β-カロテンとガン

The International Conference
Antioxidant Vitamins and
Beta-Carotene in Disease revention
抗酸化ビタミン及びベータカロテンの疾病予防に
関する国際会議
1989年10月2-4日
ロンドン
Second International Conference
Antioxidant Vitamins and
Beta-Carotene in Disease revention
第2回抗酸化ビタミン及びベータカロテンの疾病
予防に関する国際会議
1994年10月10-12日
ベルリン
ガ ンの 疫 学
βーカロテンとガン発症リスク低減における疫学的研究
リスク低下なし
30
リスク低下はあ
るが有意差なし
25
20
有意差のあるリ
スクの低下
15
10
5
0
肺
van Poppel, 1994
胃
食道
子宮頚管
結腸
乳
前立腺
疫学的証拠 :βーカロテン
試験
ガンの部位
Wald ら
肺
Nomura ら
肺
Chen ら
胃
Zhang ら
胃
Yong ら
Eichholzer ら
Ito ら
結 果
最小血漿中β-カロテン濃度群(
0.47μmol/L)
は最大リス
ク。β-カロテン摂取で 30∼70%リスク低減
最小血漿中β-カロテン濃度群(
0.25μmol/L)
は最大リス
ク。β-カロテン摂取でリスク低減
β-カロテンに関して有意に逆相関関係がある
低β-カロテン血中濃度者は胃の異形成に関して 40%リ
スクが大きい。
肺
低β-カロテン摂取に対して高β-カロテン摂取は強い防
御効果(68%低減)
肺
悪い抗酸化栄養状態はガンリスク増大と関連している。
一種類の抗酸化栄養素よりむしろ併用が奨められる。
ガンによる 高血清β-カロテン群 vs 低血清β-カロテン群では、高血
死亡率
清β-カロテン群でガンによる死亡率約 70%低い
口腔内白班症の正常化
試験
Stich, 1988
Garewal, 1990
Toma, 1991
Malaker, 1991
Kaugars , 1991
Garewal, 1992
Benner, 1992
栄養素
β-カロテン
β-カロテン + ビタミンA
β-カロテン
β-カロテン
β-カロテン
β-カロテン + ビタミンE+C
β-カロテン
ビタミンE
正常化率
(% 患者)
患者)
15 (寛解)
寛解)
27 (寛解)
寛解)
71
44
50
60
56
46
口腔ガンでβーカロテンとビタミンEの著しい予防効果を支持する
カロテンとビタミンEの著しい予防効果を支持する”
“これらの結果は、口腔ガンでβー
H. Garewal, 1995
プラセボ群と比較した場合の減少率 (%)
Linxian(
Linxian(リンシャン:林県)Population Study(
Study(中国)
死亡率の減少
ガンによる死亡率の減少
25
21%
20
21%
19%
20
15
10
25
13%
15
9%
10
5
5
0
0
全死亡率
ガンによる
死亡率
W.J. BLOT ら 1993
胃ガンによる
死亡率
7%
女性
男性
6%
55歳以上 55 歳未満
W.J. BLOT ら 1995
ATBC - 介入試験結果
– 1日の喫煙本数 20本以上の被験者で肺ガンの
リスクが 1以上
– 1日の飲酒量がエタノールにして11∼25g/日の
被験者群で相対リスクが 1.3、25g/日以上の被
験者群で相対リスクが 1.4
– 肺ガンの相対リスクは、βーカロテン摂取群で
上昇したβーカロテンレベルと関係は見られな
かった。
– 肺ガンの相対リスクは試験開始時に血清中βー
カロテンレベルが高かった人では減少
CARET介入試験結果
•
•
•
•
肺ガンのリスクが全体で増加(相対リスク:1.28)
アスベスト曝露群 (
相対リスク:1.82)
慢性的なヘビースモーカー (相対リスク:1.20)
既喫煙者 (
相対リスク:0.80)
• 肺ガン以外には差がなし
• 試験開始時 βーカロテンレベルが高かった被験
者はリスクが 31%低減
Physicians’ Health 試験の結果
• 喫煙者及び前に喫煙者であった人は、肺ガンの
リスクが少し減少した (相対リスク:0.90/0.80)
• 摂取期間の 5∼9年間でプラセボ群に対して、全
部のガン症例で著しく12%減少した
• 試験開始時に血中βーカロテン濃度が低い被験
者は肺ガンの発症率がより高かった
βーカロテンと前立腺ガンの予防
• βーカロテンレベルの低い人がβーカロテン
を継続摂取すると、前立腺ガン発症のリス
クが約40%減少する。
• βーカロテンレベルの低い人がβーカロテン
を摂取すると、前立腺ガン発症リスクが大
幅に減少する。
血清中カロテノイド濃度(4分位)と乳がん発症の
オッズ比 (New York University Women’s Study, 1985-1994)
オッズ比
2
患者 270名
対照 270名
2
1
1
0
1
1
0
1
2
3
ルテイン
4
1
2
3
4
ゼアキサンチン
Am.J of Epidemaiol 2001;153:1142-1147
血清中カロテノイド濃度(4分位)と乳がん発症の
オッズ比 (New York University Women’s Study, 1985-1994)
オッズ比
2
患者 270名
対照 270名
2
1
1
0
1
1
0
1
2
3
4
β-クリプトキサンチン
1
2
3
4
リコペン
Am.J of Epidemaiol 2001;153:1142-1147
血清中カロテノイド濃度(4分位)と乳がん発症の
オッズ比 (New York University Women’s Study, 1985-1994)
オッズ比
2
患者 270名
対照 270名
2
1
1
0
1
1
0
1
2
3
α-カロテン
4
1
2
3
4
β-カロテン
Am.J of Epidemaiol 2001;153:1142-1147
血清中カロテノイド濃度(4分位)と乳がん発症の
オッズ比 (New York University Women’s Study, 1985-1994)
オッズ比
2
患者 270名
対照 270名
2
1
1
0
1
1
0
1
2
3
総カロテノイド
4
1
2
3
4
レチノール
Am.J of Epidemaiol 2001;153:1142-1147
Hazard Ratios of Serum Carotenoid
Levels for Cancer Mortality
Low
Moderate
High
1.25
1
0.75
北海道、2444名
1991−2000年
ガンによる死亡: 76名
0.5
0.25
0
Lycopen
Zeaxanthin/lutein
Y.Ito, 2001