前回の演習問題の答え • 問題1 過去の経験によれば,小学校5年生の身長の標準偏差は2イ ンチであるという.25人の5年生の無作為標本をとってその 身長を測定するとき,実験の結果から,𝑥 = 54インチが得ら れたとして, (a)母集団平均𝜇に対する95%信頼区間, (b)𝜇に対する90%信頼区間をもとめよ. 答え: 公式2 問題文から、 𝜎 = 2インチ, 𝑛 = 25, 𝑥 = 54インチ 信頼水準95%信頼区間 x 1.96 n 公式1 信頼水準90%信頼区間 x 1.645 n 53.2 ≤ 𝜇 ≤ 54.8 53.3 ≤ 𝜇 ≤ 54.7 1 • 問題2 大きさ100の標本から 𝑥 = 40, 𝑠 = 6を得たとき、どれくらい の確率で、𝑥が真の平均値より1単位以上違うことはないと 保障できるか. 答え: 真の平均値を𝜇とする. 標本の大きさは100だから、標本の標準偏差𝑠は母集団の標 準偏差𝜎とあまり変わらないので、代入できる.(大標本法) 中心極限定理 𝜎 2 近似 𝑠2 𝑥~𝑁(𝜇, ) ≈ 𝑁(𝜇, ) 𝑛 𝑛 標準化 𝑥−𝜇 𝑧= ~𝑁(0,1) 𝑠/ 𝑛 −1 𝑥 − 𝜇 1 𝑃 𝑥 − 𝜇 ≤ 1 = 𝑃 −1 ≤ 𝑥 − 𝜇 ≤ 1 = 𝑃 𝑠 ≤ 𝑠 ≤ 𝑠 𝑛 𝑛 𝑛 −1 1 1 =𝑃 𝑠 ≤𝑧 ≤ 𝑠 =2×𝑃 0≤𝑧 ≤ 6 𝑛 𝑛 10 = 2 × 𝑃 0 ≤ 𝑧 ≤ 1.67 = 2 × 0.4525 ≈ 0.9 2 表IV:標準正規分布の面積(P.295) P{0≦Z≦z} • 表の中の数字はz=0からzの正値までの曲線下の部分の面積である. • zの負値に対する面積は対称性を利用して求めばよい. 3 • 問題3 ある型の自動車の走行距離を推定するため,その型の車30 台を標本に選び,1台ずつテストを行った.30台の走行距離 の平均と標準偏差がそれぞれ19.6マイルと0.7マイルになっ たとして,この型の車の平均走行距離に対する90%信頼区 間を求めよ. 答え: 問題文から、 𝑛 = 30, 𝑥 = 19.6マイル, 𝑠 = 0.7マイル 標本の大きさは30(> 25)だから,大標本法が使える.𝜎 ≈ 𝑠 公式1 信頼水準90%信頼区間 x 1.645 n 近似 𝑠 0.7 信頼区間 𝑥 ± 1.645 = 19.6 ± 1.645 𝑛 30 この型の車の平均走行距離に 19.4 ≤ 𝜇 ≤ 19.8 対する90%信頼区間は: 4 推定のとき モデル分布の決定~z分布か、t分布か~ 1.母標準偏差が既知(演習問題1)→ z 分布(標準正規分布) 2.母標準偏差が未知 a.標本サイズが大 (目安はn≧25 ) (演習問題2,3) → z 分布(近似) b.標本サイズが小 → t 分布
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