認定看護師だより26号

認定看護師だより
認定看護師だより26号
26号
春一番が吹き、春の訪れを告げましたが、まだまだ寒い日が続いております。
インフルエンザが猛威をふるっておりますので、みなさん体調管理には⼗分お気を付け下さい。
今回は緩和ケア認定看護師が担当します。
緩和ケアを必要とする人や、人生の終焉にある患者と家族を支援するための
ELNECーJの取り組みについてお伝えします。
ELNEC-Jとは…
ELNECは、2000年に⽶国のアメリカ看護⼤学協会とCity of Hope
National Medical Centerが共同して設⽴した組織です。ELNECは、エン
ド・オブ・ライフ・ケア(EOLケア)や緩和ケアを提供する看護師に必須と
される能⼒修得のための系統的な教育プログラムを開発しており、これま
で開発したプログラムにはELNEC-Core、ELNEC-Pediatric Palliative Care
(小児)、ELNEC-Critical Care(急性期)、ELNEC-Geriatric(⽼年期)
などがあります。 ELNEC-J ( ELNEC-Japan ) とはこれらの日本語版に
なります。
日本は少子高齢化が進み、今後本格的な「高齢・多死社会」を迎えます。
看護師は、人々のQuality of Life (QOL)を維持・向上させること、患者
の尊厳ある人生の最期を支えるとともにその家族に安心を与えること、つ
まり“質の高いEOLケアを提供する”という重要な役割を担っています。その
役割を果たすために看護師は、患者のニーズに応じて適切なケアを提供で
きる知識・技術が不可⽋となります。
ELNEC-JにおけるEOLケアとは、「病いや⽼いなどにより、人が人生を
終える時期に必要とされるケア」を指しています。⿅児島県は高齢化率が
29%(全国26.7%)と高く、がんだけではなく全疾患、高齢者などすべての
エンド・オブ・ライフを支援することが重要となっていきます。これらを
踏まえ⿅児島県看護協会では2013年から3年計画で「在宅ターミナルケア
人材育成事業 エンド・オブ・ライフ研修会( ELNEC-J) 」を開催してお
ります。さまざまなワークがありますが、自身と向き合い、自身を知るこ
とで、自身のケア⽅法を考え、良好なチームアプローチを学ぶ機会に繋が
ると思います。興味のある⽅はぜひ参加してみてください。
ELNEC-Jプログラム
Module
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Module
1:EOLケアにおける看護
2:痛みのマネジメント
3:症状マネジメント
4:EOLケアにおける倫理的問題
5:EOLケアにおける文化への配慮
6:コミュニケーション
-患者の意思決定を支えるためにModule 7:喪失・悲嘆・死別
Module 8:臨死期のケア
Module 9:高齢者のEOLケア
Module10:質の高いEOLケアの達成
2
14
日
栄
今後は⿅児島市医師会病院でのELNEC –J
研修会開催を考えております。
みなさんと沢山の学びを共有できたら
嬉しいです。
よろしくお願いします。
平成28年2⽉発⾏
担当:緩和ケア認定看護師 栄 智美