,現場の粉塵・騒音・振動・熱中症指数等,作業員の安 全・健康に係る項目の監視もできます。 安全功労の 表彰 Q:この技術により。安全功労の表彰を受けたことはありますか? A:H23 年度の地すべり工事において,地場建設会社が当システムを用いて安全管理を行い,発 注者の国土交通省より,奨励賞を授与されています。 3-5
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