インドネシアにおけるダイハツの取組み

インドネシアにおけるダイハツの取組み
- 自動車生産台数No.1の支えは “人” -
2015年3月24日
ダイハツ工業株式会社
取締役社長
三井正則
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【目次】
1. インドネシアにおけるダイハツ
2. インドネシアでの成功のポイント
3. インドネシア事業を通じて学んだこと
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1. インドネシアにおけるダイハツ
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インドネシアにおけるダイハツ <弊社紹介>
ダイハツはトヨタグループにて、主に小型車を担当
【日本】 主なラインナップ(軽自動車)
ミライース
タント
ムーヴ
ウェイク
コペン
ハイゼット
【インドネシア】 主なラインナップ ・・・アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)にて生産
<ダイハツ> アイラ
<トヨタ>
アギア
セニア
テリオス
グランマックス
アバンザ
ラッシュ
タウン/ライトエース
(下線部 輸出有り)
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インドネシアにおけるダイハツ <市場概要>
インドネシアと自動車市場の概要
面積
インドネシア
1,890千km2
2.5億人
7,240億$
3,500ドル
5.9%
8.4%
378千km2
1.3億人
47,690億$
38,600ドル
3.6%
2.7%
日本
人口
一人当たり
GDP
項目
GDP
インフレ率
カリマンタン島
自動車市場分布
スラウェシ島
6%
15%
スマトラ島
失業率
ジャカルタ 41%
ADM
西部ジャワ
8%
中部ジャワ 東部ジャワ
9%
イリアンジャヤ
(ニューギニア島)
その他
5%
ティモール島
16%
(ダイハツ調べ)
首都ジャカルタで自動車市場の約4割
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インドネシアにおけるダイハツ <現地事業体概要>
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アストラ・ダイハツ・モーター(ADM) 工場/事業所所在地
ジャワ島 ジャカルタ周辺
組立工場
スンター工場(ジャカルタ市内)
鋳造工場
西カラワン 70 Km
プレス工場
チビトン 40 Km
東カラワン 85 Km
本社
仕入先様
部品センター
販売拠点
エンジン工場
カラワン
新工場
(14年末時点)
R&Dセンター
・215店
・約200社
・100Km圏内に9割超 ⇒ 効率的なオペレーション
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インドネシアにおけるダイハツ <総市場>
インドネシア総市場 : 2014年 120万台
⇒ タイを抜き、ASEANトップの市場に成長
120万台
【インドネシア自動車市場推移】
110万台
’14年
ASEAN No.1
75万台
53万台
31万台
‘12年
100万台超え
‘00年
‘05年
‘10年
‘12年
‘14年
‘16年
(’15年以降は弊社予測)
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インドネシアにおけるダイハツ <事業変遷>
ダイハツ インドネシア事業の変遷
最重点国に
フルCKD生産からのスタート
'83年
エンジン合弁
会社設立
'78年
プレス合弁
会社設立
’75年
’78年
'12年 新工場操業
'98年
車両組立
内製化
'92年
ADM設立
’83年
’92年
'02年
ADM
子会社化
’98年
生産
52万台
'04年
小型MPV導入
’02年 ’04年
’12年’14年
・操業開始(フルCKD生産)から約40年経過
・’04年の小型MPV(セニア/アバンザ)導入以降 急拡大
ダイハツ重点方針 [ 選択と集中 ]
◆インドネシアを最重点国として、ヒト、モノ、カネを投入
1) 継続的な投資
2) 人材育成・現地化の加速
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インドネシアにおけるダイハツ <販売/生産/輸出>
[販売] No.1のトヨタに次ぐシェア2位 (’14年:15%/18万台)
⇒ トヨタグループ合計で市場の半数
グループシェア
50%
【販売台数推移】
60万台
ダイハツ
28万台
日野
’09年
’10年
’11年
[生産]インドネシアNo.1
(’14年:52万台)
他社
ADM
生産
40%
日野
トヨタ
’12年
’13年
トヨタ
’14年
[輸出]過去5年で急拡大
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(万台)
ADM
生産
ダイハツ車
4.4
トヨタ車
ADM
生産
トヨタ
ダイハツ車
トヨタ車
トヨタ
日野
'09年
'14年
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2. インドネシアでの成功のポイント
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インドネシアでの成功のポイント <商品>
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商品
インドネシアのニーズに合わせた専用商品の投入
【ダイハツ:アイラ】
【トヨタ:アギア】
・LCGC(ローコスト・グリーンカー)政策初の適合車(‘13年発売)
・軽自動車で培った技術を応用、低燃費/低価格を実現
・拡大する中間層へのエントリーモデル
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インドネシアでの成功のポイント <調達>
調達
現地調達化の推進
◇アイラ/アギア(ローコスト・グリーンカー)での取り組み
・30社以上の現地仕入先を新規開拓し取引開始
・高い現地調達率を達成
ADMサプライヤーズクラブ 日本視察
◇仕入先様と共に成長
・品質改善支援活動
・合同スポーツ大会での
仲間作り・チームワーク作り
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インドネシアでの成功のポイント <生産>
生産
現地最適化の工場で低燃費と低価格を実現
日 本 ダイハツ九州
Simple/Slim/Compact
インドネシア
軽自動車に特化した”SSC”
「シンプル/スリム/コンパクト」の徹底追求
カラワン新工場
(’12年操業開始)
Just fit for Indonesia
“SSC”コンセプトを
インドネシアの環境にフィットするよう「進化」させた工場
<高品質> Quality Gate = 止めて直す
<高可動> Easy Maintenance
<快適さ> 明るい、静か、暑さ対策
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インドネシアでの成功のポイント <R&D>
R&D
R&D強化により、現地ニーズを織り込んだ
競争力ある商品開発
R&Dセンター
開発/評価機能を持ったテストコースを
インドネシアで初めて導入(新工場に隣接)
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インドネシアでの成功のポイント <投資>
投資
投資は5年ごとに3倍に拡大
[ 設備投資 ]
(期間累計)
'00~'05年
2015
見通し
'06~'10年
'11~'15年(見通し)
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インドネシアでの成功のポイント <パートナー>
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パートナー
現地パートナーとの協業
アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)は
3社による合弁会社
➣ ダイハツ工業
➣ 豊田通商
➣ アストラ・インターナショナル
現地マネジメントとの信頼関係
[ADM出資比率]
アストラ・
インターナショナル
32%
豊田通商
6%
ダイハツ
62%
ADM スディルマン社長
ADM社長は生え抜きのスディルマン氏
(兼務)
・インドネシア自動車工業会(GAIKINDO) 会長
・インドネシア商工会議所(KADIN) 副会頭
・アストラインターナショナル 取締役
・ダイハツ工業 取締役
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インドネシアでの成功のポイント <人材育成>
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人材育成
優秀な現地人材の育成と雇用の拡大
道場(Dojo)
◇道場(Dojo)
・基本技能研修、技術移転の推進
◇日本での定期研修
管理者研修
◇現地管理者研修
・優秀な現地マネジメントの育成
◇雇用拡大
・人材交流をはかり、優秀人材を
[ADM要員推移]
14年末
11,800人
子会社化
時点
1,700人
新工場
育成しつつ、雇用を拡大
’02
’04
’06
’08
’10
’12
’14
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3. インドネシア事業を通じて学んだこと
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インドネシア事業を通じて学んだこと
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ビジネス継続のキーポイント
<現地に近づく>
・日本の商品そのままでは通用しない
・現地を学び、現地の人々と共に作り上げた
ものこそが、お客様に評価頂ける
現地市場調査(未舗装路)
雨季の洪水
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インドネシア事業を通じて学んだこと
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ビジネス継続のキーポイント
<現地マネジメント力を活かす>
・現地の方との信頼/パートナーシップ
⇒ 良好な労使関係
<現地の人を中心に>
・非常に素直で勤勉なインドネシア人、手先も器用
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インドネシア事業を通じて学んだこと
投資拡大の為に
ジャカルタの大型ショッピングセンター
<インドネシアでのビジネスチャンス>
・今後も成長ポテンシャル大の市場
⇒更なる躍進を確信
<投資拡大に向けたアクション>
・スピード感あるインフラ整備に期待
タンジュンプリオク港
ジャカルタの交通渋滞
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ご清聴ありがとうございました
Terima kasih !
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