学校だより「敬愛信行」第 15号 平成27年 9月14日発行

朝日町立朝日小学校
H27年度学校だより
平成27年 9月16日発行
№15
運動会の練習も佳境に入ってきました
運動会練習たけなわです。今年はシルバーウィーク(19
日から始まる5連休)があるので、各学年の先生達も「今週
末までに、演技を一応完成させておきたい。」との思いで、
今週に入ってからは練習にも一層熱が入っています。
昨年の学校だよりにも書きましたが、各学年15時間程度
ある運動会の練習時間の8割がたは、表現種目の練習に費や
されます。特に練習が始まってからの2週間程度は表現種目
の練習がほとんどと言っていいくらいです。なぜか。それは雨が怖いからです。徒競走やリレーは、最
悪、走る順番さえ決めておけば、ぶっつけ本番でもやれないことはありませんが、動きや技を一から覚
えていく表現種目は、屋内の練習だけでは完成できません。ですから、完成に近づくまではできるだけ
詰めて練習に時間を割くのです。
ですから、本番が迫り、完成度を高めていくこの時期になると、自分が教諭だった頃を思い出しても、
ついつい熱くなって「頑張れ!もう少しだ。」「あなたがしっかりしないと、周りの子まで困るんだよ。」
と子ども達を追い込んで、頑張らせようとしていたこともあったように思います。
6年前の朝日小ホームページに掲載していた『教頭コラム』に、こんな記事を載せました。
(2010年)2月10日の中日新聞に次のような文章が載っていました。
誰かを励ましたい時、軽い気持ちでよく使う言葉といえば、「頑張れ」だろう。だが、使い方は簡単ではない。逆
に相手を傷つけてしまうこともある。医師鎌田實(みのる)さんもある時、重篤な患者らについ言ってしまう「がん
ばろう」という言葉の厳しさに気づき、はっとなった経験を自著に書いている。それは、病院内の展示で知的ハン
ディのある人が書いた「がんばらない」という書を見た時だったという(『がんばらない』)。苦境にある人に「頑張
れ」と言う時、「まだ頑張れるはずだ」と無理を強いるニュアンスが入り込みかねないのは確かだ。言われた方が、
「もう限界なのに」と傷ついたり、逆に反発を感じることもあるだろう…(中日春秋より)
この記事を読んでから2日後ぐらいに、たまたま点けていたテレビのニュースで、何かのマラソンレースに出場
した一般の方にインタビューをしているのを見ました。その方は、「もうだめだと思ったとき、沿道で応援してくれて
いる見ず知らずの方々から掛けられた『頑張れ』の声援がすごく力になりました。」と答えていました。新聞とテレ
ビのこの二つのことがらから、『頑張れ』という言葉について色々と考えてしまいました。
私達教師は、つい子ども達に「頑張れ。」「頑張ればできる。」「頑張りが足りない。」などという言葉を掛けてし
まいます。それは勿論、子ども達の可能性を信じて「できるようにしてやりたい」「伸ばしてやりたい」という思いか
らの言葉掛けではあるのですが、私自身、担任時代にこの『頑張れ』という言葉に違和感を持ったことがよくあり
ました。
例えば計算が苦手で宿題にすごく時間がかかる子は、時に宿題が辛くてやり残すこともあるでしょう。そうする
と先生は「もっと頑張らないと!」とその子に声を掛ける。でも、計算が得意で同じ宿題をものの数分でやってし
まう子と較べて、この子が頑張っていないかというと、この子はこの子なりに、或いはひょっとすると計算が得意
な子以上に毎日頑張っているのかも知れません。
障がいのある方がハンディキャップを乗り越えて様々な分野で活躍されている姿を見ると、私達は賞賛の拍
手を送ります。それはとても素晴らしいことだと思います。でも、障がいは乗り越えなくてはならないものなのでし
ょうか?克服しなければならないものなのでしょうか?障がいのある子は、健常児に少しでも近づくために人一
倍頑張らなくてはいけないのでしょうか?「障がいは個性だ」という言い方があります。障がいも含めてまるごと
その人なのだという考え方です。
いわれの無い差別やいじめに遭っている子に、「いじめや差別になんか負けないで、頑張ってはね除けろ。」
と励まします。自分の力ではどうしようもない事柄を捉えて、見下したりのけ者にしたりすることを差別やいじめと
言うのにも関わらず、本人に何を頑張れというのでしょうか。
朝日小の職員の中に『頑張れ言うな 頑張っとんねん』とバックプリントされたTシャツを(夏場)着ている先生
がいます。大人だって時には「そんなに頑張らなくていいんだよ。」って言ってほしい時がありますよね。子どもな
ら尚更、「そのままのあなたでいいんだよ。」って包み込んでほしいと思うのではないでしょうか。
運動会本番まで、練習日数は後4日。ご家庭で、学校から疲れて帰ってきたお子さんを「今日も、よ
く頑張ったねえ。
」と受け止めていただき、
「運動会、練習してきたことを出し切れるといいね。見せて
もらうのを、楽しみにしているよ。
」と言葉がけしていただけるとありがたいです。
朝明ライオンズクラブからの寄贈について
今年も朝明ライオンズクラブより、朝日小学校に対して春に図書カードを、そして7月には体育向上
の備品購入助成金として2万円をいただきました。
また、ライオンズクラブの皆様には、この他にも学期初めの校門前での呼び掛け運動や特別支援学級
が行う校外体験活動等、日頃よりいろいろなところで子ども達のためにご尽力をいただいており、学校
といたしましても大変ありがたく思っております。
図書カードでは、学級文庫を購入し、子ども達の教育充実のために活用させていただいています。ま
た、この度いただいた助成金については、体育用品としてソフトバレーボールの購入に活用させていた
だきました。子ども達にも大切に使わせていきたいと思います。