2015年度日本クルーズ&フェリー学会総会講演会 世界のクルーズとフェリーの マーケットトレンド 2015年11月21日 大阪府立大学 21世紀科学研究機構 特認教授 池田 良穂 (日本クルーズ&フェリー学会会長) 自己紹介 池田良穂 (いけだ よしほ) 略暦 ・1950年北海道美唄生まれ・室蘭育ち ・1978年大阪府立大学大学院博士課程(船舶工学専攻)修了 ・1978年同大学助手に。その後、講師、助教授を経て、 ・1995年同大学大学院教授 ・2006年同大学観光産業研究所所員兼務 ・2009年神戸夙川学院大学観光文化学部「クルーズビジネス論」担当 ・2010年日本クルーズ&フェリー学会設立、会長就任 ・2012年大阪府立大学大学院工学研究科長・工学部長就任 ・2013年日本船舶海洋工学会副会長就任 ・2015年大阪府立大学定年退職・名誉教授・特認教授 研究分野: 船舶工学、海洋工学、観光学 学術論文:346本 書籍: 45冊(最新刊: 造船の技術・船の最新知識(ソフトバンク)、図解船 の科学(講談社ブルーバックス)、図解雑学船のしくみ(ナツメ社)など) 趣味: 船の写真撮影、船旅(年間30隻乗船が目標) クルーズのマーケットトレンド SHIPPAX MARKET 15より 世界のクルーズ人口 2014年: 21,556,000人 クルーズマーケットの分布 ・北米:60% 欧州:27% アジア: 6.6% ・アジアの急速な成長:2015年は約9%の予想 世界のクルーズマーケットの成長予測 ・2020年には2600万人へ マーケット浸透率(人口比率) 日本:0.18% 中国:0.08% クルーズ人口の地 域別シェア予測 2018年 ・アジア&オセアニア で欧州を上回る!! クルーズ企業 グループの マーケットシェア 2015 ・現代クルーズパイオニ アを中心とした 寡占化が進む ・新興勢力MSCの躍進 各クルーズ 会社の旅客 および収入 のシェア 現役クルーズ客船の数 2014年: 372隻 クルーズ客船の新造トレンド (ベッド数) クルーズ客船 建造所 ・フィンカンテリ vs マイヤー造船 ・STXフランスは? ・三菱の今後は? 大手3社の収入に占 めるチケット収入と 船上売上 大手3社のコストの内訳 燃料・食材・人件費 大手3社の 売上と純利益 2014年クルーズカレンダー 1月: Seabournが超高級クルーズ船を発注 NCLのNorwegian Getway就航 2月: Genting Hong KongがStar Cruise用の15万トン型船の2隻 目を発注 3月: MSCが17万トン型2隻を発注 4月: RCIがQuantum of the Seasを2015年から上海起点クルーズ に投入を発表 5月: RCIがオアシス級の4隻目を発注 HALのRyndamとStatemdamがP&O豪州に ドイツTUIのMein Sciff 3竣工 MSCが15万トン型船2隻を発注 6月: NCLがNorwegian Getwayの同型船2隻を発注 Costa Concordia浮上・解体のため移動 2014年クルーズカレンダー(2) 7月: プリンセスが新造船発注 8月: TUIが2隻を追加発注 9月: NCLがRegent Seven SeasとOceanic Cruiseを買収 RCCLがCelebrity Centuryを中国合弁子会社に売却 Meyer WerftがSTX Finlandを取得 10月: Carnivalが中国の造船所とクルーズ客船建造の協力を表明 Viking River Cruiseが河川用クルーズ客船6隻を追加発注 RCIのQuantum of the Seas竣工 CostaのCosta Diadema竣工 11月: CLIAが、CLIA South AsiaとCLIA North Asiaを設立 RCCLが中国旅行社Ctripと合弁でSKYSEA Cruisesを設立 12月: Seabournが4万トンの第2船を発注 Virgin Groupがマイアミにクルーズ会社を設立 Celebrity Cruisesが新造2隻を発注 Carnivalが、CarnivalとHAL用のクルーズ客船を発注 世界のフェリーのマーケットトレンド 阪九フェリー「いずみ」 名門大洋フェリー 「フェリーおおさかⅡ」 世界のRO-PAX船隊 世界のフェリー輸送実績と航空輸送との比較 フェリー輸送実績2014 総トン数 トップ20 1. ステナ 2.P&Oフェリー 3.ティレニア 4.DFDS 5.グランデ・ナビ 6.ANEK 7.ブリタニー 8.バイキング 9.カラー 10.フィンライン 11.新日本海 バルト海のクルー ズフェリー2社の 売上&純利益 苦戦するギリシアの フェリー各社 売上&純利益 RO-PAXの新造 トレンド 世界のフェリー建造所 2014年建造 まとめ クルーズ ・クルーズマーケットは順調に成長 ・東アジアのクルーズマーケットが爆発 ・新造船発注が相次ぐ ・東アジアにも新造船登場の計画が発表 フェリー ・欧州でのフェリーマーケットが復調の兆候 ・日本では大型フェリーの新造が進行中 ・欧州では環境対応フェリーへの対応が進む ・重大海難の発生が続く
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