IgA腎症治療支援食品 IgA腎症治療支援食品の 腎症治療支援食品の開発 三重大学 工学部分子素材工学科 生体材料化学講座 宮本啓一 ・ 裏家正規 ・ 堀内孝 三重大学 医学部附属病院 血液浄化療法部 浅川なぎさ 浅川なぎさ ・ 野村信介 URL: http://material.chem.mie http://material.chem.miemie-u.ac.jp .ac.jp/^ jp/^miyamoto /^miyamoto/ miyamoto/ 腎不全に 腎不全に陥る患者さんの 患者さんの約 さんの約3割はIgA腎症 IgA腎症と 腎症と呼ばれる糸球体腎炎 ばれる糸球体腎炎と 糸球体腎炎と言われています。 われています。 これは血液中 これは血液中の 血液中の免疫グロブリン 免疫グロブリンA( グロブリンA(IgA A(IgA) IgA)濃度が 濃度が上昇し 上昇し、この状態 この状態が 状態が長年続くため 長年続くため 腎糸球体に 腎糸球体にIgAが IgAが沈着し 沈着し、炎症状態( 炎症状態(腎症) 腎症)に陥ると考 ると考えられていますが、 えられていますが、原因は 原因は 不明でそのため 不明でそのため根治療法 でそのため根治療法も 根治療法も非常に 非常に少ない病気 ない病気です 病気です。 です。そこで我 そこで我々は、このIgA このIgA濃度 IgA濃度の 濃度の 体内バランス 体内バランス調節 バランス調節することで 調節することで、 することで、IgA腎症 IgA腎症の 腎症の症状を 症状を抑えるいわゆる治療支援法 えるいわゆる治療支援法として 治療支援法として、 として、 「治療支援食品」 治療支援食品」を開発し 開発し、効果を 効果を確かめるための動物実験 かめるための動物実験に 動物実験に成功しました 成功しました。 しました。 IgA腎症 IgA腎症が 腎症が原因 腎疾患比率 2 1 新規人工透析患者比率 (腎不全: 腎不全: 年間約 2-3万人) 万人)0% 他疾患( 他疾患(糖尿病等) 糖尿病等)が原因 40% 40% 30% 30% 20% 40% 世界最大の 世界最大の果物「 果物「ジャックフルーツ」 ジャックフルーツ」 我 々 が 提案する 提案 する「 する 「治療支援食品」 治療支援食品」は、本来食用可能な 本来食用可能な 果物種子( 果物種子 ( 写真) 写真 )に含まれ、 まれ、IgA結合性物質 IgA結合性物質として 結合性物質として知 として知ら れるレクチン れるレクチンの レクチンの一種「 一種「ジャカリン」 ジャカリン」を用いています。 いています。 60% 80% 100% <概要> 概要> IgA腎症 IgA腎症の 腎症の成因 (不明) 不明) IgA産生過剰 IgA代謝不全 IgA腎症 IgA腎症患者血液中 腎症患者血液中の 患者血液中の高濃度IgA 高濃度IgAを IgAを適正値に 適正値に戻す ことで、 ことで、腎糸球体に 腎糸球体にIgAが IgAが沈着する 沈着する病態 する病態を 病態を改善 し腎機能低下をおさえる 腎機能低下をおさえる方法 をおさえる方法を 方法を開発しました 開発しました。 しました。 血中IgA 血中IgA濃度上昇 IgA濃度上昇 IgA-細胞外基質複合体濃度上昇 メサンギウム細胞の増殖 細胞外基質の産生過剰 糸球体腎炎 タンパク尿(検診等により発覚) 腎糸球体への 腎糸球体へのIgA へのIgA沈着 IgA沈着 細胞外基質沈着 腎不全 人工透析 腎症モデルマウス 腎症モデルマウスの モデルマウスの血液中IgA 血液中IgA濃度 IgA濃度( 濃度(ジャカリン誘導体 ジャカリン誘導体の 誘導体の投与実験結果) 投与実験結果) 血清アルブミン濃度の平均増加率 3.0 2.5 2.5 血清アルブミン濃度増加率 血清IgA濃度増加率 血清IgA濃度の平均増加率 3.0 2.0 1.5 1.0 0.5 0 2 4 6 8 10 投与開始後の時間(week) 12 2.0 1.5 1.0 0.5 0 2 4 6 8 10 12 投与開始後の時間(week) ジャカリン含有飼料(■)または飲料(▲)を12週間投与した。(コントロール:●) 腎症モデルマウス 腎症モデルマウスの モデルマウスの腎糸球体への 腎糸球体へのIgA へのIgA沈着 IgA沈着( 沈着(ジャカリン誘導体 ジャカリン誘導体の 誘導体の投与実験結果) 投与実験結果) Control Jacalin誘導体 Jacalin誘導体の 誘導体の投与 (腎糸球体組織IgA 腎糸球体組織IgA 免疫染色像( 免疫染色像(×400倍 400倍) 「ジャカリン」含有食品に より、腎症患者の腸管粘膜 上皮組織内リンパで過剰産 生されるIgAを、消化管内で 補足し排出することで、血 液中にIgAが移行するのを防 ぎ、結果的に血中の糖鎖不 全IgA濃度が抑制され、腎糸 球体への沈着の危険性を下 げる効果を動物により実証 しました。 今後は実用化に向け免疫 機能への影響や安全性試験 を行っていく予定です。 4週目 8週目 4週目 8週目
© Copyright 2024 ExpyDoc