寄稿(高橋) コンサルタントのら第24回 なぜ日本の品質神話は崩れたか

第
回
生 産 の 現 場 で は、バ ラ
較 す る と、海 外 の 方 が
い る。日 本 と 海 外 で 比
こ な し て い た。ま た、 企 業 は 大 幅 に 減 少 し て
団活動を行なっている
というケースが増えて
基本や手法を知らない
を は じ め と し たQCの
る方が、
QCの7つ道具
S 活 動 は、 日 本 の も の
QCサ ー ク ル 活 動 や 5
し た。日 本 で 生 ま れ た
という話しを前回記載
ための散布図等を使い
ツキについての管理が
の活動である。今では、
そ う な る と、適 切 な 指
こ れ らQCサ ー ク ル 活
きているということだ。 づ く り を 支 え る ベ ー ス
動 や 5S活 動 を 維 持・
小集団活動を実施して
導 が で き な く な る。大
外 拠 点 の 役 割 で あ り、
発展させていくのは海
QCサ ー ク ル 活 動 等 の
ないかと思う。それは、 抵 の 方 は よ く ご 存 じ の
いる企業が多いのでは
こ と で は あ る が、今 一
さ れ て い た。機 械 別 や
がどうなっているかも
度、も の づ く り の 基 本
人 別 等、層 別 し て 分 布
見 て い た し、管 理 図 等
海 外 に 展 開 さ れ たQC
「コンサルタントの現場から」のコラムは、
と こ ろ が、今 で は、 サ ー ク ル 活 動 が、そ の
QCの 基 本 は、し っ か
を示すことから始まる
はタイ拠点がその見本
を 取 り 戻 す の も、先 ず
も使いこなしていた。
で見聞きしたことの中から、参考になるので
コンサルタントがコンサルティング等の現場
りと理解して指導にあ
である5Sの進め方や、 ま た、日 本 の 品 質 神 話
たっていただければと
まま残っているところ
わ れ て い るQCサ ー ク
これら誰もが知ってい
す ご く 多 い。実 際、生
たQCの 7 つ 道 具 を 知 が多いからだ。
らないという人がもの
日 本 よ り、よ く 行 な
の で は な い か と 思 う。
はないかという四方山話を綴ったものです。
産の現場で管理図等を
そ れ は、出 向 さ れ て い
ル 活 動 だ が、少 し 問 題 思う。
だ と 感 じ る 点 が あ る。 「日本のものづくりを
なぜ日本の品質神話は崩れたか
見 る こ と は、 ほ と ん ど
ぜ、日 本 の 品 質 神 話 は
か 崩 れ て き て い る。な
品質神話はいつの間に
さ れ る よ う に、日 本 の
のリコール問題に代表
あ っ た。し か し、多 大
今までの市場の評価で
て品質リスクを適切に
条件の違い等を踏まえ
製 造 す る 製 品 や、製 造
れ、適 切 な 管 理 方 法 に
イントが適切に抽出さ
作り込むための管理ポ
してもらう必要がある
い」と い う こ と を 理 解
「バ ラ つ き の 無
と だ。そ の た め に は、 として、
できているかというこ
の だ が、こ の 重 要 性 へ
と は」と い う 中 の 一 つ
が、最 初 に「良 い 品 質
をしていたことがある
本科学技術連盟の講師
け でOKと な っ て い る
「日本のブランドは品
無 く な っ た。筆 者 は 日
崩れてしまったのだろ
う に 感 じ る。日 本 製 品
の理解も薄れているよ
が力を入れていたが、
I
う の は、バ ラ ツ キ の な
取り戻すのは海外拠点」 んに期待したい。
タイ拠点を預かる皆さ
大 切 な こ と は、 品 質 を
質が良い」というのが、 よ う な ケ ー ス だ。一 番
うか。
抽 出 し、 そ れ に 対 し て
法を決める必要がある。 は、ど れ を 買 っ て も、
管理ポイントや管理方
品
質マ
マネネ
メト
ンシト
品質
ジジ
メン
ス
シ
スが
テ品ム
品を
質崩神
テム
質が
神話
し
以 前 は、こ の 部 分 に 皆
いものづくりができて
当たり外れが無いとい
話
をる
崩?している?
てい
い た か ら な の だ が、今
世界に
「日本食」
8万店
店、欧 州 は
調査は、約190カ国・
地域にある229の在外
SOの 取 得 以 降、こ れ
1・9 倍 の
ら の 中 身 よ り、書 類 が
大使館や領事館が6~7
その一つは、
ISOに
月 に か け て、現 地 の 電 話
代表される品質マネジ
約1万55
イトなどで日本食と分類
帳やインターネットのサ
が、農 林水 産省の 調 査で
8650店に上ること
少 な い も の の、2 ~ 2・
ブーム追い風、大幅に増加
フリカなどは店舗の数は
では、
QCの7つ道具を
査対象となっていないこ
日外国人旅行客の増加
へ の「和 食」登 録 や、訪
事 な 数 字 だ」と 指 摘 し、
伸びしろを知るために大
産物や食品を売り込める
こまで増えるとは思って
の2013年1月時点に
されている店舗の数を調
熟知している人は何人
日 分 か っ た。前 回 調 査
是非一度チェックして
と、日 本 食 に は 見 え な い
く ら い い る だ ろ う か、
6 倍 と 伸 び 率 は 高 か っ べ、農水省が集計した。
た。農水省の担当者は「こ
業態や味の質などは調
ことし7月時点で約8万
世 界 各 国 に あ る「日 本 0店だった。
オ セ ア ニ ア や 中 東、ア
食」と さ れ る 飲 食 店 が、
れられている現場が多
こ ろ で、皆 さ ん の 会 社
も あ り、
ISO/TS等
の取得は必須事項と
な っ た。と こ ろ が、こ
料理も含まれている可能
地 域 別 で は、店 舗 数 が
で、日 本 食 へ の 関 心 が 高
と か ら、日 本 側 か ら 見 る
いただきたい。
いとされるのに加え、国
最も多いのはアジアで約
まっていることが要因と
以 前 は、製 造 現 場 に
本食ブームが、店舗数の
比 べ 1・6 倍 に な っ た。 いなかった」と話した。
日本の食事が健康に良
健康志向を背景にした日
性がある。ただ農水省の
日 本 で 生 ま れ たQC
4 万5 300 店と 1・7
れが形式的に運用され、
それで品質が確保でき
QC
Cサ
サー
ーク
クル
ル活
活動
動の
の停
停滞滞
担当者は「日本産の農水
に 展 開 さ れ て い た。ま
た、誰 も がQCの 7 つ
どの企業でも行なわれ
サークル活動は、昔は、
倍 に な っ た。北 米 が 1・
限 ら ず、全 職 場 でQC
連教育科学文化機関(ユ
道具を勉強していた。Q
て い た。と こ ろ が、こ
サークル活動が積極的
ネ ス コ)の 無 形 文 化 遺 産
例 え ば、量 産 に 入 る
外に多い。
Cサ ー ク ル 活 動 に あ
のコラムでも記載した
要因の関係を把握する
よ う に、日 本 で は 小 集
5倍の約2万5100
みられる。
とみられる。
前 にQC工 程 図 や 標 準
た っ て は、 パ レ ー ト 図
こしているケースは意
大幅な伸びにつながった
作業書が作成されてい
や 特 性 要 因 図、特 性 と
かどうかのチェックだ
れらが作成されている
る こ と が 必 要 だ が、そ
輸出への潜在力に期待す
る。
(共同)
ると判断して問題を起
疎 かに
のの
基
疎
にな
なっ
った
たQ
QCC
本教
基
本育
教育
く な っ て し ま っ た。と
や 、こ れ ら の 基 本 も 忘
大手家電メーカーにて、海外経営責
任者などの要職を歴任後、ジェムコ日
本 経 営 に 入 社。2007 年 執 行 役 員、
2011 年取締役、2015 年 6 月より現職。
上場企業経営トップおよびボードメン
バーへの顧問型経営支援をはじめ、グ
ローバル戦略の構築から、製造現場の
現場力向上、品質革新など、経営全般
にわたり幅広く活躍している。実践に
裏打ちされた「わかりやすい」コンサ
ルティングが身上。「ものづくり経営
入門」(日経 BP)他、雑誌や媒体への
執筆、講演も多い。
主な資格は、ICMC(国際公認経営コ
ンサルティング協会)認定コンサルタ
ント、公益社団法人全日本能率連盟認
定マネジメントコンサルタント、経済
産業大臣登録中小企業診断士
いうような企業は結構
クだけになっていると
㈱ジェムコ日本経営
常務理事 グローバル事業担当
多いということだ。
あるかどうかのチェッ
高橋 功吉
務付けられている企業
メントシステムの導入
(たかはし こうきち)
し てISOの 取 得 が 義
だ。取 引 条 件 の 一 つ と
<執筆者プロフィール>
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