28 - 化合物安全性研究所

日本動物実験代替法学会 第28回大会
【12月10日(木)~12月12日(土)
ワークピア横浜】
ポスター発表のご案内
2015年12月10日(木)~12月12日(土)に開催されます、日本動物実験代替法学会にて
下記の通りポスター発表を行います。ぜひ、お立ち寄りください。
12月11日(金) 3Fポスター会場 14:30~17:00
牛 摘 出 角 膜 を 用 い た 混 濁 度 及 び 透 過 性 試 験 法 ( B CO P 法 : 眼 刺 激 性 代 替 法
試験)における角膜の病理所見による弱刺激性物質の評価について
株式会社化合物安全性研究所 古川 正敏 他
【背景と目的】
牛摘出角膜を用いた眼刺激性試験(BCOP法)は、無刺激性物質(GHS区分外)および
腐食性・強刺激性物質(GHS区分1)を評価可能な眼刺激性代替法試験である(OECD
TG437)。他方、BCOP法をはじめとする眼刺激性代替試験において、弱刺激性物質 を
含むGHS区分2Aと2Bを評価可能な試験系はなく大きな課題となっている。我々は、
BCOP法に病理組織学的検査を併用することによる弱刺激性物質評価の可能性につ
いて検討を行っており、被験物質暴露による角膜上皮と固有層での病理所見の出現
様式について発表を行ってきた。
今回、GHS区分外とGHS区分2の約60物質について、BCOP法の評価規準である
IVIS (in vitro irritation score)と角膜の病理所見(上皮および固有層)の成績より、
弱刺激性物質の評価の可能性について検討を行った。
【方法】
IVIS値は常法に従い被験物質暴露による角膜の混濁度とその透過性の変化に基づ
き算出した。病理所見は、測定終了後の角膜をホルマリン固定し HE染色を行い評価
した。
【結果】
角膜の病理所見では次の傾向がみられた。(1) IVISが3未満では変化無しあるいは
上皮の表層のみの変化。(2) IVISが10前後で上皮の基底細胞層での変化。(3) IVIS
が25~40以上で上皮全層および固有層での変化。これらの成績からは、少なくとも
病理所見が角膜上皮内に留まる被験物質については弱刺激性物質であることを示唆
できる可能性が考えられた。また、in vivo試験(Draize試験)の試験成績を入手でき
た被験物質について、BCOP法での病理所見とin vivo評価における眼病変との関連
性について解析を行った。
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