はじめての商標 商標って何だろう? 次のマークを見て、商品をイメージできますか? A B C D A. コンピュータ B. 樹脂製サンダル C. アイスキャンディー D. カフェ 私たちは商品やサービスを選ぶとき、 何を目安にしているのでしょうか? 例えば、あなたが「チョコレートを買おう!」と思ったとしましょう。 お店に行くと、たくさんの種類のチョコレートが並んでいますね。 「CMで見たあの商品を買ってみようかな?」 「Aさんが美味しいって言ってた○○はあるかな?」 「やっぱり、いつものあれにしよう!」 こんな時に役立つのが「商標」です。 2 皆さんご存知のチョコレートメーカーのマークを挙げてみました。 この中から、私たちは無意識のうちにこれらのマークを頼りにして、 好きな味や求める品質のチョコレートを選び、購入しています。 商標は消費者が目的の商品と異なった紛らわしいもの を選ばないよう、いわば交通標識のような役割 を果たしていると言えます。 つまり、消費者は商標を頼りに商品やサービスを選べば、信頼を寄せる事業者 の期待する品質を迷わず確実に、そして繰り返し手に入れることができるのです。 一方で、事業者が良い商品やサービスを提供し続けることにより、消費者はその 商品についている商標に良いイメージを持つようになり、商標は「物言わぬセー ルスマン」として大きな広告効果を発揮するようになります。 3 商標にはいくつかの種類があり、文字だけからなるものや、図形だけのも の、文字と図形が組み合わさったものもあります。また、立体的なものや、 最近では「音」を商標として認めている国もあります。 商標の例 文字のみ 「万歩計」 「マジックテープ」 「テフロン」 図形のみ 文字と図形の組み合わせ 立体 音 HI SA MI TSU ~♪ 4 もし、似たようなマークがつけられた同じ種類の商品があったら どうなるでしょうか??? A B A B A B Aはいずれも有名な商標ですが、もしBのマークが同じ種類の商品に付けられて いたら、その商品の詳しい知識がない消費者にとっては非常に紛らわしく、間違っ た商品を選んでしまうかもしれません。また、購入した商品の品質が劣っていた場 合には、購入した消費者だけでなく、良い品質の商品を提供する努力を続けてい る事業者にとっても迷惑な話です。 5 このような混乱を避けるため、商標法に基づく商標登録の制度があります。自ら が使用する商標を特許庁に登録することによって、第三者が紛らわしい商標を同 じような商品に使用するのを止めさせることができます。 立場を逆に考えれば、悪意の有無に関わらず、第三者の登録商標に似たネーミ ングやマークを使用していると、予期せぬ警告を受けたり訴えられたりすることが あります。使用を止めるように言われた場合には、商品ラベル・看板・印刷物等 の変更を余儀なくされ、多大な損失となります。 「堂島ロール」で有名になったモンシュシュ(現:モンシェール)は、 ある日、第三者から「ウチの登録商標を使わないでくれ!」と言われ・・・ すべての看板や包装紙を変更するはめになってしまいました 6 こうした事態を避けるためにも、新しい商品やサービスに使用するネーミン グやマークについては、既に似たようなものが登録されていないかどうか、 事前に調査をすることが重要です。 既に出願・登録されている商標については、 特許庁の検索サイト「特許電子図書館」で調べることができます。 http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl 初心者向けの説明もありますので、是非一度、検索してみてください。 より確実で詳細な商標調査をしたい場合や、調査結果についての判断が難し い場合には、商標登録の専門家である弁理士にご相談ください。 7 ご不明な点がございましたら、 弊所までお気軽にお問い合わせください。
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