アメリカ・ラトガース大学の先生が来校しました

アメリカ・ラトガース大学の先生が来校しました
アメリカ・ニュージャージー州にあるラトガース大学の先生が本校を訪問されました。3年生のク
ラスで特別に授業をしていただいたので、その内容を以下のとおり報告します。
日時:平成27年6月22日(月)6限目(14::20~15:10)
対象:高志高等学校3年6組(普通科文系クラス)
講師:Peter Chang 先生
<プロフィール>
台湾出身。ニューヨーク大学で外国語としての英語教授法(TESOL)および中国語教授法
について学び、修士号を取得。アメリカで 10 年間学び、ラトガース大学より教育スペシャ
リスト(Educational Specialist)と認定される。現在、ラトガース大学の PALS(Program in
American Language Studies)でアシスタント・ディレクターを務める。
授業テーマ:The Essence of Studying Abroad
授業内容:
(1)Travel Study と Studying Abroad は別物である。
○ Travel Study とは....旅行することが主な目的、表面的なことを学ぶだけ、学問的な基準で評
評価されない、ストレスのない楽しい学び、知的な深まりがない
○ Studying Abroad とは....学位を取るために学問的な知識を追究、学問的な基準で評価される、
包括的な学びの体験、知的・学問的な深まりが得られる
(2)「深まり」を重視すると、
・様々な観点から理解、解釈、議論することが求められる。
・知的な理解をさらに深めることになる。
・現実を見つめ直す可能性が生まれる。
(3)「深まり」を重視しない人の言い訳
・「自分はネイティブではないのだから、英語がうまくならなくて
もよい。」
・「外国の考え方をなぜ受け入れる必要があるのか?」
・「海外のものを取り入れなくても、自分はちゃんとやっていける。」
(4)「言い訳」ではなく、ポジティブな考えを持とう。
・「このチャンスを生かして、英語を上達させよう。いろいろなスキルをできるだけ完璧に身に付
けよう。」
・「ほかの人たちの考え方を参考にしよう。彼らの行動の裏にある考え方に焦点を当ててみよう。」
・「未来は何が起こるかわからない。自分が成長する可能性をつぶさないようにしよう。」
(5)「深まり」を追い求めると、
・「快適ゾーン」(comfort-zone)が広がる。(=対応可能範囲が広がる。)
・理解力、融通性、開放度が高まる。
・重要な事柄を見抜く能力が高まる。
・現実を見つめ直したり、考え直したりする能力が高まる。
(6)“i-n-g”s を追求しよう。
結論:「海外で学ぶ」とは、物見遊山ではない。学問においても、文化的・社会的体験において
も表面的なことばかりを見ようとするのではなく、本質的な部分に触れるようにするべきだ。
留学の成功者は、自分が心地よいと感じる場所にとどまることなく、新しい価値観を吸収し、
未来のために今を努力することのできる人である。
特別授業の前に、Peter先生は英語の授業(英語表現Ⅱ)を参観されました。
日本の高校で英語の授業がどのように行われているのかに、とても興味を持
たれていました。
「Studying Abroad とTravel Studyは根本的に違う。」と語る Peter Chang
先生。
質疑応答:
(1)英語の力をつけるにはどうすればよいか?
授業の様子、質問する時の様子を見ていると声が小さい。まずは、もっと大きな声で話すことが
大事だ。
(Be confident and scream!)また、人の英語(CD やアニメのキャラクターなど何でもよい)
をよく聞いて、それをまねてみよう。
(2)アメリカで学ぶことの利点は何か?
世界により近づくことができる。様々な国や地域を経験することができる。
(3)今回なぜ福井に来たのか?
ラトガース大学は福井と長年のつながりがある。過去3年間は福井県の英語教員がラトガース大
学で研究を行っており、大学ではその担当をしてきた。福井の先生が、授業や生徒のことを熱心に
語っていたのを覚えている。福井はいつか訪れたいと思っていた場所だ。今回、いくつかの観光地
を訪れ、福井を知ることができた。養浩館庭園や永平寺、丸岡城は余計な飾り気がなく、その分リ
アリティを感じた。福井市郷土博物館では日下部太郎の展示を見て、とても感慨深く感じた。
※日下部太郎は、福井藩初の海外留学生としてニューブランズウィック市のラトガース大学で学んだ。このことが
きっかけで、福井大学とラトガース大学の姉妹大学提携、福井市とニューブランズウィック市の姉妹都市提携が
結ばれている。
(4)将来、海外の大学で学びたい。アドバイスを。
希望の大学に入るための努力はもちろん必要。最大限の努力をして臨んでほしい。ただ、大学入
学がゴールではない。その後に続けて取り組んでいくべき大切なことがあることを忘れずに、生涯
努力と学びを続けてほしい。
福井県と縁のあるラトガース大学から英語教育に携わる先生を迎えることができたのは、非常に幸運で
した。生徒たちは皆、先生の話にしっかり耳を傾け、英語学習や海外留学・進学に向けての心構えなどに
関するアドバイスを熱心に求めていました。今回のお話が、生徒達の将来の留学・進学に生かされること
を願っています。