感染予防①~感染経路とその予防策

♣感染とは♣
感染は下の図のように3つの要素がそろった時に発生します。
感染対策とは、この要素のひとつまたは複数の部分に働きかけ連鎖を断ち切ることですが、
感染経路を遮断することが一番確実で基本的な方法と考えられています。
*感染源*
・人や血液、分泌物、
排泄物など
・汚染された器具、
食品、環境
*感染宿主*
*感染経路*
・空気感染
・飛沫感染
・接触感染
・小児、高齢者
・糖尿病などの基礎
疾患のある人
・手術後の人 など
♣感染経路別予防策♣
原因となる疾患やウィルスによって感染経路が異なり、感染経路によって予防法や対処法
が異なってきます。以下に感染経路別でご紹介します。
≪感染経路のイメージ図≫
空気感染
飛沫感染
接触感染
空気感染
飛沫感染
接触感染
感染源が直径5μm 以下
の微小粒子であり、長時間
空中を浮遊することで感
染すること。
感染源が直径5μm より大き
い大飛沫粒子であり、咳やくし
ゃみ、会話時、または手で作業
を行っている時に生じ、空中を
浮遊せず、短い距離(約1m)
を飛び床に落下する間に感染
すること。
手や皮膚の接触による直接接
触、あるいは汚染された媒介
物による間接接触によって
感染すること。
病気例
結核、水ぼうそう、麻疹、
SARS など。
百日咳、インフルエンザ、
アデノウィルス感染症、風疹、
マイコプラズマ肺炎、A 型連鎖
球菌感染症、おたふくなど。
アデノウィルス感染症(流行
性角結膜炎)、赤痢、ヘルペス、
水ぼうそう、SARS、
ロタウィルス感染症、
ノロウィルス感染症など。
予防
・手洗い、うがいをする。
・非感染者、感染者はマス
クを着用(結核や SARS
で は 専 用 のマ ス クを使
用)する。
・空調設備のある部屋に隔
離する。更に、1時間に
6 ~ 1 2 回以 上 の換気
で外へと排気する。
・手洗い、うがいをする。
・手洗い、うがい、アルコー
・非感染者、感染者はマスクを
ル消毒をする。
着用する。
・タオルなどは共有せず、各々
・1m 以上の間隔を空けるよう
専用で使用する。
にする。
・便や嘔吐物処理時はマスク
をし、使い捨て手袋を着用
する。使用済みティッシュ、
マスク、手袋などはノンタ
ッチでフタ付のゴミ箱に捨
てる。
回 10秒ぐ
、2 3
*注意*
ノロウィルス、ロタウィルス
はアルコール消毒では死滅し
ません。
加熱消毒や熱水消毒か、0.1
~0.02%次亜塩素酸含有の
消毒液(商品名:ミルトンな
ど)を使用します。使用法・
濃度はまた次の機会にご紹介
します。
多くの感染はやはり、手洗い、うがい、マスクをすることで予防出来ます。
その中でも特に、手洗いとうがいは、日頃から行う習慣をつけておきましょう。
正しい手洗いの仕方、うがいの仕方は当ひかりちゃん学級の「その他」の中にありますので、
これを機に再確認してみて下さい。
参考文献
米国CDC(疾病管理予防センター)ガイドライン
薬剤師
渡邊知里