発症3 発症3か月(2006 年) 大脳脚 中脳被蓋 中脳水道 右 T1 強調画像 左 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B9%E5%81%B4%E8%A2%AB%E8%93%8B%E9%87%8E より引用 MRI上、右大脳脚(crus cerebri)、左中脳被蓋(tegmentum mesencephali)および小 脳(特に左側)の梗塞巣を認める。閉じ込め症候群(Locked-in syndrome)の障害部位は、 教科書的には「被蓋を含まない腹側橋部および延髄」とされるが・・(脳神経外科学より)。 2011・T1 強調画像(脳幹部の 脳幹部の萎縮が 萎縮が目立つ 目立つ) 中脳蓋と黒質の間にある部分を被蓋と呼ぶ 右 2006T2 強調画像 左(=小脳梗塞) http://kaiwa-kouza.com/contents/sub/yougo/structure_brain.html より引用 ※発症3 発症3か月 → 発症5 発症5年目( 年目(2011 年)の大脳萎縮の 大脳萎縮の推移 T2 強調画像 T1 強調画像 2006年 2006年 T2 強調画像 T1 強調画像 2011年 2011年 ◎ 幸いにして、 いにして、5年間の 年間の間に大脳萎縮は 大脳萎縮は進行していない 進行していない! していない! FLAIR画像(2011年) 橋底部の強い損傷が確認される 閉じ込め症候群 脳幹の橋底部が両側性に梗塞性病変で障害されると、両側の錐体路と皮質延 髄路が損傷を受け、両側上下肢のみならず、口部の諸筋が運動麻痺に陥る。 脳幹網様体は損傷されず意識は晴明で、睡眠・覚醒は保たれている。中脳か ら橋上部に存在する眼運動神経核は無傷で眼を動かすことができる。更に橋背 部病変を伴って水平注視運動路も障害される時は垂直性眼球運動のみが保たれ る。 通常、咀嚼・嚥下に関する諸筋も麻痺し、咀嚼・嚥下は不能である。病変の 広がり方により症候に多少の変異variationがある。 発病の初期に病変周囲の影響が脳幹網様体へ及べば意識は障害され、昏睡に 陥るが、これから回復した状態で、閉じ込め症候群の認められる場合がある。 意識が晴明であることを知るために、睡眠と覚醒とが規則性をもって保たれ ているのを確認することは極めて重要である(場合によっては脳波検査によ る)。 【平山惠造:神経症候学・改訂第二版 文光堂, 東京, Ⅰ巻pp238-239 Ⅱ巻p113】 ※橋底部とは、脳幹の一部である橋のうち、脳底に近い側(第 4 脳室から遠い側)のこと である。
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