日本精工、自動変速機向け「世界最小ころスラストニードル軸受」

◇日本精工、自動変速機向け「世界最小ころスラストニードル軸受」
日本精工(NSK)は 10 月 16 日、自動車の自動変速機として広く普及している多段変速機(以下ステップ
AT)に使用される遊星歯車(プラネタリ)機構向けに「世界最小ころ スラストニードル軸受」を開発したと
発表した。NSK は同製品によりステップ AT の効率を高め、自動車の燃費向上に貢献し、2020 年に年間 18
億円の売上を目指す。
ステップ AT 用遊星歯車機構部には、ワッシャ(すべり軸受)が使われているが、この摩擦損失の低減が課
題となっていた。NSK は直径1㎜×長さ 1.8 ㎜の世界最小のころを開発、ワッシャからスラストニードル
軸受への置き換えを可能にした。これにより摩擦損失を大幅に低減することができた。
近年、グローバルに自動車の燃費向上が求められており、変速機の効率向上が進んでいる。なかでもステ
ップ AT は、多段化により変速機の効率を高められるため、広く普及している。ステップ AT の多段化に伴
いプラネタリ機構が増加する。
プラネタリ機構の構成部品であるワッシャ(すべり軸受)の個数が増加するた
め、この摩擦損失の低減が課題となっていた。
今回、NSK はワッシャ(すべり軸受)から同じサイズで置き換え可能なスラストニードル軸受を開発 し
た。同製品は摩擦損失の低減を可能とし、更に高速回転環境下における耐久性を向上させた。