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日高かわせみロゲイニング コースディレクター 柳下 大
巾着田を会場に過去奥武蔵でのロゲイニングを開催してきましたが、
今回は「日高」と銘打っていましたので、日高市内に限定してコース設定しました。
日高市は山地と平地が 1:2 ぐらいなので、やや平地が多くなってしまうのですが、
今までロゲイニングで使っていないエリアで新鮮味を出したいという試みでもありました。
今回配点は 1000 点満点として、極端な高得点 CP もない設定としました。
そのかわり各エリアに得点高めの CP をちりばめ、選択肢の幅を拡げました。
なお、最高得点の富士山は山地と平地の中継地点でどちらを優先しても狙える位置に設定しています。
高得点を狙う上位チームはここは通過することを念頭にしたプランニングになったと思います。
さて、上位3チームがわずか6点差の大接戦だったので、3チームのプランニングについて考察してみます。
まず優勝した日高変態ランナーズはチーム名の通り?変態的な走力を持った地元チームで、
スピードや土地勘を生かすため平地を中心にプランニングを立てたようです。
今回平地にも高得点の CP を設定していますので、この戦略は正解です。
ルートを見るとやや出戻りが多く、効率性を上げる余地がありそうですが、
逆に言えばそれでも優勝するところにポテンシャルの高さを感じました。
続いて、2位のロゲの強豪チーム遠足は西側からの戦略です。
実は 18-14-34-8-39-36 の流れで計 147 点であり、800 点以上を目指すのであれば、このラインは外せません。
体力を要する山を序盤にこなすのもロゲイニングの戦略としては王道といえ、ここを選択してくるのはさすが
と感じました。
ただし、街がどこまで取れるかというのはスタート時点では判断が難しく、
本来効率的である平地エリアで取りこぼしが発生する恐れがあり、
実力がないと選ぶべきでないプランニングとも言えるでしょう。
3位のお茶たて~のチームもロゲイニングのキャリア豊富なチームです。
日和田山ラインから山地をエリアに展開していますが、
このプランは西側を捨てるため圧倒的な高得点は狙いにくいですが、序盤できっちり最高点を獲得しつつ
平地の時間も確保できるバランスの良いプランニングであったと思います。
実際、効率性の解析を行うと、上位3チームでは最も効率的であったという結果が出ています。
■最初に取った CP と得点の関係
スタート前のプランニングで最初に向かう CP が決まりますが、以下がその統計です。
CP
平均点 チーム数()は 3 時間
18
378
21(5) 遠足、お茶
6
393
20(5)
5
426
13(6)
12
485
6(3) 日高
17
249
1(1)
18 と 6 が多数派でした。18 については 18→14(遠足)が多く、18→6(お茶)が少数派です。
6 については 6→30 と 6→9 がほぼ同じで、6→37 はロゲ経験豊富な 2 チームのみが選択しているのも興味深
いところです。
注目すべきところは平地狙いの 12 からは少数派ですが、平均点は高いという結果が出ています。
5 からもそれに続いています。このデータからやはり平地が効率的だったといえそうです。
■効率的に回ったチーム
得点と推定距離・比高からプランニングの効率性の解析を行ってみました。
効率性の高いチームとしてピックアップすると以下の通りです。
1 はぴとれチームY
2.49
2 お茶たて~の
2.46
3 チーム遠足
2.44
4 ちーむとりけも
2.43
5 マイムマイム-X
2.41
6 Run Bacchanalian
2.41
7 チョコしるべ
2.40
--11 日高変態ランナーズ
2.33
クラブ阿闍梨カップ部門
1 服部 早苗
2.43
2 松元 恭子
2.39
3 根岸 貞夫
2.35
--8 小林 遼
2.17
先ほど平地のほうが効率的と書きましたが、上位を見る限りその差はあまり感じられません。
つまり、平地のみと山・平地半々ならほぼ同等ですが、山主体で終わってしまうと効率性が落ちたのではない
かと推測しています。
特に時間の短いクラブ阿闍梨部門では平地の優位性が明確にでており、その傾向が強かったかなと感じていま
す。
今回 CP 候補を探すため日高市内を巡り、私自身初めて知った場所もたくさんありました。
まだまだ発見していない魅力的なスポットもあると思います。
次回までに調査をしてさらに日高の魅力をご紹介できればと思います。ご参加ありがとうございました。