工学研究科 未来ロボティクス専攻 阿久澤 拓巳 さん 大学生活の概要や感想 大学は日本では考えられないくらいの大きなそして開放的なキャンパスで, のびのびと 自分のやりたい研究をやるには最適な環境でした。自分のオフィス、ラボのデスクを頂き, 群ロボットを研究するためのロボットを 11 台製作しました。講義には聴講生として, 大学 院生向け 2 つ、 学部生向け 2 つ、そしてプレゼンの講義をひとつ受けました。 このよう に勉強や研究に集中するのは平日だけにして, 休日は人との出会いを増やすために飲みに バーやパーティーに行って, 友達を作ったり, 友人と楽しみました。そのおかげで, 200 人を超える友達ができました。出会った友達とのコネクションからカンヌ映画祭に選出さ れた監督やマドンナのバックダンサーの方々とも知り合え, 自分の価値観世界観に大きな 影響を受けました。 留学をしようとしている人達へのアドバイス 正直, 行ってみないと何もわからないと思います。何が大変で, 何が面白いのか。どちら の生活のほうが自分に合うのか。たった一年なので, 何かを成そうと意気込まなくても, ア メリカってどんなところなんだと確認に行ってみるだけでもいいのではないでしょうか。 日本にいて知るアメリカとは大きく違うことばかりで, それが好きかどうかは体験してみ ないとわかりません。少なくとも僕はアメリカに行って向こうの生活や価値観の方が自分 に合っていると知ることができました。これは日本にいただけでは決して気づけなかった 事です。アメリカについてはじめの数ヶ月はただ楽しくてしかたありませんでした。しか し東日本大地震が起こった際, そのときの募金活動や友達との会話から, やっぱり自分に は日本人の部分があるんだなと思った反面, 僕が好きな日本は自分の周りの人々や文化で あって日本の社会システムではなかったんだと再度気がつきました。 そして僕ができることは日本の中で活躍していくことではなく, 海外で活躍し海外と日 本のコネクションを深くしていく事が僕のできることなんだなと。 このような心境の変化 は決して日本にいただけでは生まれなかったよい変化だと思います。 もしあなたが何かしら思いとどまって海外留学を控えているのであれば, かまわず行っ てしまうことを進めます。 大概, 行ってみたら悩まないものです。自分で自分の可能性を 狭めたら育つものも育たないと思います。アメリカなんて地図上でみたら近いです。気負 いせず, 自分の力を試しに行ってみてはいかがでしょうか。 工学研究科 デザイン科学専攻 上田 香織 さん 大学生活の概要や感想 留学時は基本的に平日は 10 時から 7 時ごろまで研究室に滞在し,修士研究の調査やまと めをしていました。私が所属していた研究室は材料工学という機械系の研究室で,私の研 究領域とは違う研究室に席を借りていましたが,メンバーはみんな私の研究に興味を持っ てくれて,やることが終わらず夜遅くまで残っていると「順調?大丈夫?」と心配してく れることもありました。研究室では一番年下だったせいか,所属した当初はお昼ご飯をご ちそうしてもらうこともありました。留学で一番大変だったのは修士研究の一環で一般の 方の自宅へ伺いインタビューすることでした。特定の人を探していたので,最初のころは とにかく人脈を広げることに専念していました。しかしいざインタビューとなると,母国 語が英語以外の人の場合,訛りのある英語なので,英語には自信があっても,聞き取るの は一苦労でした。でも調査に協力してくれた方はみんなとてもいい人でとても協力的だっ たおかげで,最後のほうは気楽にインタビューできるようになっていました。土日は TJEX という語学交流のコミュニティに参加する時間以外はホストファミリーと過ごすことが多 かったです。ホストファミリーのお母さんとはとても気が合い,買い物に連れていっても らったり,お互いに料理をお裾分けしたり,時には将来の相談にものってもらいました。 子供たちは日本語も英語もペラペラ話せる楽しい子達で,土日はよく一緒に遊んで過ごし ていました。ホストファミリーの家には結局1年間お世話になったのですが,本当にとて も良い家族で,留学の1年間いつも楽しく過ごせたのは彼らのおかげだったと思います。 今ではちょっとした親戚です。 留学をしようとしている人達へのアドバイス 留学というより,他の国に行くと日本という国を違う視点から見ることができると思い ます。その国の人にとって日本という国がどう思われているのかを聞く機会も多くなり, また自分が日本についてどれだけ知らないかも知ることができます。他文化に触れること も留学の良いところの1つです。色々な人と話したり,文化に触れることで考え方の視野 が広がります。トロントはまさに多文化の街で,街を歩いていると半分以上は英語以外の 言葉が聞こえてきます。移民で成り立っている街だからこそ味わえる雰囲気がトロントに はあります。 「1年間」と聞くと長いように聞こえますが,一度行ってしまえばあっという 間です。行く決心をするのには少し勇気がいるかもしれませんが,行って後悔することは 何一つありません。大学の素晴らしい留学システムも活用して,良い体験をしてきてくだ さい。
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