Oracle Customer Snapshot 株式会社野村総合研究所 金融品質の金融ITサービス向け金融クラウドを強化し、 処理能力を平均135.6倍、データ容量を8倍に向上、 運用コストの大幅削減も実現 「約8割の銀行が利用する投資信託窓口販売業務向けサービス基盤にOracle Exadata Database Machineを導入することで、運用コストを抑えなが ら、金融クラウドに求められる高い処理能力とデータ容量が確保できました。10年先の取引件数の増加にも十分耐えられる、強靭なサービス基盤が 実現しました」― 株式会社野村総合研究所 執行役員 クラウドサービス本部 本部長 竹本具城氏 野村総合研究所 (NRI) は、1965年に設立され た日本最大規模のシンクタンクおよびコンサ ルティング・ファームである。1988年、システ ム開発企業の野村コンピュータシステムとの 合併により次々と事業領域を拡大し、近年はIT ソリューション・プロバイダーとしてもその 名を知られている。コンサルティング、金融IT ソリューション、産業ITソリューション、IT基盤 サービスの4事業をビジネスの柱に据え、変化 が激しく将来を予測しにくい時代のなかで、こ れまでにないビジネスモデルを生み出し、新し い価値を創造するための取組みを続けている。 主要事業のなかでは金融ITソリューションの 売上高がもっとも大きく、金融ITサービス企 業についてのグローバル・ランキングである FinTech Ranking/FinTech Forward Rankingの トップ10に何度もランクインしている。現在、 金融ITソリューションを提供するために自社 で構築・運用しているプライベート・クラウ ド 「NRI金融クラウド」 において、 「THE STAR( 」証 券総合バックオフィス) 「 、I-STAR」 (ホールセー ル証券) 「 、T-STAR」 (資産運用) 「 、BESTWAY」 (投 資信託窓口販売) 「 、e-JIBAI( 」自賠責保険・共済) などのビジネス・プラットフォームが稼動し、 全国の金融機関、保険会社などに多種多様な サービスを提供している。 課題 導入効果 • 大手・信託・地銀・第二地銀など、全国の銀 行の投資信託窓口販売業務において約80% • BESTWAYのサービス基盤のサーバーおよび ストレージとしてOracle Exadata Database Machineを導入することで、格納可能なデー タ量が以前に比べ 8 倍となり、今後の取引件 数増加に伴うデータ増にも10年先まで対応 (残高ベース)のシェアをもち、生命保険会 社・損害保険会社・投資信託会社なども含 めると109社で利用されているBESTWAYの サービス基盤を強化し、10年先の取引件数 の増加にも対応できる処理能力とデータ容 量を備えたシステムに進化させる • BESTWAYのシステム強化にあたっては、 「災 害対策」 「インシデントに迅速対応できる運 用体制」 「内部統制とセキュリティ対策」 「処 理能力増強へのアジリティ(俊敏性) 」 といっ た、 金融機関にSaaS(Software as a Service) を提供するためのサービス基盤の必須条件 である 「金融品質」 を維持する • 金融品質を追求することで、ユーザーを満足 させるサービスクオリティを実現しつつ、コ スト意識の高い金融業界にアピールすべく、 コスト競争力も向上させる • BESTWAYのサービス基盤の性能を向上させ ることで、金融業務における大量のデータや 検索リクエストの処理、毎日実行されるバッ チ処理などを高速化して、運用にかかる工数 およびコストの削減も図る しうる容量を確保することができた • BESTWAYの検索アプリケーションをOracle Exadata Database Machineに移行し、チュー ニングを施すことにより検索速度が最大で 135.6倍に向上し、日次バッチ処理で約2時 間、繁忙期の月次バッチ処理では約18時間 短縮されるなど、大幅な処理能力の向上が実 現した • 万一の障害発生時に迅速な復旧をおこな うための障害自動切分け機能 (Oracle Auto Service Request: ASR)や、専任FSE(認定機 能安全技術者) による分析、オラクルの保守 サービスを活用した分析や故障調査・解析・ 再現、さらに米国のオラクル・コーポレー ションとの直接ルートとなる専任技術支援 体制を整えることにより、金融クラウドに求 められる金融品質のサービスレベルを達成 することができた •リプレース前のシステムで稼動していた 20台 の サ ー バ ー を、4台 のOracle Exadata ■ ビジネスプラットフォームを支える NRI 金融クラウド × Oracle Exadata Database Machine NRI 金融クラウドに求められるコスト削減、金融品質、処理性能と容量を達成 株式会社野村総合研究所 執行役員 クラウドサービス本部 本部長 竹本 具城氏 Database Machine(クォーターラック構成) に集約・統合することで、ハードウェアコス トだけでなく、電力に要するランニングコス トも大幅に削減することができた • オンライン処理では、大量の検索要求が発生 する操作を実行してもタイムアウトが起き 導入プロセス 2012年に運用を開始したNRI金融クラウド に、ビジネス・プラットフォームを順次統合 するプロジェクトの一環として、BESTWAYの システム基盤のリプレース計画が2013年春 にスタート。具体的な要求事項を提案依頼 ることがなくなり、ユーザーからの問合せに 対応するための運用工数をゼロにすること ができた 書(RFP)にまとめて複数のITベンダーに提示 し、実機を使った検証(PoC)で性能などを確 認した結果、主要な要件をクリアしたオラク ルの提案を採用。2014年7月、Oracle Exadata Database Machineで構築したシステムをリ リースした。 オラクル選定理由 当 初、 パ ッ ケ ー ジ とし て 提 供 し て い た BESTWAYをSaaS化するにあたり、エンタープ ライズ・レベルでの稼動に耐えうる信頼性が 求められることと、それまでのシステム導入 実績を踏まえ、オラクルをパートナーとして 選定。今回のBESTWAYのシステム基盤リプ レース・プロジェクトでは、 「コスト半減」 「金 融品質の維持」 「処理性能向上とデータ容量 確保」という3つの要件に基づき、オンプレミ スでのシステム構築などと比較検討したうえ で、Oracle Exadata Database Machineの導入 を決定した。 オラクル製品とサービス • Oracle Exadata Database Machine Oracle Customer 株式会社野村総合研究所 ・URL:www.nri.com/jp/ ・業種:Professional Services ・連結売上高:4,059億円(2015年3月期) ・従業員数:5,972人(NRIグループ:9,012人) (2015年3月31日現在) (本事例は2015年4月のものです。) 「金融系のシステムでは、万が一の障害発生 時に、原因の究明や復旧に手間取ると、致命的 な問題になりかねません。ハードウェアから ソフトウェアまでをトータルにサポートし、 対応も迅速なオラクルであれば、ミッション クリティカルなシステムも安心して委ねられ ると判断しました」―株式会社野村総合研究 所 執行役員 クラウドサービス本部 本部長 竹本具城氏 Copyright © 2015, Oracle. All rights reserved. *Oracle と Java は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。 文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。 Published June 2015
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