警察法

[2014 年度シラバス ]
【授業科目名】
【授業科目の区分】
【担当者】
【履修形態/単位】
【配当年次/開期】
警察法
展開・先端科目群
渡名喜 庸安
選択科目/2単位
2・3年次/集中講義
【授業科目の内容】
この授業では、行政権の中心を占め、国民の権利・自由との関係でも重要な地位を占め
ている警察行政の法と仕組みについて、警察の組織・活動に対する法的統制という観点か
ら、これに関わる行政法的諸問題に焦点をあてて学習する。前半(第8回まで)の授業で
は、警察の法と仕組みに関する基本問題について学習し、後半(第9回以降)の 授業では、
「個別領域における警察法」を取り上げ、それぞれの法領域における警察規制権限の内容
や特徴などその法的仕組みについて、主に裁判例の分析・ 検討 を通 して 、考察 して いく 。
【授業科目の目標・方法】
各警察行政領域の実定法(条例を含む)を整理し、そこに妥当する法原理を探求しつつ、
警察活動の基本原理および警察活動の存立理由(公共性)とそれが現実に果たしている役
割について、理解を深めていきたい。また、警察活動をめぐる具体的な紛争事例について、
国民の権利保護の観点から、行政法上の諸理論を踏まえ 、その法的解決を図るための問題
解決能力を育成する。この授業は、講義形式をベースにしながらも、具体的事例に対する
評価・法的解決策などについて受講者に発言を求めて議論を行うなど、双方向的に授業を
進めていきたい。
【授業計画】
第1回
警察の概念・責務
第2回
警察の組織
第3回
警察作用の基本原則
第4回
警察の典型的な侵害的措置(1)
第5回
警察の典型的な侵害的措置(2)
第6回
警察の典型的な侵害的措置(3)
第7回
警察責任・補償請求権
第8回
警察活動と情報公開
第9回
ストーカー規制法
第10回 道路交通法と警察
第11回 営業に関する警察法(1)
第12回 営業に関する警察法(2)
第13回 営業に関する警察法(3)
第14回 外国人に関する警察法(1)
第15回 外国人に関する警察法(2)
【参考文献】
参考文献として、宮田三郎『 実践警察法』(信山社)、宮田三郎『警察法』(信山社)、田
村正博『 全訂警察行政法 解説』(東京法令出版)などが挙げられる。この講義では、行政
法の基本書 (例えば、塩野宏『行政法Ⅰ』『行政法Ⅱ』〔有斐閣〕いずれも第5版補訂版)
も活用する。また、警察行政領域によっては、曽和俊文他編『事例研究行政法〔第2版〕』
(日本評論社)も部分的ではあるが視野に入れる。各回のテーマに関する参考文献は、あ
らかじめ配布する各回のレジュメにそれぞれ紹介する。
【成績評価】
筆記(論述)試験(80%)、授業への参加(質問に対する応答、立論の仕方、出席状況
など 20%)を総合評価する。