多可町新庁舎建設設計者選定プロポーザル 審査結果及び講評 1.経緯と審査結果 (1)経緯 ・平成 26 年 12 月 17 日 多可町新庁舎建設設計者選定プロポーザルの参加意思確認(10 者) ・平成 26 年 12 月 25 日 意思確認回答期限(7 者から参加意思確認) ・平成 27 年 1 月 7 日 多可町新庁舎建設設計者選定プロポーザル実施通知(7 者) ・平成 27 年 1 月 20 日 参加表明書提出期限(5 者が参加表明) ・平成 27 年 2 月 24 日 技術提案書提出期限 ・平成 27 年 3 月 1 日 選定委員会開催(プレゼンテーション及びヒアリング) 本プロポーザルは、業務実績、技術提案書及びヒアリング、見積金額の評価点に、議会・住民・ 職員の代表による評価を加点し、合計した評価結果を基に選定委員会で最優秀者・優秀者を選定 しました。 (2)審査結果 ・最優秀提案者 株式会社 梓設計 大阪支社 ・優秀提案者 株式会社 石本建築事務所 大阪支所 2.審査講評 (1)全体講評 総評として、各提案とも審査項目に掲げていた各テーマについてそれぞれ独自の視点で明確に整 理し、多可町に足を運び文化や歴史についてもよく研究され提案されておりました。いずれも甲乙 つけがたい非常にレベルの高いものでありました。 ・多可町らしさの提案として、杉原紙・山田錦・敬老のまち・木材利用を中心に各者とも提案し ていただきました。今後、町が誇るそれらのものを庁舎づくりに反映していくため大変参考に なるものでした。 ・現庁舎の敷地は不整形で、北側隣接民家とも近接しているため、日影制限など各者ともご苦労 され庁舎レイアウトを提案いただきました。それぞれ特徴のある提案でしたが、若干、実効性 が難しい提案もありました。 ・建物構造は、S 造・SRC 造・RC 造と、それぞれ提案がありましたが、各者とも柱間を長くとり広 い執務空間の創出に工夫されていました。 ・木材利用では、議場や、町民の方々が一番よく利用される 1 階に内装材として利用する提案が あり、数者がチップボイラーの導入も検討していただきました。 ・執務空間、その他の諸機能、ライフサイクルコストの軽減、災害対策機能、セキュリティにつ いての整備方針については各者とも非常にレベルの高い提案でありました。 ・提案方法は、イメージパースの展示、模型を作成し視覚的にも工夫されている者もありました。 (2)最優秀提案者の提案内容 株式会社 梓設計 大阪支社は、庁舎レイアウトを敷地の中心に置き、敷地西側に 1 期工事のサ ーバー室や防災無線室を配置し、駐車場を西側と北側に配置する提案となっています。新庁舎の構 造は SRC 造で耐震構造とし、重要度の高いサーバー室のみ免震構造となっており、広い執務空間と 安全性を確保しています。また、庁舎のデザインとして特徴的なものは、多可町の住宅に多く見ら れる大屋根をイメージした屋根構造となっており、多可町の豊かな環境に調和するように考えられ ていました。新庁舎と 1 期工事で建設する建物を 2 階部分で接続し、2 階部分を憩いのテラス、1 階 部分は雨に濡れないので、身障者駐車場を含む駐車場となっています。災害時には、物資の保管場 所としても利用でき、多機能な空間となっています。ライフサイクルコスト、セキュリティについ ても十分な検討がされており、レベルの高い提案となっています。 3.おわりにあたり 終わりに、今回のプロポーザルに参加され、貴重な時間を費やして真摯に努力いただいた提案者 各位に対し、心からお礼を申し上げます。 選定された設計業者には、町財政が厳しい折、さらなるコスト削減を図りながら、今回の提案に 固執することなく、関係者からいただいた意見等を十分に汲み取り議論を重ね、新庁舎が多可町の シンボルとなり、町民の方々に愛着を持たれ、 「行政が果たすべき役割を効率的に行える本庁舎~多 可町民の安全と安心を守るために~」の基本理念が達成できるように、持てる技術力を余すことな く発揮していただきながら、新庁舎の設計業務に尽力されますよう祈念し、講評といたします。 多可町新庁舎建設設計者選定委員会 委員長 笹倉 康司 多可町新庁舎建設設計者選定プロポーザル 参 加 表 明 者 1. (株)東畑建築事務所 2. (株)大建設計 3. (株)梓設計 4. (株)昭和設計 大阪事務所 大阪事務所 大阪支社 神戸事務所 5. (株)石本建築事務所 大阪支所
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