健康にピース(2ページ:734KB)

健康にピース
心とからだの
健康をサポート
Do
ステークホルダーから
乳酸菌の奥深い
可能性への探究に期待
腸から脳に働きかける乳酸菌の研究
日々の食生活の中で、わが家でも飲料やヨーグル
に 乳酸菌は生きて腸まで届き、悪玉菌を減らすことで
乳酸菌の整腸効果はすでに広く知られており、一般的
ト、お漬物などでまんべんなく、いろいろなものか
ら乳酸菌を摂取しており、家族全員、乳酸菌をとて
も身近に感じています。
これまで乳酸菌というと「腸内環境を整える=便
通が良くなる」というイメージでしたが、ほかにも
アレルギー体質の改善やストレスにも効果があるこ
とがカルピス社の研究で実証されていることを知り
驚きました。きちんとした研究による裏付けがある
というのは、安心できます。
私には子どもが二人いますが、母として知りたい
のはエビデンスに基づく健康効果や摂取の仕方で
す。知ることで商品に対する愛着も湧きます。乳酸
菌の奥深い可能性の探究とそれを知ることができる
情報発信に期待しています。
おなかの調子を整える というイメージが定着していま
すが、カルピス社の研究により、乳酸菌の菌体成分が整
腸をはじめとしたさまざまな効果を示すことを確認し
ています。
『脳腸相関*』により際立った整腸効果を示す、カルピ
ス社保有の「プレミアガセリ菌 CP2305 」は、腸に定着
し菌が腸を刺激することで迷走神経を通じて脳の働きに
影響を与える乳酸菌です。これにより、便秘・下痢のど
ちらの症状にも改善効果が見られました。
「プレミアガ
セリ菌 CP2305 」には整腸効果に加え、さまざまな応用
の可能性が 開けていくことが期待されています。今後
も常識にとらわれない探求心で研究に取り組み、新たな
可能性を追求していきます。
● 一般的な乳酸菌と「プレミアガセリ菌 CP2305 」の働きの違い
一般的な乳酸菌の働き
悪玉菌
生きて活躍
腸
「プレミアガセリ菌 CP2305」
の働き
生きていなくても
菌体があれば
活躍
フードコーディネーター
さ
ご
い
し
お り
佐合井 紫織 氏
食育活動や料理教室など食
にまつわる仕事に携わるママ
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CSRレポート 2015
菌が腸を刺激
目指すべき姿
私たちは、 心とからだの健康 に貢献する企業として、人の健康に大きく関わりのある
飲料や食品などを扱っているという自覚と責任をもち、新技術、新商品の開発、導入にあ
たっては、安全性の確認を最優先し、さらにその社会的受容性にも配慮します。
健康にピース
2014
2014
2015
Check
Plan
Plan
◉ 微生物や発酵技術の利用による新価値の提供
◉ 独自の乳酸菌や発酵により生まれる成分の
活用場面拡大
◉ お客さま満足度を高める情報発信と商品開発
◉ お客さま満足度を高める情報発信、商品開発の充実
◉ 生活習慣病領域での健康価値のある商品の提供、
新たな健康領域へのチャレンジ
◉ 新たな機能性表示基準に合致する商品の提供
詳細な進捗状況は WEB サイトで報告しています。
「ラクトトリペプチド」による血管柔軟性の改善効果
カルピス社独自の発酵乳である「カルピス酸乳」
* をマウスに与える
ことにより、寿命延長効果があることを1980年に解明しました。その
後「カルピス酸乳」に血圧降下作用があり、さらにそのカギを握る成分
が「ラクトトリペプチド」
* であることを発見しました。この成分には、
血管を柔軟にする作用があり更年期に起こる血管機能障害に対しても
有用な可能性が認められ、動物試験による詳細な結果を2014年7月に
日本動脈硬化学会で発表しま ●「ラクトトリペプチド」
( VPP、IPP)の血管柔軟性の改善効果
した。2015年5月には「ラク
トトリペプチド」含有素材に
運動疲労抑制 作用があるこ
とを確認しており、一層、健
康機能の解明に向けて研究を
PWV (cm/s)
高
硬
PWV値
血管
異符号間は 5%水準で有意差を示す
平均± SD(n=6)
600
500
400
300
a
b
血管が柔軟に!
a
a
200
柔
低
進めていきます。
投与物
なし
あり
あり
あり
水
水
VPP
IPP
( 日本動脈硬化学会2014にて発表 )
ました。最近の研究で、乳酸菌飲料のもととなる発酵乳の香りをラットに
嗅がせることにより、香りが自律神経に働きかけ、リラックス効果をもた
らすことを明らかにしました。ほかにも体のリズムを改善させたり、不安
● 発酵乳の香りによる自律神経活動の変化
れた自律神経のバランスを改
可能性があります。今後も発
える影響について、さらに研究
を進めていきます。
う乳酸菌によって作られていますが、
カルピス社ではこのほかにも独自の乳
酸菌を多数保有しています。乳酸菌は、
種類によってその働きはさまざまで、
例えば「プレミアガセリ菌 CP2305 」
は、腸を介して脳に働きかける乳酸菌
与えるので、加熱殺菌した菌体でも便
通改善効果やストレス緩和効果が確認
されています。こうした研究成果を商
商品を通じて、おいしさと健康価値を
伝えていきたいと思います。
商品開発センター
統括マネージャー
樋口 敏将
100
善するなど『癒やし』に役立つ
酵乳が心とからだの健康に与
長年続けてきました。
「カルピス」は、
ラクトバチルス・ヘルベティカスとい
140
緊張
交感神経活動の強さ︵%︶
の働きは人でも、ストレスで乱
や、発酵乳、発酵産物に関する研究を
多くの人が笑顔になれるよう、今後も
カルピス社は長年にわたり、乳酸菌や発酵乳に関する研究を続けてき
分かってきています。これら
カルピス社では乳酸菌などの微生物
品に活かすのが、現在の私の仕事です。
発酵乳の香りによるリラックス効果の研究
を和らげる働きがあることも
カルピス社員からの回答
乳酸菌の働きで、
人々の健康に貢献
です。菌体自体がからだに良い影響を
100
0
更年期障害
社 員 か ら
リラックス
60
20
0 10 20 30 40 50 60(分)
香りを嗅いでいないラット
香りを嗅いだラット
( 日本農芸化学会2014にて発表 )
CSRレポート 2015
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