人工心肺手術におけるステロイド投与によるアレルギー

2011 年 1 月 1 日から 2014 年 10 月 31 日までに本院で人工心肺を使用した心臓手術を受け
た方へ
臨床研究
人工心肺手術におけるステロイド投与によるアレルギー抑制作用の実
施について
1、本研究の意義および目的
人工心肺は開心術中の心肺補助に使用されているが、その使用による炎症反応の惹起など
が問題となります。このため慣習的にステロイドを投与することで、炎症反応が抑制され、
その有害事象が予防できると考えられてきました。ただ、スロイド投与に関しては、様々
な見解があり、はっきりとした有用性に関しての報告はありません。
近年、心臓手術中の高容量ステロイド投与は 30 日間における有害事象を減らさないとい
うことが報告されました。ステロイドの有効性がはっきりしないこと、感染症が増加する
危険性があることから当院でも以前は慣習的に入れていた、人工心肺中にステロイド投与
することを 2013 年 1 月以降中止しています。
しかし、ステロイド投与中止後、輸血によるアレルギー反応がたびたび発生しています。
そこで我々は、後方視的に人工心肺回路内に高容量ステロイド投与群と非投与群に分
けて輸血によるアレルギー反応の発生頻度に差があるか調査します。
2、 研究の方法
2016 年 3 月 31 日です。2011 年から 2014 年 10 月 31 日までに人工心肺を使用
した心臓手術を受けた患者さんを対象とします。過去の麻酔記録、電子カルテでの術
中、手術 1 日以内に輸血に伴うアレルギー反応の記載について調査します。また、人
工心肺記録を調査し、ステロイド(リンデロン 100 ㎎)投与しているかどうか調査し
ます。アレルギー反応の記載があったものに関して、薬か輸血によるものか検討しま
す。
3、 研究期間と予定症例数
実施期間は倫理委員会承認日から 2016 年 3 月 31 日を予定しています。
予定症例数は 200 例ほどです。
4、 研究結果の公表について
得られた結果は個人が特定できないようすべて匿名化されたうえで学会や誌上にて
発表します。
5、 個人情報に関して
利用する情報からはお名前、住所などの患者さんを直接同定できる個人情報は削除
します。
6、 本研究への参加を拒否する場合
参加を拒否された場合でも不利益な対応を受けることはありません。参加を拒否さ
れる場合は文末の連絡先までご連絡ください
7、 研究機関、研究責任者および研究者
(研究機関)
香川大学医学部麻酔学講座
(研究責任者)
所属:香川大学医学部附属病院
麻酔・ペインクリニック科
職名:医員
氏名:北村
裕亮
(研究者)
香川大学医学部
麻酔科学講座
教授
白神豪太郎
香川大学医学部附属病院
集中治療部
講師
浅賀
健彦
香川大学医学部附属病院
麻酔・ペインクリニック科
医員
菅原
友道
香川大学医学部附属病院
麻酔・ペインクリニック科
医員
山田
祥子
8、 連絡先
香川大学医学部麻酔・ペインクリニック科
北村
裕亮
電話:087-891-2223
本研究への参加に同意しない場合は、連絡先までお電話にてご連絡ください