最多販売単位別

27.9.7
トピック ― 量販店における野菜の品目別販売価格の動向(最多販売単位別) ―
量販店における野菜の販売単位
(ロット)を見ると、ばら売り、袋売
り、カット売りなど、品目毎に多様で
あり、市況変動に応じて変化すること
がある。当機構が実施している最多販
売単位別の小売価格動向調査から、そ
の一端を紹介する。
平成25~26年度の指定野菜(14品
目)の卸売価格の動向を見ると、平成
25年は夏季と秋口から年末にかけての
高値、平成26年は夏季の高騰と秋口か
ら初冬にかけての安値と、大きな変動
がみられた。
この市況の下で、品目別の小売価格
(最多販売単位別)を見ると、例え
ば、キャベツは1個売りが主流である
が、卸売価格が高騰した25年12月から
26年1月は、店頭で1/2カット売りが主
流となった地域もみられた。
はくさいは、全国的に1/4カット売
りが主流であるが、平成26年11月から
平成27年2月にかけては、夏季の気象
災害で生育遅延した産地と後続産地の
出荷が重なって卸売価格が著しく下落
したことや、冬場の鍋物需要期という
こともあり、一部の地域では1/2カッ
ト売りが主流となった。
トマトは、3~4個の袋売りが全国的
に主流であるが、平成25年度の月別の
卸売価格と平均販売個数の動向を見る
と、施設栽培品が増えて卸売価格が高
くなる秋口や春先には、販売単位個数
が減少する傾向がみられた。
このように、量販店では、気象災害
等に伴う著しい卸売価格の変動や、季
節毎の卸売価格水準の高低が、消費者
が購入する1アイテム当たりの小売価
格水準に与える影響を軽減するため
に、販売単位や量目を適宜変更するこ
とが行われている。今後は、市況変動
への対応に加え、高齢化や核家族化が
引き続き進行することもあり、重量野
菜や単価の高い野菜等を中心に販売単
位の変更や小口化の動きは徐々に進む
とみられる。
(円/㎏)
350
指定野菜の卸売価格の推移(東京都卸売中央市場)
240
(円/最多販売単位)
平成25年度 キャベツの小売価格の推移
(最多販売単位/主要都市別)
300
220
250
200
200
180
150
160
1/2カットが主流
100
140
25年度
26年度
平 年(22~26年度)
120
100
0
4
5
6
7
8
9
50
札幌市
仙台市
東京23区
金沢市
名古屋市
大阪市
広島市
高松市
福岡市
全国平均
0
10
11
12
1
2
3
(月)
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3 (月)
注:1/2カットが主流の地域を除き、全て1個売りである。
250
(円/最多販売単位)
平成26年度 はくさいの小売価格の推移
(最多販売単位/主要都市別)
(円/㎏)
500
450
200
1/2カットが主流
(個/最多販売単位)
トマトの卸売価格と平均販売個数の推移
(平成25年度/全国平均)
8
平均販売個数
7
卸売価格
400
6
350
150
5
300
4
250
100
200
3
150
2
50
札幌市
名古屋市
福岡市
0
4
5
仙台市
大阪市
全国平均
6
7
8
東京23区
広島市
卸売価格(全国平均)
9
10
11
12
注:1/2カットが主流である地域を除き、全て1/4カットである。
資料:農畜産業振興機構「野菜小売価格動向調査」
100
金沢市
高松市
1
2
1
50
3 (月)
0
0
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3 (月)
注:同調査は、全国主要9都市の量販店等(1都市10店舗)で、指定野菜の最多販売単位(販売面積
が一番広くとられている販売単位)の小売価格調査等である。
●問い合わせ先 独立行政法人農畜産業振興機構 野菜需給部 需給業務課 戸田、河原、斎藤、海老沼 TEL03-3583-9448、FAX03-3583-9484 ご意見、ご要望をお寄せください。
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★この「野菜の需給・価格動向レポート」は、http://vegetan.alic.go.jp/vegetable_report.html に掲載しています。
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