PANORAMA-1 OS 報告書 LBH589D2308 再発多発性骨髄腫患者を対象としたパノビノスタット,ボルテゾミブ及びデキサメ タゾンの併用に関するランダム化,二重盲検,プラセボ対照,多施設共同第 III 相比 較試験(CLBH589D2308 試験,PANORAMA-1 試験)の全生存期間の最終解析結果 報告 2015 年 12 月に米国・オーランドで開催された米国血液学会(American Society of Hematology: ASH)で,再発又は難治性の多発性骨髄腫を対象にパノビノスタット,ボルテゾミブ,及びデキ サメタゾンの 3 剤を併用(以下,パノビノスタット併用群)と,プラセボ,ボルテゾミブ,及び デ キ サ メ タ ゾ ン の 併 用 ( 以 下 , プ ラ セ ボ 併 用 群 ) と を 比 較 し た 第 III 相 臨 床 試 験 で あ る PANORAMA-1(PANobinostat ORAl in Multiple MyelomA)試験の全生存期間に関する最終解析結果 を発表しました。全生存期間は本試験の副次評価項目の1つでした。 全生存期間の最終解析結果について 最終解析の時点で,パノビノスタット併用群で 387 例中 204 例,プラセボ併用群で 381 例中 211 例のイベントが観察されました。パノビノスタット併用群の全生存期間の中央値は 40.3 ヵ月 (95%信頼区間: 35.0-44.8 ヵ月),プラセボ併用群 35.8 ヵ月(95%信頼区間: 29.0-40.6 ヵ月)であ り,ハザード比 0.94(95%信頼区間: 0.78-1.14),P 値 0.5435 で統計的に有意な差は認められませ んでした 1)。 PANORAMA-1 試験について PANORAMA-1 試験はボルテゾミブ抵抗性を除く再発又は難治性の多発性骨髄腫患者 768 名を 対象に,パノビノスタット併用群の有効性及び安全性について,プラセボ併用群と比較検討した 国際共同第 III 相臨床試験です。 主要評価項目である治験責任医師判定に基づく無増悪生存期間(PFS)の中央値はパノビノス タット併用群で 11.99 ヵ月,プラセボ併用群が 8.08 ヵ月であり,PFS の有意な延長を認めました (p<0.0001)2)。パノビノスタットとボルテゾミブ及びデキサメタゾンとの 3 剤併用投与に伴う 副作用は 345 例(90.6%)に認められ,主な副作用は血小板減少症 213 例(55.9%),下痢 194 例 (50.9%),疲労 118 例(31.0%),貧血 101 例(26.5%),好中球減少症 90 例(23.6%)等でし た 3)。 参考資料 1) American Society of Hematology 57th Annual Meeting. Abstract 3026 2) San-Miguel JF, et al. Lancet Oncology. 2014;15(11):1195-1206 3) ファリーダック®カプセル添付文書
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