添付文書改訂のお知らせ 【用法及び用量】全文 改訂理由

— 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。—
添付文書改訂のお知らせ
2015年8月
製造販売
このたび、標記製品の「添付文書」の記載内容を改訂いたしましたのでお知らせいたします。
今後のご使用に際しましてご参照下さいますようお願い申し上げます。
◇【用法及び用量】全文
改訂後(2015年8月改訂)
改訂前
【用法及び用量】
【用法及び用量】
通常、成人にはリバスチグミンとして 1 日 1 回
通常、成人にはリバスチグミンとして 1 日 1 回
4.5mgから開始し、原則として 4 週毎に4.5mgず
4.5mgから開始し、原則として 4 週毎に4.5mgず
つ増量し、維持量として 1 日 1 回18mgを貼付す
つ増量し、維持量として 1 日 1 回18mgを貼付す
る。また、患者の状態に応じて、 1 日 1 回 9 mg
る。
を開始用量とし、原則として 4 週後に18mgに増
本剤は背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健
量することもできる。
康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。
本剤は背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健
康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。
〔下線部( )
改訂〕
◇改訂理由
イクセロンパッチの用法及び用量の一部変更承認(平成27年 8 月24日)に伴い改訂いたしました。
◇その他の改訂内容(改訂部分抜粋)
改訂後(2015年8月改訂)
改訂前
〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉
〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉
(1)〜(3) (略)
(1)〜(3) (略)
(4)本 剤の使用が適切であるか、以下に示す本剤
(4)本 剤の使用が適切であるか、以下に示す本剤
の特性を十分に理解した上で慎重に判断する
の特性を十分に理解した上で慎重に判断する
こと。
こと。
1) 国 内臨床試験において、本剤の貼付により
1) 国 内臨床試験において、本剤の貼付により
高頻度に適用部位の皮膚症状が認められて
高頻度に適用部位の皮膚症状が認められて
いる。(「 4 .副作用」の項参照)
いる。
(
「 4 .副作用」の項参照)
2) 通
常、本剤は維持量に到達するまで12週間
2) 本剤は維持量に到達するまで12週間以上を
以上を要する。
(開始用量を 1 日 1 回4.5mg
要する。
とし、原則として 4 週毎に4.5mgずつ増量
する場合)
〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉
〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉
(1)リバスチグミンとして 1 日 1 回 9 mgより投与 ➡追記
を開始し、原則として 4 週後に 1 日 1 回18mg
まで増量する投与方法については、副作用(特
に、消化器系障害(悪心、嘔吐等))の発現を
考慮し、本剤の忍容性が良好と考えられる場
合に当該漸増法での投与の可否を判断するこ
と。
(2)本剤を慎重に投与することが推奨される患者 ➡追記
(
「 1 .慎重投与」の項参照)については、リ
バスチグミンとして 1 日 1 回4.5mgより投与
を開始し、原則として 4 週毎に4.5mgずつ 1
日 1 回18mgまで増量する投与方法を選択す
ること。
(1) (略)
(3) (略)
(2)本剤は、維持量に到達するまでは、 1 日量と
(4)本剤は、維持量に到達するまでは、 1 日量と
して18mgを超えない範囲で症状により適宜
して18mgを超えない範囲で症状により適宜
増減が可能である。消化器系障害(悪心、嘔
増減が可能である。消化器系障害(悪心、嘔
吐等)がみられた場合は、減量するかこれら
吐等)がみられた場合は、減量するかこれら
の症状が消失するまで休薬する。休薬期間が
の症状が消失するまで休薬する。休薬期間が
4 日程度の場合は、休薬前と同じ用量又は休
4 日程度の場合は、休薬前と同じ用量又は休
薬前より 1 段階低い用量で投与を再開する。
薬前に忍容であった用量で投与を再開する。
それ以外の場合は本剤4.5mgを用いて投与を
それ以外の場合は本剤の開始用量(4.5mg又
再開する。投与再開後は、再開時の用量を 2
は 9 mg)を用いて投与を再開する。投与再開
週間以上投与し、忍容性が良好であることを
後は、再開時の用量を 2 週間以上投与し、忍
確認した上で、減量前の用量までは 2 週間以
容性が良好であることを確認した上で、減量
上の間隔で増量する。
前の用量までは 2 週間以上の間隔で増量する。
(3)〜(6) (略)
(5)〜(8) (略)
〔下線部( )
改訂〕
−2−
改訂後(2015年8月改訂)
改訂前
【使用上の注意】
【使用上の注意】
1 .慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) 1 .慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)本剤のコリン作動性作用により以下に示す患
(1)本剤のコリン作動性作用により以下に示す患
者では、症状を誘発又は悪化させるおそれが
者では、症状を誘発又は悪化させるおそれが
あるため慎重に投与すること。
あるため慎重に投与すること。
1〜6) (略)
1〜6) (略)
7) 低体重の患者〔消化器系障害(悪心、嘔吐 ➡追記
等)を発現しやすくなるおそれがある。
〕
(2) (略)
(2) (略)
2 .重要な基本的注意
(1)本剤の投与により、徐脈、房室ブロック等が
あらわれることがあるので、特に心疾患(心
筋梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する患者や
電解質異常(低カリウム血症等)のある患者
等では、重篤な不整脈に移行しないよう観察
を十分に行うこと。(「 4 .副作用(1)重大な副
作用」の項参照)
(2)〜(10) (略)
2 .重要な基本的注意
(1)本剤の投与により、徐脈、心ブロック等があ
らわれることがあるので、特に心疾患(心筋
梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する患者や電
解質異常(低カリウム血症等)のある患者等
では、重篤な不整脈に移行しないよう観察を
十分に行うこと。
(
「 4 .副作用(1)重大な副作
用」の項参照)
(2)〜(10) (略)
4 .副作用
4 .副作用
国内臨床試験において安全性解析の対象と
国内臨床試験において安全性解析の対象と
なった1,073例中846例(78.8%)に臨床検
なった858例中720例(83.9%)に臨床検査
査値異常を含む副作用が認められた。主な
値異常を含む副作用が認められた。主な副
副作用は、適用部位紅斑404例(37.7%)
、
作用は、適用部位紅斑370例(43.1%)
、適
適用部位そう痒感393例(36.6%)
、接触性
用 部 位 そ う 痒 感345例(40.2 %)、 接 触 性
皮膚炎273例(25.4%)
、適用部位浮腫119
皮膚炎249例(29.0%)
、適用部位浮腫119
例(11.1%)
、嘔吐84例(7.8%)
、悪心82例
例(13.9%)
、嘔吐77例(9.0%)
、悪心75例
(7.6%)
、食欲減退56例(5.2%)及び適用
(8.7%)
、適用部位皮膚剥脱52例(6.1%)及
部位皮膚剥脱52例(4.8%)であった。
び食欲不振48例(5.6%)であった。
(用法及び用量の一変承認時までの集計)
(承認時までの集計)
(1)重大な副作用
1) 狭心症(0.3%)、心筋梗塞(0.3%)
、徐脈
(0.8%)、房室ブロック(0.2%)
、洞不全
注)
:狭心症、心筋梗塞、
症候群(頻度不明 )
徐脈、房室ブロック、洞不全症候群があら
われることがあるので、このような場合に
は直ちに投与を中止し、適切な処置を行う
こと。
2) 脳
血管発作(0.3%)、痙攣発作(0.2%)
:
一過性脳虚血発作、脳出血及び脳梗塞を含
む脳血管発作、痙攣発作があらわれること
があるので、このような場合には直ちに投
与を中止し、適切な処置を行うこと。
3〜5) (略)
(1)重大な副作用
1) 狭心症(0.2%)
、心筋梗塞(0.3%)
、徐脈
(0.8%)
、心ブロック(0.1%)
、洞不全症
注)
:狭心症、心筋梗塞、
候群(頻度不明 )
徐脈、心ブロック、洞不全症候群があらわ
れることがあるので、このような場合には
直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこ
と。
、痙攣発作(0.2
2) 脳血管発作(頻度不明注))
%)
:脳血管発作、痙攣発作があらわれる
ことがあるので、このような場合には直ち
に投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3〜5) (略)
〔下線部( )
改訂〕
−3−
改訂後(2015年8月改訂)
改訂前
6) 幻覚(0.2%)、激越 (0.1%)
、せん妄、錯
6) 幻覚(0.2%)
、激越、せん妄、錯乱(いず
7) 脱水(0.4%)
:
(略)
7) 脱水(0.2%)
:
(略)
乱(いずれも頻度不明注)):(略)
(2)その他の副作用
(2)その他の副作用
頻度不明注)
5 %以上
1 %〜 5 %
未満
血液及び
リンパ系
障害
—
—
—
代謝及び
栄養障害
—
不安、攻撃
精神障害 性
神経系障
害
皮膚及び
皮下組織
障害
—
食欲減退
—
—
—
—
—
—
—
血尿
そ の 他
—
—
頻度不明注)
5 %以上
—
貧 血、 好 酸
球増加症
血液及び
リンパ系
障害
—
糖尿病
代謝及び
栄養障害
—
不 眠 症、 う
つ 病、 落 ち
着きのなさ
不安、攻撃
精神障害 性
発疹、湿疹、
紅 斑、 そ う
痒 症、 多 汗
症、 ア レ ル
ギー性皮膚
炎
頻 尿、 蛋 白
尿、尿失禁
適用部位過 適用部位紅 適用部位皮
敏反応
斑、適用部 膚剥脱、適
位そう痒 用部位疼
適用部位
感、適用部 痛、適用部
障害
位浮腫
位亀裂、適
用部位皮膚
炎
縮瞳
1 %未満
浮動性めま 傾眠、振戦
い、頭痛
蕁麻疹、水 接触性皮膚
疱
炎
腎及び
尿路障害
れも頻度不明注))
:
(略)
適用部位反
応、 適 用 部
位 腫 脹、 適
用部位刺激
感
転倒・転落、
末梢性浮腫
注)自発報告又は外国でのみ発現した副作用は、頻度不明と
した。
神経系障
害
—
1 %〜 5 %
未満
貧血
食欲不振
—
—
好酸球増加
症
—
不眠症
—
縮瞳
う つ 病、 落
ち着きのな
さ
—
紅 斑、 そ う
痒 症、 多 汗
症、 ア レ ル
ギー性皮膚
炎
—
適用部位過 適用部位紅 適用部位疼
敏反応
斑、適用部 痛、適用部
位 そ う 痒 位亀裂
適用部位
感、適用部
障害
位浮腫、適
用部位皮膚
剥脱
その他
糖尿病
めまい、頭 傾眠、振戦
痛
蕁麻疹、水 接触性皮膚 発疹
炎
皮膚及び 疱
皮下組織
障害
腎及び
尿路障害
1 %未満
—
—
頻 尿、 蛋 白
尿、尿失禁
適用部位皮
膚 炎、 適 用
部 位 反 応、
適用部位腫
脹
転倒・転落
注)自発報告又は外国でのみ発現した副作用は、頻度不明と
した。
【臨床成績】
【臨床成績】
1 .国内臨床試験(アルツハイマー型認知症患者 (略)
を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試
験)
(略)
〔下線部( )
改訂〕
−4−
改訂後(2015年8月改訂)
改訂前
2 .国内臨床試験(アルツハイマー型認知症患者
➡追記
を対象とした 2 種類の漸増法を比較した二重
盲検比較試験)
軽度及び中等度(MMSE:10〜20点)のア
ルツハイマー型認知症患者を対象に、 2 種
類の漸増法( 1 ステップ漸増法:本剤 1 日 1
回 9 mgから投与を開始し、原則として 4 週
後に 1 日 1 回18mgに増量し、維持用量とし
て 1 日 1 回18mgを投与した群、 3 ステップ
漸増法:本剤 1 日 1 回4.5mgから投与を開始
し、原則として 4 週毎に4.5mgずつ増量し、
維 持 用 量 と し て 1 日 1 回18mgを 投 与 し た
群)の忍容性を比較した、二重盲検比較試験
(24週間投与)の概要を以下に示す。
有害事象による中止率
有害事象による中止率は 1 ステップ漸増法で
15.0 %(16/107例 )
、 3 ステップ漸増法で
18.5%(20/108例)であった。有害事象に
よる中止率の群間差( 1 ステップ漸増法− 3
ステップ漸増法)は−3.6%(95%信頼区間;
−17.0〜9.6)であった。
〔下線部( )
改訂〕
◇改訂理由 及び 解説(用法及び用量の一部変更承認に伴う改訂)
1 .「効能又は効果に関連する使用上の注意」の項
用法及び用量の一部変更承認に伴い、 1 日 1 回 9 mgより投与を開始し、原則として 4 週後に 1 日
1 回18mgまで増量する投与方法では、維持量に達するまでの期間が 4 週間となることから記載整
備を行いました。
2 .「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項
(1) 1 日 1 回 9 mgより投与を開始し、原則として 4 週後に 1 日 1 回18mgまで増量する投与方法
では、より短期間での漸増を行うことから副作用(特に、悪心、嘔吐等の消化器系障害)の発
現について特に慎重に配慮すべきと考えられることから追記いたしました。
(2)「慎重投与」の項に設定されている患者については、 1 日 1 回4.5mgより投与を開始し、原則
として 4 週毎に4.5mgずつ 1 日 1 回18mgまで増量する投与方法を選択すべきと考えられるこ
とから追記いたしました。
(4) 用法及び用量の一部変更承認に伴い、 1 日 1 回 9 mgより投与を開始し、原則として 4 週後に
1 日 1 回18mgまで増量する投与方法を追加することから記載整備を行いました。
−5−
3 .「慎重投与」の項
国内の臨床試験では、低体重患者における消化器系の有害事象がそれ以外の患者と比較して多く認
められており、使用成績調査の中間結果(2015年 1 月31日集計時)においても同様の傾向にあっ
たこと、また消化器系の有害事象はコリンエステラーゼ阻害薬に特徴的な事象であり、当該事象の
発現が投与継続に影響を及ぼす可能性があることから慎重投与に追記いたしました。
4 .「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項
これまで“心ブロック”として注意喚起を行っておりましたが、最新のMedDRA(Medical
Dictionary for Regulatory Activities:ICH国際医薬用語集)及びCCDS注) の記載に合わせて
“房室ブロック”へ記載を変更いたしました。
また、国内臨床試験において、一過性脳虚血発作、脳出血及び脳梗塞が報告されていることから、
これまで記載していた“脳血管発作”を“一過性脳虚血発作、脳出血及び脳梗塞を含む脳血管発
作”へ記載を変更いたしました。
5 .「副作用」、「重大な副作用」、「その他の副作用」の項
副作用の発現頻度について、アルツハイマー型認知症患者を対象とした 2 種類の漸増法を比較した
国内臨床試験(D1303試験)の集計を追加し、再集計を行いました。
“湿疹”、“血尿”
、
“末梢性浮腫”につきましては、国内臨床試験で0.5%以上の頻度で認められ、か
つプラセボ群より本剤投与群で発現率の高かったことから追記いたしました。
“適用部位刺激感”
につきましては、CCDS注)との整合性を図り追記いたしました。
“食欲不振”
、“めまい”につきましては、最新のMedDRAで使用されている用語又はCCDSに合
わせて、それぞれ“食欲減退”
、
“浮動性めまい”に記載を変更いたしました。
“貧血”、“不眠症”
、
“発疹”
、
“適用部位皮膚剥脱”
、
“適用部位皮膚炎”につきましては、発現頻度
を変更いたしました。
6 .【臨床成績】の項
用法及び用量の一部変更承認に伴い、国内臨床試験(D1303試験)の臨床成績の概要を追記いた
しました。
注)CCDS(Company Core Data Sheet:企業中核データシート)
各国の添付文書を作成する際に基準となる製品情報文書であり、本剤のCCDSはスイス ノバルティス ファーマ社で作成されて
います。安全性情報、効能又は効果、用法及び用量、薬理学的情報及び製品に関するその他の情報が記載されており、世界中
から集められた安全性情報が評価され、最新の情報が反映されるよう逐次改訂が行われています。
☆改訂添付文書も併せてご参照下さい。
《今回の改訂内容につきましては医薬品安全対策情報
(DSU)
No.243
(2015年10月)
に掲載される予定です。
》
【資料請求先】
ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
EXP00001ZA0001
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