ゼカリヤ3章1~1節 「大祭司ヨシュア」

「大祭司ヨシュア」
ゼカリヤ3章1~10 節
~ゼカリヤ書連続講解説教 4~
イントロダクション ~8つの幻のうち、第 4 番目のものである
① ダリヨス2年、第 11 月 24 日(BC520年)の日のこと~1:7
 BC. 538 年、クロス王による捕囚帰還命令と神殿再建命令発布
 神殿再建着手から約 16 年間ほど頓挫した神殿再建事業
 BC515 年に神殿は完成
② 第 6 までの幻を概観
 第 1~第 3 までの幻はイスラエルの外的な物質的繁栄に関するもの
 第 4~第 6 までの幻はイスラエルの内的な霊的祝福に関するもの
本論
Ⅰ
天での大法廷
1~5 節
1) 天において天的存在者たちの間に会議がある
 「主の会議」(エレミヤ 23:18)~偽預言者たちはその会議には無関係
 主と天使、堕天使らの会合(ヨブ 1:6~)
 主と天使らとの会合(Ⅰ列王 22:19~)
2) 大法廷での登場人物
 被告人~大祭司ヨシュア~イスラエルを代表
 原告人~サタン
 弁護人~「主の使い」:メシア
 裁判官~万軍の主
3) 大法廷での告発状
 サタンはヨシュアを訴えている
 「サタン」とは「訴えるもの」の意味
 日夜、天にあって信者を訴えている~黙示 12:10
 万軍の主はそのサタンをとがめている
 ヨシュアは火から取り出した燃えさしに過ぎない
 エルサレムは神が選ばれたのだ
4) 大祭司ヨシュアのきよめ 4 節
 「御使い」とは 1 節のメシアである:メシアのみがきよめの働きができる
 「前に立っている者たち」とは天使たち~7 節も同様
 「汚れた服」は罪のこと
 「礼服」とは義の衣
 祭司職の回復
 「きよいターバン」は大祭司が被るもの
 Holy unto the Lord との銘が刻まれてある
 そのすべてのプロセスにはメシアの認定がある
Ⅱ
ヨシュアへのメッセージ
6~10 節
1) メシアからヨシュアへの個人的なメッセージへと移行
 不完全な大祭司ヨシュアは完全な仲保者(メシア)によって初めて神の前に
立ちうるものとなった
 そのメシアは地上に来られて、祭司としてのイスラエルを完成する
 ヨシュアへの訓戒~「さとして」:厳かに命じる、という意味
2) 責務
 「わたしの道」 個人生活への倫理的な要請
 「わたしの戒め」
祭司に課せられた祭司的職務
3) 特権
 「宮を治め」「庭を守る」
神殿管理を任せられること
 「宮に出入りするものとする」 天使らと同じように神のみ座に近づくこと
が出来るようになる
4) 若枝の預言
 ここからヨシュアは再び象徴的存在となる
 「しるしとなる」
象徴となる
ヨシュアと他の同僚たち(一般祭司)らはメシア来臨の
 「しもべ」:メシア称号~イザヤ 52:13
 「若枝」:メシア称号~エレミヤ 33:15、ゼカリヤ 6:12
5) 石の預言
 「石」:メシアの象徴
 「7 つの目」:全知全能
 石にはメシアの名が刻印される
 イスラエルの不義はメシアの再臨後、一日のうちに取り除かれる
 「ぶどうの木の下といちじくの木の下に招きあう」
 牧歌的な平和と繁栄を表すへブル的な慣用句
 メシア的王国を描写したもの
 ミカ 4:4、Ⅰ列王 4:25
結論
1) 弁護者としてのメシア
 現在、神の右の座において信者のためにとりなしておられる
 Ⅰヨハネ 2:1~2
 ご自身がなだめの供え物となられたゆえに、弁護の資質がある
2) きよめ主としてのメシア
 罪科を赦すばかりでなく、罪の性質をきよめられるお方
 Ⅰヨハネ1:7
 現在進行形であり、絶えずきよめ続ける働き
3) 羊飼いとしてのメシア
 メシアとの交わりは、万軍の主との交わりにつながる
 Ⅰヨハネ1:3
 その交わりは、信者同士の交わりを可能とし、罪から守る
 メシア的王国での豊かな交わりは、先に教会において実現する
 「自分の友を、~招きあう」ゼカリヤ 3:10