永久歯の先天的欠如 乳歯が抜けるのは、子どもから大人へと成長して

永久歯の先天的欠如
乳歯が抜けるのは、子どもから大人へと成長していくためのステップの一つで
す。世界各国では通過儀礼の一つとして抜けた乳歯にまつわる風習があります。
欧米には、歯の妖精がいて、抜けた乳歯を枕の下に入れて眠ると、夜中にコイ
ンと交換していってくれるのだそうです。
乳歯の生え変わりは5歳ごろから始まり、下の前歯、上の前歯の順に12歳ご
ろには、すべての乳歯が永久歯になります。まれに12歳を過ぎても乳歯から
永久歯に生え変わらないことがあります。
これは「永久歯の先天的欠如」と呼ばれています。生まれつき永久歯の数が少
ないために起こる症状です。永久歯が骨の中に埋まっている「埋没歯」の場合
も、同じことが起こります。これらは歯の形成異常の一つですが、病気ではあ
りませんので、安心してください。
原因は、食生活の変化による退化現象と考えられています。歯の数が足りない
ため、歯と歯の間に隙間ができ、歯並びや歯の噛み合わせが悪くなります。虫
歯や歯周病の原因になることもありますので適切な処置が必要です。また見た
目にも影響してきますので、コンプレックスの原因となる場合もあります。
一般的な治療方法は下記のとおりですが、それぞれにメリット・デメリットが
あります。
・歯列矯正 健康な歯を削る必要がなく多くの歯科医がすすめる方法。
・ブリッジ 発育期には不向きで、健康な歯を削るデメリットある。
・入れ歯 子どもには手入れが難しく、他の歯の虫歯や歯周病になることもあ
る。
・インプラント 発育期には行えない。
歯科医で充分なカウンセリングを受けた上で、適切な処置を行ってください。