『春の歌声』 撮影者:冨士久美子 こんな本あるでないで ︵その ︶ 53 徳島科学史研究会会員 三原茂雄︵広島︶ が見た二本松戦争 武士道の精髄を 尽くした戦い﹄がある。数学とは無 関係であり、数学の何かを求めて読 む本ではない。 対数表﹄の出版物がある。 なお、題名に数学者が付いている 本としては、渡部由輝・著﹃数学者 は﹃理軒の問題は正当﹄と判定を下 す。⋮﹂とあり、この事件後理軒は 小出の弟子となる。二人には﹃算法 学んだ人物だ。日下は、関孝和を創 始者とする関流の最高位免許状﹁印 可﹂を与えられた人物だった。小出 天 文 暦 法 の 総 元 締 め、 土 御 門 家 が、 小出兼政︵徳島では、 幼名の長十郎︶ に判定を委ねた。小出は、日下誠に で 始 め た 順 天 堂 塾 は 東 京 に 移 さ れ、 現在も順天中学校・高校︵順天堂大 学とは関係がない︶として続いてい る。 話は変わるが、理軒と徳島はかか わりが深いのだ。 間に二田の戦い・ 論争と言われる事件である。理軒の 奉納した算額に師匠の武田真元が問 題があると言うのだ。 この判定に﹁⋮ ∼ ﹃筆算をひろめた男 幕末明治の算数物語﹄丸山健夫・著∼ 昔、読み、書き、ソロバンと言わ れたソロバンには、計算と言う意味 が多く含まれている。また、算盤と も書くのだが、算の字を使えば、江 戸時代には数学︵和算︶のことを算 と言っていたので、数学の意味も含 むことがある。 かなり知られている江戸期の数学 の教科書的な本﹃塵劫記﹄は、算盤 の計算方法の本である。いわば、計 算と言うことは算盤ですることで あった。和数字︵一、 二、 三⋮︶に加 えて、洋数字と言われるインド・ア ラビア数字︵1・2・3⋮︶が日本に 入ってくる、やがて日本の学校教育 にも取り入れられる。学校教育で算 数︵この言葉は、明治期は算術、や がて昭和の世界大戦の頃、尋常小学 校が国民学校になったころから使わ れる︶は、和算から洋算に替えたの である。 ﹃筆算をひろめた男 幕末明治の 算数物語﹄は、和算家・福田理軒の 物語であり、 彼の著した﹃西算速知﹄ を中心とした物語であり、計算を算 盤から筆算に移行していく、 いわば、 縦書き数学から︵西洋の︶横書き数 学への話しである。彼自身が、大坂 『筆算をひろめた男 幕末明治の算数物語』 丸山健夫・著 (臨川書店) 2 松茂町広島字北ハリ25-1 TEL・FAX 088-699-8778 営業時間:9時∼19時 定休日:月曜、第2・3火曜 3 4 ファンファーレ 絵手紙展 ギャラリーカフェ ファンファーレ 5 ◎ファンファーレ 絵手紙展 期間…3/1㈫∼3/31㈭ 作品…絵手紙 約60点 9:00∼16:00まで 水曜日定休 〒 771-0219 徳島県板野郡松茂町笹木野字八山開拓 214-9 TEL 088-699-2406 水曜定休 クーポン掲載のお問い合わせは徳島新聞松茂専売所 699-3217 まで
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