マニフェスト - 幸山政史

マニフェスト「私たちの県政」
-草の根からの提言-
もくじ
1 はじめに(前文)
1-1 世界および国内情勢の概略
1-2 県内情勢の現状認識
1-2-1 熊本市長としての 12 年間
1-2-2 五家荘での対話
1-2-3 私が感じたこと
1-2-4 貴重な一言
2 政策
2-1 人口減少社会を乗り越える県土
のグランドデザイン
2-2 持続可能な産業の振興と地域
経済の活性化
2-3 を大切にする教育、医療や介
護、福祉の充実
2-4 県庁の改革
3 おわりに
2016 年 3 月
幸山政史
1 はじめに(前文)
回の合併を繰り返して拡大を続けてき
委譲し、熊本市のことはできるだけ熊
た熊本市にとって、住民と行政との距
本市に任せる。そしてその分、県は熊
離を縮めるということは、飽託郡北部
本市以外の市町村のことにもっと力を
村に生まれ、村民から町民、そして市
注いで、特に補完の役割を強化してい
21 世紀は混沌の時代といっても過
民になった私が肌感覚として持ってい
く。そのためには県の役割、県庁の在り
言ではありません。例えば毎日のニュー
た重要な課題でした。それが政令市に
方を見直して改革しなければならない
スで中東における自爆テロ、ヨーロッパ
なれば区役所が設置され、それぞれの
と実感しました。
への難民のニュース、国内でも児童虐
区ごとに特色のあるまちづくりを進めた
待、老人の孤独死などが報ぜられない
り、住民に身近な行政サービスを提供
日はありません。かと思うと他方では豪
したりできるのです。
1-1 世界および国内情勢の概略
華客船によるクルージングの紹介や、
高級乗用車の話しが流れています。
1-2-2 五家荘での対話
八代市泉町の五家荘は平家落人
一方、平成の大合併によって熊本
の伝説や長い歴史に育まれた伝統文
県内の他の市町村でも合併が急激に
化が色濃く残されており、特に紅葉の
今や経済は世界経済に完全に飲
進められましたが、県全体では人口減
時期には多くの観光客が訪れます。私
み込まれ、「京」という私たちには想像
少が進み、地域間の格差は広がる一
はこれまで2度この地を訪れ、住民の
もつかない単位の“お金”という特殊な
方です
皆さんと膝を突き合わせて、地域の課
商品(為替相場なるものがその商品
的性格を表している)が世界を席巻
題や実情、目指すべき将来像につい
1-2-1 熊本市長としての 12 年間
て語り合いました。
しています。そしてこの矛盾が国際的に
は後進国へ、国内的には地方へとしわ
私は一昨年 12 月熊本市長を退
秘境と言われるこの地域は高齢化
寄せされ、格差を生み出していることは
任して以来、県内各地を、特に限界
や若者の流出が進み、今では 5 つの
間違いありません。格差問題は、今や
集落といわれる山間や海辺の地域も
集落を合わせても 350 世帯ほどで、
私たちが立ち向かわなければならない
訪ねました。市町村合併による広域
集落ごとにあった小学校も既に 1 校に
普遍的課題なのです。
化に加えて、地方の経済は TPP(環
統合され、中学校には通えないことか
太平洋パートナーシップ協定)に代表
ら寮生活が求められています。日用品
されるグローバル化、自由化の波にも
が買えるお店も1軒だけ残っています
さらされています。「より広く、より大きく」
が、そのお店のご主人は既に都市部に
私は熊本市長として、富合、城南、
は時代の流れ、と言ってしまえばそれま
引っ越されており、店が無くなったら困
植木の3町と合併し、政令指定都市
でですが、その流れに置き去りにされ疲
るだろうと、予め注文を聞いて週に数
への移行を実現しました。
弊している地域や人々が増えているこ
日だけ通ってきて店を開けているそうで
とも事実です。
す。そんな中でも、そこに暮らす人たち
1-2 県内情勢の現状認識
政令市を目指した理由は大きく2
は地元に誇りを持ち、次の世代に引き
つあります。1つ目は、政令市が得る
市町村の側にもそうした周辺部の
継いでいきたいとの強い決意を持って
ことのできる権限や財源を活用して都
地域までカバーする力は財政的にも人
おられます。しかし、このまま人口流出
市機能の充実を図るとともに、政令市
的にも厳しくなっています。だったらどう
が続けば…との不安も日に日に高まっ
という知名度によって、企業誘致や国
するのか、私は県がもっと住民に近づき
てきています。
際的なスポーツ大会やコンベンションの
市町村と一緒になって行政を進めなけ
開催を進めるなど、経済的効果を高
ればならない、と考えました。
めることです。
このような地域を今後も維持し、住
民が暮らし続けるためにはどうしたらい
県の仕事は本来、市町村の補完と
いのか。皆さんと話し合いました。
そしてもうひとつ、こちらが重要なので
連絡調整です。ただそれを一律に市
すが、熊本市民にとって身近できめ細
町村に対して行うのではなく、政令市
まず個人個人の意向を尊重するこ
かな行政をすることです。過去に十数
である熊本市には権限や財源をもっと
とを前提として、いくつかの集落の中心
となる「小さな拠点」づくりを進め、小中
最近は個人旅行で五家荘を訪れ
これまでもさまざまな地域活性化の
学校や医療・福祉施設、商店等を歩
る外国人観光客も見られるようになり
取り組みがなされてきましたが、国の決
いてまわれる範囲に集積します。
ました。特産品の「隠れの里の柚子こ
めた方針に基づいて県、そして市町村
しょう」は観光庁の魅力ある日本のお
が取り組むという流れが強かったと思い
「小さな拠点」とそれ以外の集落と
みやげコンテストでフランス賞を受賞し
ます。横並びの振興策では現場のニー
は、民間や NPO 等の協力を得ながら
ました。また今冬には五家荘を舞台に
ズとかみ合わないことも多く、地域の特
乗り合いタクシー等の移動手段や買い
した短編映画の撮影もあり、国際映
色が生かされず連携や交流によって付
物支援でつなぎます。また ICT(情報
画祭に出品されるということです。地域
加価値が創造されることもありません。
通信技術)環境を整備することで、遠
の宝を見出して磨くことが国際化にも
隔医療や通信教育も可能にします。
つながるのです。
やはり基本は一人ひとりの暮らしで
あり、それを支える地域コミュニティーで
一定の収入と生き甲斐が得られる
1-2-3 私が感じたこと
産業の育成も必要です。農林業や民
宿、特産品販売等の観光産業に磨
す。そのうえで「小さな拠点」、市町村、
地域振興局を単位とした圏域、県とい
皆さんと夜遅くまで語り合っていると、
う順番でそれぞれの地域の将来像を
きをかけ 6 次産業化で付加価値を高
現場ならではのいろいろな意見が出て
積み上げていかなければなりません。そ
めます。
きます。私も皆さんのアイデアをどうすれ
のことが熊本県の魅力を最大限に引
ば実現できるか考えることができました。
き出し、国際的にも評価され、一過性
川辺川流域で隣接する五木村と
もちろんその場で話したことがすぐに実
でない持続的な成長を遂げる原動力
共同プロジェクトで取り組んでいる物産
現できるわけではありませんが、地域
になるはずです。
振興、宮崎県にまたがる九州脊梁山
住民が主体となって描いた将来像こそ
地のさまざまな登山コースなども、行政
が大切だと私は思います。
1-2-4 貴重な一言
の枠を超えてさらに磨きをかけ整備し
それぞれの地域の特色が生かされる
PR していきます。また小水力やバイオ
ことによって多様性が生まれます。そし
山都町の旧矢部町。この地域は有機
マス等の再生可能エネルギー事業を
て違いがあるからこそ、地域同士が連
農業が盛んで、かなり条件の厳しい田
起こします。
携したり、交流したりすることで新たな
畑でもきちんと耕作がなされています。
価値を創造します。ここでは五家荘を
この地域のある方から「今の政治家は
移住を考える人のためには、何の仕
例に取り上げましたが、県内各地でこ
国家のことは語っても国土について語
事があって、どれ位の収入が見込める
うした座談会を重ねていると、その地
ろうとしない!」と、苦言を呈されました。
のか、どんな行政の支援、そして地域
域ならではの課題に気付かされるだけ
地域を歩いて対話を重ねた中から頂
の人々の手助けを受けられるか、後継
でなく、それにもまして素晴らしい魅力
いた貴重な言葉です。ふるさと熊本の
者がいない農家や民宿などの情報もま
があることが実感できました。
県土を次世代に引き継いでいくために
とめて具体的に提供します。また ICT
環境を整えることで、場所を選ばずに
田舎で仕事ができる人も増えます。
私も全力を尽くしていきます。
そして「小さな拠点」と役場や役所
のある市町村の中心地とはもっと太い
パイプでつなぎます。過疎地の集落が
県は市町村と協力してこうした観光
維持され人が住み続けることは、地方
や特産品、そして移住に関する情報を
都市の活性化にもつながります。地方
取りまとめ、民間の力も活用してインタ
の小規模な都市でも救急医療に対
ーネットのサイトや県の出先機関、イベ
応した病院や高校、商店街など一定
ントを通して全国に発信します。必要
規模の商業施設等の都市機能は周
な資金はクラウドファンディングなども利
辺の人々の暮らしを守るためにも絶対
用して民間の資金も活用します。
に維持しなければなりません。
2 政策
・県民の生命、財産を守ることは県土
の衰退が起きています。良好な居住
づくりの大前提です。治山・治水のハ
空間を有し、核となりうるエリアへの都
2-1 人口減少社会を乗り越える県土
ード面の整備を進めるとともに災害が
市機能の誘導を進め「コンパクトシテ
のグランドデザイン
発生しても人命を守り、致命的なダメ
ィ」の形成を支援します。周辺の「小さ
ージを受けないように市町村や消防団
な拠点」とのネットワークを維持するとと
・市町村の中のコミュニティーは地域の
などの住民組織とも協力して地域の
もに、熊本都市圏や空港、港、新幹
産業や伝統文化を育み、住民同士の
防災力を高めます。
線駅との公共交通網を再構築しま
助け合いをもとに子育てや高齢者福
祉の下支えをし、暮らしの基盤の役割
す。救急医療に対応した病院や金融
そこで具体的な取り組みとして
を果たしてきました。
機関、高校、一定規模の商業集積な
ど都市サービスの提供の維持を図りま
・過疎地においては人口減少によっ
①地域の拠点づくりによるコミュニティー
て、買い物や医療など日常生活に欠
の維持
す。
かせないサービスが無くなってしまい、
集落が点在する過疎地では商店や
人々が住み続けることが困難になって
医療機関など日常生活に欠くことので
いる地域コミュニティーが発生していま
きない施設を中心になる「小さな拠
地域社会を維持するために、働く場の
す。
点」の歩いて行ける範囲に集約するこ
充実による県内就職を支援するととも
・地方の都市部でも空き店舗が増え
とを進めます。また、公共施設の老朽
に、県外から県内へ、特に人口減少
シャッター通りとなった商店街や、かつて
化に伴い廃止が検討される場合に
の著しい地域への多様な移住、定住
開発により同世代が一斉に入居した
は、地域住民や民間事業者、NPO
を促進します。
ため住民の高齢化も一気に訪れた住
の皆さんと一緒に公共施設、商店、
そのためには、移住先での住まいや
宅団地など、地域の衰退に悩む地域
介護・医療施設、住居などが共存す
働く場、医療、教育等を確保するとと
は少なくありません。
る複合施設などに移行する方法も検
もに、それらの情報を的確に提供でき
・人口減少社会においては各種サービ
討します。
るように、県と市町村が協力して取りま
スを維持するため、それぞれのレベルに
応じて集約化することが不可欠です。
④移住を促進し、人口減少を防ぐ
急速な人口減少に歯止めをかけ、
とめ民間の力も活用しながらインターネ
②ネットワークの維持
ットのサイトや県の出先機関、イベント
そのうえで集約化した機能を離れたと
地域の拠点から離れた集落について
などで全国に情報発信します。さらに
ころにある地域や個人と様々なネット
は、ICT(通信情報技術)を活用し
都市との交流、子どもを対象とした宿
ワークでつないでいく必要があります。
た遠隔医療や通信教育の実施、いろ
泊や国内留学の体験、休暇を活用し
・地域の課題は様々で、取り組む優
いろな形のインターネット端末を使った
た短期間の移住体験など、地域の良
先順位も違います。一人ひとりの暮ら
行政サービスの提供を行っていきます。
さを実感できる様々な取り組みを支援
しを尊重し、地域ごとの特色を生かし
また、交通弱者に関しては、行政、流
します。
た多様な地域をつくるため、コミュニティ
通事業者、コンビニ等の商工業者が
ーの重要性を再認識し、住民主体の
連携した配達サービス、予約制のデマ
⑤流域連携など新しい形の市町村の
地域づくりを市町村と一緒になって進
ンドタクシーや巡回バスの運行ができる
連携を推進
めます。
よう取り組みます。さらに、観光と路線
近年、シカやイノシシによる食害や林
・地域の多様性が地域同士の連携や
バスの組み合わせなども検討し、公共
業の衰退による山の荒廃が深刻な問
交流を促進し、新たな価値を生み出
交通事業が地域で成り立つようにしま
題になっていますが、過疎に悩む山間
します。その基盤であり、経済活動や
す。
地の人々にこの問題の対処を任せる
県内外の交流を支える高速道路をは
じめとした主要幹線道路や鉄軌道、
のは困難です。熊本市は貴重な地下
③地方都市の再整備
水を将来にわたって保全するために白
空港、港などの総合的な交通ネットワ
地方都市の中でも人口減少に伴っ
川、緑川上流域の町村と協定を結び
ークの整備を長期的視点に立って進
て商店街の空洞化、住宅団地での一
森林の造成を行ったり、住民の交流を
めます。
斉の高齢化など都市型のコミュニティー
したりしています。もともと私たちは川の
流れや山並みといった地形の連続によ
って人の交流や物流を通じて様々な
歴史や文化、伝統を育んできました。
実を図ります。
JR 豊肥本線の肥後大津駅以東の
電化について促進を働きかけます。
また近年地域に根差した川づくり、ム
ラ・まちづくりが流域の自治体と NPO、
民間団体の連携によって進められてい
全国 37 位、最低賃金は時給 694
円(平成 27 年度)で全国 39 位
と、ともに全国下位となっています。
・大都市圏との格差は拡大し、県内
⑧地域交通の充実
人口減少、少子高齢化など社会情
での地域間格差とともに男女間や産
業間、正規・非正規間の格差の解消
ます。これまでの行政の枠を超えた相
勢の変化に対応して、利用者の目線
も課題となっています。
互補完や、機能分担等の新しい形の
に立って重点的に実施すべき交通政
・それぞれの地域で人、モノ、カネ、再
連携に取り組みます。
策の方向性を取りまとめます。特に日
生可能エネルギーなどが循環する経済
常生活に不可欠な定期路線バスをは
の仕組みを確立して、地域に根差した
じめコミュニティーバスや乗り合いタクシ
働く喜びのある産業を育成します。
ー等の多様な形態の生活交通に対し
・地域を支え、食産業や観光産業を
と「小さな拠点」、地方都市、主要な
て、市町村と連携して交通手段の確
支える農林水産業を将来にわたって
交通インフラ等を結ぶ道路の整備が
保のための支援を行います。
発展できるよう取り組みます。
⑥幹線道路網の整備
地域の活性化を図るためには、集落
不可欠です。
特に熊本都市圏と県内主要都市と
・産官学そして金融機関の連携による
⑨地域防災の推進
技術と経営の革新を進め、農林水産
の「90 分構想」の実現のめどが唯一
住民の皆さんの生命と財産を災害
立っていない熊本天草幹線道路の整
から守ることは、行政にとって最も重要
承、起業等を支援します。
備は重要です。九州の横軸となる九
な課題です。私自身熊本市長時代の
・観光を総合戦略産業と位置付け、
州中央自動車道、中九州横断道、
平成 24 年7月の北部九州豪雨に
空港、港、新幹線駅と県内各地のア
そして熊本環状道路、有明海沿岸道
よる災害は忘れることのできないもので
クセス向上を進めると同時に、豊かな
路、南九州西回り自動車道などの幹
す。
農林水産業や伝統文化などの地域
線道路ネットワークの整備も進めま
す。
水害や土砂災害等から住民を守る
業や小規模・零細企業などの事業継
資源との連携によって熊本の魅力さら
ため、災害に強い県土を作るとともに
に高めて世界に情報発信していきま
市町村や消防団、自主防災組織など
す。
の住民組織とも協力し、万一災害に
・IC や自動車関連など熊本の経済を
幹線道路網の整備と並行して JR
襲われても、人命を守り被害を最小
リードしてきた企業群の事業拡大と拠
や第3セクター運営の並行在来線を
限に食い止めるため減災という考え方
点化を促してさらなる誘致を推進する
含めた鉄軌道、地方バスや高速バ
に立って、的確な情報伝達と早期の
とともに、県内企業の技術力、商品開
ス、天草エアライン等の利用者増加と
避難等の取り組みを進めます。
発力の強化を支援します。
⑦交通インフラの再整備
経営の安定化に向けた取り組みを支
また老朽化が進行する社会資本に
援します。ネットワークの充実や乗り換
対しては、適切な維持管理の点検を
え拠点の整備等による利便性の向上
実施し長寿命化を図りつつ、計画的
に取り組みます。またフェリー等の航路
に補修や補強を実施し、災害時の被
の維持にも力を入れます。
害の拡大を防止し安全を確保しま
平成 30 年以降の世界文化遺産
す。
登録を目指す天草市河浦町の崎津
そこで具体的な取り組みとして
① 経営力の強化による産業の成長
商工会等の商工指導団体と連携し
県内企業の経営力強化に努めるとと
もに、金融機関との密接な連携による
天主堂を含む「長崎の教会群とキリス
2-2 持続可能な産業の振興と地域
海外進出や、新エネルギー、食品加
ト教関連遺産」にも対応して県南地
経済の活性化
工、IT・コンテンツ、医療・福祉等新た
区と天草、さらには長崎の交流を拡大
な成長が見込める分野への参入を促
し観光客の利便性を高めるため、休
・熊本県の一人当りの県民所得は、
進します。公的な研究拠点である県
止されている県南地区と天草間のフェ
年収 244.2 万円(平成 24 年
産業技術センター等による支援体制
リーの再開を含め航路網の整備・充
度)で
を強化し、熊本大学など県内の大
学、高専とも協力して技術革新による
新商品や新技術の開発を支援しま
⑤林業の振興
込みに努めます。また多様な国内外の
森林組合等との連携を強化し、高
観光客へ向けて、熊本ならではの食や
性能林業機械の導入を進める等して
文化、温泉、風光明媚な景観を生か
施業の集約化を進めます。木材需要
した観光メニュー作りに力を入れます。
②地域経済を支える地場産業の振
を高めるため、断熱性や耐震性に優
関係機関や県内各地の地域づくりと
興
れているとされる CLT(直交集成材)を
も連動してアグリツーリズムやグリーンツ
地域雇用の受け皿になる小規模・
公共建築物に積極的に利用するとと
ーリズムなど多彩な滞在型観光を展
零細企業の規模拡大や新分野への
もに、一般住宅への普及にも取り組み
開します。また Wi-Fi 環境の改善や、
進出、事業承継などを積極的に支援
ます。また再生可能エネルギーとして木
主要施設における多言語対応の強
します。伝統に根差した地場産業につ
質バイオマスの活用も進めます。経営
化、通訳案内士の育成など外国人観
いては、さらなる技術の磨き上げや産
の安定化と就業者の通年雇用化に
光客の受け入れ環境の整備を進めま
業デザインの導入等による新たな魅力
努め、若年者の新規参入を進めま
す。
の創造を促し,販路の開拓等を支援
す。
す。
します。また地域住民の生活に欠かせ
ない商店街に対しては、まちのにぎわ
い創出向けた取り組みを支援し、高
⑨スポーツコミッションの設立
⑥ジビエの活用
食害によって山林や農作物に大きな
国際的または全国規模のスポーツ
大会の開催や、トップチームの合宿や
齢者向けの配達サービス等買い物支
被害をおよぼしているイノシシやシカな
キャンプを誘致することはスポーツの振
援の取り組みも進めます。
どをジビエ(狩猟肉)として提供すること
興はもとより交流人口が拡大すること
によって、狩猟を促すとともに、ジビエ料
で地域経済の活性化にもつながりま
理による地域振興に取り組みます。市
す。競技施設や宿泊施設などに関す
町村と連携して解体処理・加工する
る様々な情報の提供、大会運営の支
定の経営規模を持つ法人や認定農
施設の整備を進め、販売ルートの確
援活動等の一括窓口となる専門組
業者による規模の拡大や経営の安定
立を支援します。
織として「スポーツコミッション」を各種関
③攻めの農業への転換
農業においては、農地の集約化、一
の取り組みが進み、企業の参入も広
がっています。こうした担い手の経営革
新を支援するとともに、安心で安全な
係団体と連携して設立します。
⑦水産業の振興
有明海、八代海、天草灘という3つ
そのために必要とされる各種施設に
ついても県域全体を視野に入れ、各
熊本の農産物のブランドをより強固な
の特性を活かした水産業振興のため
市町村や競技団体等との協議を踏ま
ものとし、売れる農産物づくりを強力に
には、漁業協同組合等と連携して、つ
えて整備を進めます。
進めます。
くり育てる漁業と適切な資源管理を強
化して漁獲量の安定化を図ります。有
④中山間地の農業を守る
明海のノリ、天草のタイ、クルマエビ、ハ
⑩再生可能エネルギーの活用
福島第一原発の事故以降、原発の
条件の厳しい中山間地では、農業
モ等、熊本を代表する水産物のブラン
代替エネルギーとして再生可能エネル
は食料の供給はもちろんのこと、国土
ドを確立し、首都圏や関西圏への販
ギーを利用する取り組みが進んでいま
の保全、地下水の保全、良好な景観
路拡大を進めます。さらに加工・販売
す。特に天候や時間帯に左右されな
や文化の継承など様々な恩恵をもたら
そして観光と組み合わせた6次産業
い小水力、地熱、バイオマスは熊本県
しています。比較的狭い面積でも可能
化の取り組みを進めます。
内でも大きな可能性を持っています。
な新規農作物や、生産者名や生産
地の標示による生産者の顔が見える
農作物等で増収増益の向上に務めま
地域の関係者との協議が前提です
⑧多様な観光による地域振興
観光を総合戦略産業と位置付けて
が、地域の産業の一つとして育成を進
めます。また原則、発電者の負担とさ
す。また生産に加え、加工販売、農家
観光客と交流人口の拡大を図りま
れている山間部などでの送電設備の
レストランや民宿などと結びつけた6次
す。八代港への寄港が相次いでいる
容量不足に対応するため、高圧線や
産業化を推進します。
大型クルーズ船については、受け入れ
変電設備の増強に対する補助を国等
環境を整備して、買い物需要の取り
に働きかけます。
②小規模校の教育環境の改善
2-3 人を大切にする教育、医療や介
護、福祉の充実
ある高校も育成していきます。
小規模校では、児童数に応じて複
式学級が編成されています。その数
は、平成 27 年度は 95 学級となって
⑤地域ぐるみの学習支援
熊本市では熊本大学教育学部と連
・未来の熊本を担う子ども達の健やか
います。良好な教育環境を維持する
携協力して、不登校等の児童、生徒
な成長を見守り、生まれ育った地 域
ため、市町村のなかには費用負担して
に対して学生を家庭や学校に派遣
で学ぶことができる教育環境を充実さ
独自に複数の教師を配置している例
し、話し相手や遊び相手になってもらう
せ、教育の機会均等を保障し「教育
もあります。県としてもこれに対して助
「ユア・フレンド事業」を実施していま
県・熊本」を復興させます。
成を行っていきます。
す。「ユア・フレンド事業」や教育経験
・少子高齢化などに対応した医療の
者や大学生等による「ボランティア学習
充実や、生活習慣病予防、高齢者の
③中高一貫教育と県立高校の学区
塾」、「放課後補習塾」の開催を市町
健康づくり等を促進し、生涯にわたり
見直しの検証
村と連携しながら全県域で進めます。
一人ひとりが心豊かに健やかに生活で
中学教育の選択の幅を拡大し、6
また児童生徒の貧困や不登校、いじ
きる健康社会を目指します。
年間を見通した計画的、継続的な指
め等に対応する専門職として期待され
・誰もが生涯安心して生活を営めるよ
導による生徒の個性や能力の伸張を
るスクールソーシャルワーカーが県に 23
うに乳幼児期から高齢期までの全ての
図る、さらに熊本市内の高校への集
名、熊本市に6名配置されています
ライフステージにおいて、住んでいる地
中を緩和し、地域の高校を強化すると
が、県内の2大学が養成校として認
域を問わず、相談や支援が受けられる
して、現在、玉名、八代、宇土の各高
定されたことから、計画的増員に取り
体制を整備します。
校に県立中学校が併設されていま
組みます。
・高齢者や障がいのある方々も、地域
す。平成 21 年度から導入された中
とともに住み慣れたまちで暮らしていけ
高一貫教育について、その教育の成
るように、一人ひとりのニーズに応じた
果を、周辺の中学校へ与えた影響な
医師会や熊本大学医学部との連携
支援が受けられるユニバーサルな社会
ども含めて検証を行います。また平成
をとって地域医療の確保に向けて、救
を築きます。
22 年度には県内の高校の通学区域
急医療や高度医療の体制の充実、
・安心して子どもを産み育てることがで
(学区)が変更され、その枠が広がりま
地域や診療科による医師の偏在の是
き、地域全体で子育てを支援する社
した。受験生の選択肢が増えたことで
正に取り組みます。地域で安心して暮
会づくりを進めます。
どのような効果があったか、受験者数
らし続けられるよう在宅医療と介護等
の変化など総合的に検証します。
の連携を進めます。さらに日常的な地
そこで具体的な取り組みとして
域住民同士の支え合いの仕組みづく
④県立高校の在り方
①少人数(35 人)学級の拡充
⑥地域の医療体制の充実
りをはじめ ICT(通信情報技術)を
熊本県内の高校は今回の再編整
活用した遠隔医療や巡回診療などに
備計画によれば 61 校から 50 校にな
ついても医療機関や市町村等との連
1年生でスタートさせた少人数学級
ります。まず統合された新設校の実
携により取り組みを検討します。生活
(35 人学級)が現在、小学校では 1
情、そして廃止された学校の校舎跡
習慣病の予防やがん対策も強力に進
年生から 4 年生までと、中学 1 年生
地の活用状況などを検証します。その
めます。
にまで広がっています。この少人数学
うえで今後さらなる再編統合を危惧す
級は、子ども一人ひとりの個性に応じ
る声もある中、県内各地域で自宅か
た、きめ細かな指導ができ、教師の負
ら通える範囲で進学、就職等の選択
医師や看護師、介護職員、保育士
担軽減も期待できます。県の学級編
肢がかなえられるような教育環境を整
等について人材の確保が心配されてい
成の基準では、現在、小学校1、2
える方策を検討します。また球磨工業
ます。子育てなどで資格を持ちながら
年を対象としていますので、これを4年
高校の伝統建築コースや八代農業泉
働いていない潜在的有資格者や離職
生まで拡大します。
分校のグリーンライフ科等のように県内
者の再就職を支援し、大学や専門学
唯一、ここでしか学べないという特徴の
校の学生に対する県内就職のあっ旋
熊本市では平成 15 年度に小学校
⑦医療、介護、福祉の人材確保
を強化するとともに、雇用者へは正規
国だけでなく県の責任も確定した水
①平成の大合併の検証
職員化や待遇改善を求めるなど、人
俣病について、溝口訴訟における最
市町村合併は、行政の効率化や財
材確保の取り組みを市町村や関係機
高裁判決の完全実施とともに、水俣
政基盤の強化、そして住民サービスの
関、団体と連携して進めます。
病の全容解明のため、これまで蓄積さ
向上といった効果を期待して進められ
れたデータの活用と不知火海沿岸住
ました。しかし、役場が出張所等として
民の健康調査を実施し、一日も早く、
縮小され、近隣の商店街の活気が失
最後の一人までの被害者救済に責任
われた。住民にとって身近な相談役だ
を持って取り組みます。
った職員が少なくなった。行政サービス
⑧子どもの医療費助成の拡大
子育て支援策の一つである医療費
助成については市町村ごとにその対象
年令の上限が定められているため、9
歳から 18 歳まで幅があり保護者の経
の窓口が遠くなった、といった住民の皆
2-4 県庁の改革
済的負担に差が生じています。県は
さんの声を聞きました。
合併が何をもたらしたのか、結果的
満4歳児未満を基準として、市町村
・平成の大合併によって、県内の市町
に格差を広げることになったのか、特に
に助成しています。市町村はいわゆる
村の数は平成 15 年の 94 から 45
過疎といわれる地区の住民の皆さんの
上乗せによる負担をしていることになり
へと半減しました。また熊本市が県並
暮らしの実態を、合併を選択しなかっ
ます。県助成の基準となる年令を引き
みの権限を持つ政令指定都市に移
た町村の実情とも照らし合わせて、す
上げることによって、市町村が実施する
行しました。それなのに県の組織や市
べて検証します。
子育て支援や少子化対策等のより一
町村との関係は基本的に変わらない
層の充実を促します。
まま現在に至っています。
②県と政令市熊本との役割の分担
・急激な人口減少が地域社会の大き
熊本市は県土の約5%を占める地
な危機になっています。特に熊本都市
域に県民の約 40%が住む、全国 20
圏以外の市町村は減少率がより大き
番目の政令指定都市に移行し、県並
のほか、地域型の小規模保育や家庭
く、「消滅可能性都市」といわれる自
みの権限を持って市民生活の向上を
的保育など様々な形態の保育によっ
治体があるなどその存立さえ危ぶまれ
目指した様々な施策を展開していま
て待機児童ゼロを目指します。また子
ています。また市町村役場から離れた
す。
育てサポーターの養成や子育てサーク
地域コミュニティー(集落)の中には住
国県道の一部管理、市立小中学
ルの育成、男性の育児参加の促進な
民と行政の距離が広がり、住民サービ
校の教員採用、児童相談所や発達
どで育てる環境を充実させます。そして
スの維持が困難になっている地域があ
支援センター、精神保健福祉センター
病児保育や放課後児童クラブの県下
ります。
等々、それまで県が行っていた行政事
全市町村での実施を支援します。
・熊本都市圏とその他の市町村、そし
務の一部を熊本市が担うことになりま
て市町村役場周辺と離れた集落の地
した。
⑨安心して子育てできる環境の整備
保育所や認定こども園における保育
⑩家庭的養護の充実
熊本には国内で唯一、様々な事情
域間格差は以前より大きくなってきて
政令指定都市へ移行して5年目を
います。
迎え、改めて熊本都市圏における県と
によって家庭で育てられない赤ちゃんを
・県には、各地域の特性を活かしつつ
熊本市の役割分担を明確にしなが
匿名で預る「こうのとりのゆりかご」が設
県内の市町村の均衡の保たれた発展
ら、権限の委譲を含めて各問題ごとに
置されました。そしてこうした子ども達の
を支援し住民の暮らしを守る役割と責
各レベルで頻繁に協議します。たとえ
多くは、児童養護施設や乳児院で暮
任があります。そのためには県民の信
ば公共交通網の再編整備や効率的
らしており、その環境整備に努めます。
頼のもと、経済、医療、福祉、教育な
な公共施設の整備を進めて、さらなる
また熊本県内の里親登録者を増や
どあらゆる分野の県民の力を結集す
都市機能の向上に取り組みます。
し、委託率を向上させるよう里親制度
る、「草の根」を基礎とした「私たちの県
の周知・啓発の取り組みを積極的に
政」を実現しなければなりません。
進めます。
県は、市町村への支援と連携をこれ
そこで具体的な取り組みとして
⑪水俣病被害者の救済
③県民により近づくための県庁改革
まで以上に強化し、地域の特色を生
かしながら県土の均衝ある発展を実
現しなければなりません。県の本来の
役割である広域自治体としての補完
機能や調整機能を発揮するため、現
ちろん情報公開にあたってはプライバシ
⑥若者の夢や可能性を現実性に
活力があり魅力溢れる社会を築いて
ーの保護に十分配慮することは言うま
でもありません。
行の広域本部制を見直し、地域づくり
いくためには、若者の持つ夢や可能性
さらに、市町村をはじめ大学や専門・
の拠点である地域振興局の体制を強
を現実性に転化する必要があります。
研究機関、民間企業、NPO などと連
化するなど組織改革に取り組みます。
特に重要なことは若者に就職の機会
携し協働の取り組みを強化するため、
また市町村に対し各々の行政需要
を増やすこと、教育の機会均等を行
県が保有する公共データを加工しやす
に応じた「的確な情報の提供」「柔軟
政的に保障することが大切です。また
い形で公開するという「オープンデータ」
な調整力の発揮」「高度で専門的な
今夏の参議院議員選挙から新たに選
を実施します。各種機関の活用を促
助言」を心掛けながら市町村と一緒に
挙権が 18 歳以上と引き下げられるこ
すことで新たなビジネスチャンスが生ま
なって課題を解決するという県職員の
ととなり、積極的な政治参加が期待さ
れ県の活性化につなげたり、民間の知
意識改革にも取り組みます。
れています。
恵を活用することで課題解決に役立
県政においても、若者の夢や可能性
④新たな視点で行財政改革
県の財政は厳しい状況にあります。
てたりします。
を実現していくためにも、私自身が若
者から意見を聞く機会をできる限り多く
⑨公的オンブズマン制度の導入
財政に余裕があるかどうかを表す「財
設けるとともに、各審議会等の委員へ
公的オンブズマン制度は、行政に関
政力指数」について平成 24 年度決
積極的に任用することで若者の意見
する苦情を公正かつ中立的な立場で
算でみると、0.352 と全国平均の
を県政に反映していきます。
簡易迅速に処理することによって、住
0.455 と比べ、0.103 ポイント低くな
っています。
すべての事業を新たな視点で洗い出
民の皆さんの権利と利益の保護を図
⑦県民との直接対話「ふるさとトーク」
り、行政に対する理解と信頼を高める
(仮称)の実施
ことを目的としたものです。このオンブズ
し精査するとともに、県民にとって必要
私は熊本市長3期 12 年間に地
マンは議会の同意を得て委嘱するもの
な事業や職員には重点的な予算や
域に出向いて住民の皆さんと行政の
で、現在熊本市では2名の弁護士が
人員の配分を心掛け、不断の取り組
様々な課題について意見交換する直
就任されています。県においても、公
みとして行財政改革を実行します。
接対話を様々な形で行い、延べ 435
的オンブズマン制度を導入します。
回、約 9,000 人の市民に参加してい
⑤女性の社会進出を促進
活力があり魅力あふれる地域を築い
ただきました。
この経験を踏まえ、現場の声を大切
ていくためには、女性の社会進出が欠
にして地域の課題を解決し、住民主
かせません。そして、能力に応じた社会
体の地域づくりを進めるため、県内 45
的地位を得、仕事量・質に応じた報
市町村はもとより合併前の旧町村や
酬を得ること、またそのための子育て支
集落まで足を運び、県民の皆さんと直
援の強化といった女性が働く条件整備
接意見を交換できる対話集会「ふるさ
を早急に行わなければなりません。男
とトーク」(仮称)を実施します。
女の月額給与格差は平成 21 年の
134,000 円から平成 25 年は
⑧情報の公開と共有化
160,000 円へと年々広がる一方で
行政を進めていくための基本は、住
す。従って、まずは県政においても各
民の皆さんから信頼していただくことで
審議会等の委員にこれまで以上に女
す。そのためには、県が持っている情報
性を任用するなどその意見や考えを取
は、すべて県民の皆さんのものであると
り入れるとともに、県庁内部においても
いう考え方に立って、政策形成や予算
女性の登用を積極的に進めることから
編成の過程を含め正しい情報を迅速
始めます。
に提供する姿勢を貫いていきます。も
3 おわりに
私は、県民の暮らしを守るために、
これまで 3 期 12 年の市長経験と、
一昨年の 12 月に熊本市長を退任
まずこの現実を直視し課題を明確にす
退任後に各地域に出向いて実際に見
してから、私はあらためて県内各地を
ることが必要だと考えました。そして一
た、感じたこと、そして住民の方々から
歩き回り、いろいろな方とお話しをする
人ひとりの生き方を尊重し、地域ごとの
直接聞いた話などを基に、今後の県
機会を得ました。少子高齢化や人口
特色を活かした具体的な将来像(ビ
政改革に向けた政策集をまとめました。
減少、過疎化の問題など、一歩熊本
ジョン)を作る。それを地域住民と県
もちろんこの政策を実現するには多くの
市の外へ出てみると、空き店舗が増え
および市町村が一体となって着実に実
皆さんの力が必要です。
た商店街や日常生活の維持さえ困難
行してゆくことが大切です。そのために
「私たちの県政」を実現するため、皆さ
な集落があるなど、より厳しい現実が
は県と市町村という垣根は関係ありま
んのご支援をよろしくお願い申し上げま
広がっていました。現状は決して「よき
せん。さらにいえば行政だけの話ではな
す。
流れ」などではなく、私たちの暮らしを
く、県民みんなで一緒にやっていくこと
支える土台の部分が、今大きく揺らい
が大事だと思います。
でいると感じました。