「竹バイオマス」 を地域資源にするために

風
力
新エネルギー・産業技 報など、洋上風力発電を
洋上風力発電の事業化
のマップ作成を通して、
新たな「洋上風況マップ」を作成
事業化に開発に必要な情報を一元化
術総合開発機構(NED 計画する上で必要な種々
加を図っていきたい考
要な情報を、日本で初め ナンス、保険など様々な
力発電を計画する上で必 礎情報に加えて、ファイ
し、外部からニーズや利
を目処にデモ版を公開
しては、2015年度末
今後のスケジュールと
えだ。
O)は8月 日、風況情 の情報が盛り込まれる。
て一元化した「洋上風況 場面に活用される「洋上
同マップには、高精度 風力発電は陸上風力発電
活かされることとなる。 っている。一方で、洋上
測実証事業などの成果が 上への展開が不可欠とな
で行ってきた洋上風況観 は、陸上のみならず、洋
Oが銚子沖と北九州市沖
業技術総合研究所、国立
は、国立研究開発法人産
お、 事 業 の 委 託 予 定 先
末 に 公 開 す る 予 定。 な
た最終版を2016年度
き取り、それらを反映し
便性等に関する意見を聞
の数値シミュレーション に比してコストが高いこ
風力発電の導入拡大に
を明らかにした。NED が目指されている。
マップ」を作成すること 風況マップ」となること
報や環境情報など洋上風 事業化を検討する際の基
17
等 の 環 境 情 報、 港 湾 区 況マップが必要とされて
加えて、水深、海底地質 断する上で精度の高い風
から得られる風況情報に となどから、事業性を判
所。 事 業 予 算 は、 約 2・ っている。
社風力エネルギー研究
ア航測株式会社、株式会
大学法人神戸大学、アジ
エネルギーの源 ⑯
「竹バイオマス」を
地域資源にするために
するストーブが家庭用と
して価格設定されている
が、それは、普及を度外
視したものといえる。
マーケットの適正拡
大、森林山野の整備、雇
用の創出、山間地の経済
段階である。
らず潜在性として言える
はまだ現実にはなってお
る。しかし、それは現在
す地域資源であると言え
魅力と「喜び」をもたら
能性を持ち、夢「多い」
の町創生に「大きな」可
竹は、千葉県大多喜町
資源としての森林の活用
る。それは、バイオマス
気運を見ることができ
や産業にも、再び上昇の
にも、さらにその地の人
に、森林にも、その地域
節も春秋を繰り返すよう
海波の潮汐も、そして季
だろう、心臓の鼓動も、
となった。しかし、どう
放置され、荒れた山の姿
い。大規模でない地域内
整備することを求めた
することなく竹山として
いので竹を広葉樹に植栽
る。木材よりも成長が速
予想されることなどもあ
には、竹林面積の不足が
ざ大量に燃料とした場合
材料としての問題と、い
いない。それは、燃料原
性はあるがまだ広まって
竹材のこの利用は、可能
料としても有効である。
最適化の余地がある。こ
えると、ペレット形状の
動性や燃焼特性などを考
なる燃焼器具との供給流
円筒状であるが、対象と
できるだろう。
た固形燃料として商品化
レットにすれば、安定し
ル燃料を示す。これをペ
して試作されたリサイク
量の均一化をノウハウと
て、発熱量の向上と発熱
のプラスチックを添加し
してバイオ化学を活かし
地 産 観 光 品、ア ー ト、 そ
要がある。それは日用品、
化の復権を確かにする必
いての関心を高め、竹文
だろう。
国土保全まで拡大できる
美しい竹林景観を残した
をスターターとすれば、
竹材も加え、むしろこれ
木質バイオマス利用は、
化など多くの使命をもつ
の構築、エネルギー分散
再生・創生、低炭素社会
大多喜町は、面積が約
であるが、それを竹材か
バイオマス発電は、将来
佐藤 建吉
130平方㌔㍍、人口が
ら端緒とするのはどうだ
千葉大学大学院工学研究科都市環境システムコース准教授
一般社団法人 洸楓座 代表理事
1万人をわずかに切った
ろう。
を超える竹林がある。竹
大多喜町には300㌶
利用である。地域内(自
の時代を見過ごした電力
の供給安定性からの課題 ( 製 品・ 商 品 ) に 仕 上 げ
れは竹チップの燃焼炉へ
ることでもある。これは
た竹を意識しないグッズ
そのためには、竹につ
房総半島の中央部にある
つては、森林業が盛んで
社 会 性 の「 大 き い 」、 夢
燃料化する体積率が高く
Zephyr9000
の風車仕様は水平軸プロ
なり、また乾燥度も向上
自然エネルギー関連製品
を強化させ、風力発電導
での販売・サービス体制
同北海道カンパニー
809㌗時。平均風速毎
㌗。基準年間発電量は8
9 ㌗、 基 準 出 力 4・ 5
その地は、かつて「老川
動に身を投じているが、
季節限定である。年中の
る。しかし、その商売も
る。ペレット化した竹の
するので発熱量も高くな
筆者は、本年四月から
ペラ式。ローター直径は
身として食せるように生
の請負などの業務を展開
現在、燃料ペレットは
城と渓谷の町である。か
あったが、今は小規模な
でもあるが、燃焼後の灰
み で あ る。「 大 多 喜 町 」
「喜び」ある試
がいる。同時に、燃焼器 「 多 き 」、
の排出性についても検討
具(ストーブ)も利用目
家 ) で 発 電 し、 地 域 内
る地域内(自家)電力で
は、毎春、タケノコとし
ある。燃料供給のための
て芽を出し、一年に数十 ( 自 家 ) で 管 理・ 消 費 す
㍍も成長する。竹の種類
木材加工業の営みを、そ
℡ 044 5-20 5-273 の名残としてみることが
ⓒ新エネルギー・産業技術
総合開発機構(NEDO)
NEDO新エネルギー部
5億円(2年度間)とな 【問合せ先】
域、航路等の社会環境情 きた。NEDOは、今回
は、世界には1300種
できる。森林面積は、町
からの竹の発信を筆者の
の面積の七割であり、森
備販売にも新規参入し、
ミッションの一つとする
用資材の販売、産業用無
的に合わせ改良する余地
があり、そのうち日本に
がある。一番の課題は、
は600種を超える種類
竹燃料の製造・供給会社
林組合にはいまでも数十
燃料には、いろいろの
が必要となる。
人ヘリコプターの販売・ 再生可能エネルギービジ
があるという。大多喜町
方法があるが、ペレット
所以でもある。
名の会員が名を連ね、組
化することにより資源の
価格である。数十万円も
織としての潜在性がある
は、タケノコの産地であ
ネスの拡大を目指す。
り、あく抜きが不要で刺
メンテナンス、農薬散布
と見ることができる。
社
産された高付加商品もあ
支店を持ち、また
している。北海道全域に
家を借りて地域活性化活
5・ 5 ㍍。 定 格 出 力 4・ 大多喜町の老川地区に貸
メーカーのゼファーは8
は、今回の契約締結を機
り、木質ペレットよりも
に、ゼファーのメイン製
良好である。まだ石油系
入ポテンシャルの高い北
まり持続性とはならな
海道での小形風力発電
い。この状況を打開でき
の半分であるが、発熱量
月4日、ヤンマーグルー
積み出し地点であった。
るのは、バイオマス資源
プのヤンマーアグリジャ
当時は、百人もの者が木
発熱量は、高いものでは
コンディショナのAC出
材筏流しに従事していた
4600㌔㌍/㌔㌘あ
力値)と、同等クラスの
産業に仕上げないと、竹
hyr(ゼファー)90
製品では世界トップクラ
としての竹の利用である。 を増加する方法には、可
の産業は拡大と定着、つ
00」を北海道地域で販
を写真でしか見ることは
ス の 発 電 量 を 誇 る。 ま という。今は、その面影
銀座」と呼ばれた木材を
ヤンマーアグリジャパ
売する。同北海道カンパ
た、安全性、信頼性が非
できない。
筏組して養老川を下った
ンは、2014年1月に
ニーは、すでに太陽光発
常に高く、日本を含む4
秒5㍍での年間発電量が
業務契約を締結したと
設立した国内農業機械事
電設備の販売を手掛けて
ヵ国の小形風車認証制度
8809㌗(国産パワー
発表した。北海道の風力
業を統括する販売会社。
おり、多数の納入実績が
品である売電用の5㌗の
発電の導入状況は、設備
全国6カンパニー制を敷
あるが、農業関連の顧客
で認証取得している。
小型風力発電機「Zep
容 量、 設 置 基 数 と も 全
いている。このうち北海
のさらなるニーズに応え
の売電市場の拡大を図
国 ト ッ プ。 同 社 は、 販
道カンパニーは、北海道
るため、小形風力発電設
る考えだ。
売チャンネルやサービス
地域で農業機械の販売お
第二次産業も零細化した
う。バイオマス発電の燃
が魅力ある商材であろ
第 一 次 産 業 は お ろ か、 り、竹チップ、竹ペット
が千葉産の竹に生活廃材
ぺレット化は未了である
ペレット燃料とともに、
写真には、一般の木質
林業の衰退により森林は
料としての竹の利用であ
燃材の添加もある。
拠点が充実したヤンマー
よびメンテナンス、農業
最も直達な方法は、燃
アグリジャパン北海道カ
パン北海道カンパニーと
小 形 風 力 発 電 機 な ど、 結することで、農業分野
ヤンマーアグリジャパンと
業務契約し、農業分野を強化
ゼファー
Column
ンパニーと業務契約を締
木質ペレット(右)と、竹をベースにしたリサイクルプラスチック燃料(左)
NEDO
売電用の5㌗の小型風力発電機「Zephyr(ゼファー)9000」
【洋上風況マップ】
の特約店がある。
35
小形風力発電に関する
16
情報を一元化
風況情報
6
2015年(平成27年)8月24日
新エネルギー新聞
隔週 月曜日発行
第33号