日本人の技と技術 - 千葉大学工学部都市環境システム学科佐藤研究室HP

力
発電設備容量を保有して
団がプロジェクトファイ
ランス)が参加する銀行
出資持分換算では約10
設備容量2272㍋㍗、
エネルギー資産は総発電
いる。このうち再生可能
ナンスを組成し、建設を
エネルギーの源 ⑬
日本人の技と技術、
伝統文化に根ざした地方創生
を落とし、動きを与え、
誰もが感動する書画をつ
くり出す技の連続が、書
道という技術である。同
様に、鑿(ノミ)の刃先
同 社 は、
「今後もDO
「技(わざ)」は、所作
る。
も、技や技術は宿ってい
る一般の人々の行動に
でもある。こうして、日
ズ、不買)を加えた5R
Refuse(リフュー
の工夫や創意に基づくも
力を借りた学習や、自ら
る。「経験」は、
「科学の
り手と使い手がマッチし
においても、カメラの作
取るデジタルカメラ撮影
と金槌の一撃の動き、そ
NG社、GIBと共同で
に無駄がなく配慮が行き
00㍋㍗に上る。
開催された開所式には、
同事業の安定運営に努め
届いていることである。
進めてきた。7月1日に
政府関係者、株主、各融
るとともに、引き続き新
また、一瞬の現象を切り
の連続が彫像をつくる。
資行、機器メーカー等の
規優良案件を発掘してい
佐藤 建吉
丸紅がデンマークの大 車を商業ベースで多数設
代表が顔をそろえ、総勢
千葉大学大学院工学研究科都市環境システムコース准教授
一般社団法人 洸楓座 代表理事
手総合エネルギー会社で 置したのは、欧州でも初
約150人の盛大な式典
となり、持続可能社会を
提にあること」を示して
意識した行動が技術の前
NAI」は、世界標準語 「対象行動」は、「目的を
ても、国際的な状況に影
現代の日本社会におい
ある。
が、技術と呼べるもので
上手と成功の技の連鎖
たときに、撮影技術とな
も、政策の送り手と、地
構築するためのスローガ
い る。
「優れた適応力」
響されるのではなく、日
るであろう。こうして、
方での受け手の協働でな
ンになったのである。
は、目的行動に対応した
本の伝統や文化に根ざ
の」で、豊かな経験と深
ければ実現しない。同様
課題の「地方創生」の
所 作 で あ る が、 そ れ が
い 理 解 が 大 切 で あ る。
に、再生可能エネルギー
ためにまず必要なこと
本人の暮らしの中に根付
うした「技」を連鎖的に
社会をつくることも、両
は、意識改革である。そ 「 優 れ て い る 」 こ と の 必
いていた「MOTTAI
未 熟 で 下 手 な 所 作 を、
することが「技術」とな
での洋上風力発電事業・ 行い、目的や目標を達成
に取り組むなかで、欧州
る。 筆 者 は、「 技 術 と は
者の協働でなければなら
いま課題となっている
く 」 と い う。 ま た、
「全
%、G
特殊船を用いた洋上風力
経験を通して獲得した対
ないが、これは政策のウ
世界で電力事業に積極的 「 技 」 と は 言 わ な い。 こ 「 地 方 創 生 」 の 取 り 組 み
%。丸
発電所据付事業や、国内
象行動への優れた適応
なお同事業の出資比率
となった。
万世帯以上の電力
あるDONG Ener
、 お 英国
g y( D O N G 社 )
よび英国政府100%出 需要に相当するという。
紅が出資参画し操業中の
での浮体式洋上風力発電
力」と定義している。
資の再生可能エネルギー 英国東部ヨークシャー州
洋上風力発電事業は、2
実証研究事業等の関連ビ
断、創意工夫等が大切で
く、技や技術とはならな
作は、優れた適応ではな
は、気候風土や風習、更
う。 日 本 人 の 技 と 技 術
%、丸紅
私たちの暮らしや関心
ある。また、北欧などで
mens
昨年9月に国際協力銀
t B a n k( G I B ) 電設備だ。
は、DONG社
011年の英国ガンフリ
ジネスで蓄積したノウハ
IB
ート・サンズ洋上風力発
支 援 機 関 U K G r e e の沖合約8㌔㍍に建てら
電事業に続き、2件目と
n I n v e s t m e n れた、着床式洋上風力発
る英国ウェスタモスト・ 行、 三 菱 東 京 U F J 銀
とともに出資参画してい
Financ
行、みずほ銀行、Sie
日、商業運転を開始し
ラフ洋上風力発電が6月
技術は、いわゆるモノ
は、安全安心で快適であ
し、新たな目的や目標に
づくりに限らず、私たち
る こ と、 そ し て 経 済 的
向かうことが重要であろ
ウを活用し、再生可能エ
の暮らしを支え維持する
然を強調している。無駄
ネルギー事業への参画を
ためには必須のものであ
な、あるいは不合理な所
なる。同社は現在、国内
通じて、環境負荷の低い
の地に暮らし、経験する
を含む全世界で総発電設
エネルギーの創出に貢献
こと、科学的な着想や判
備容量3万5853㍋
エイトが大きい。
㍗、出資持分換算1万4
Service
s( ド イ ツ )
、Soci
ial
General
Corporate
ete
げてきた。地域分散型エ
独特な伝統文化を作り上
の特質に根ざして地域で
e
「 技 術 」 に は、 い く つ
ネルギーである自然エネ
には気質など自然と人間
かの通過点がある。それ
ルギー利用においても、
い。
は、始点から終点までの
持続的な地域をつくるた
先行している制度やスキ
2015年4月、筆者
連続した流れといえる。
めに、地域風土特性を活
ームを学ぶことも重要で
らは、千葉県大多喜町の
そ の 通 過 点 を、 筆 者 は
かした(ヴァナキュラリ
で、持続可能な社会を志
の結果、忘れ去られてい
は、「 技 術 」 の 基 本 要 素
用して、北欧がルーツと 「 技 」 と 呼 ぶ が、
「技」
廃校になった小学校を利
である。つまり、付図の
向している。わが国に根
たが、ワンガリ・マータ
されるフューチャーセン
と も に、
「使い手」であ
イ氏(1940年~20
ターをオープンした。そ
この「もったいない」
ネルギー利用を進める研
ター」と名づけ、自然エ
実現する。こうして、技
力、すなわち「技術」を
の 連 鎖 が、 優 れ た 適 応
られる。成功した「技」
い」の精神は、経済成長
ある。
11年、ケニヤ人、ノー
付いている「もったいな
ベル平和賞受賞)の活動
ズム)の視点が大切であ
の精神は、資源やエネル
究開発事業をスタートし
成功のつながりであり、
た。同時に、廃校利用の
それは、全体として好結
ギーを節約し有効利用す
現代の科学技術連関社
果を生み出す連鎖である
る日本人の得意な行動様
会のなかでは、技術を無
術は、一コマではなく、
視することはできない。
と言える。
地域活性化のモデルを構
s e( リ ユ ー ス、 再 利
前述の「技術」の定義で
式であった。それは、R
用 )・ R e d u c e( リ
は、経験・対象行動・優
築する目標を掲げている。 いくつかの過程からなる
デュース、減量化)の3
るとわかりやすい。白い
ecycle(リサイク
Rとともに、さらに2つ
れた適応力の3つを、重
ル、 再 資 源 化 )
・Reu
のR、すなわちRepa
紙に、黒い墨を含んだ筆
例として、書道を挙げ
i r( リ ペ ア、 修 理 )・ 要なキーワードとしてい
▶成功した技の連鎖が技術となる
としたいと考えたい。
よ う に、「 技 」 の 連 鎖 が
していく」
と意欲を示す。 る。技術の「作り手」と
2.大容量直流遮断器や
流送電システムを実現す
れ に は、 エ コ を 冠 し て
37㍋㍗と、日系独立発
低コストな多端子直流送
送電ケーブル等の要素技
必要となる直流遮断器や
るために必要な要素技術
で、再び語られるように
& investmen
電システムを開発し、今
術の開発
直流送電ケーブルの開
多端子直流送電システ
なった。
t B a n k i n g( フ 電事業者としては最大の
から、発電した電力を効
率よく直流で送電するた
ない直流で送電すること
後の大規模洋上風力発電
1.多端子直流送電シス
発、敷設工法の低コスト
ムの実用化に向けて、シ
の開発を行う。
「エコ フ・ューチャーセン 「 技 術 」 と し て 体 系 づ け り、これを地方創生の要
10㍋㍗に達する大規模
多端子直流送電システム開発へ
めの計画・設計、事業性
により、発電電力を効率
の導入拡大・加速に向け
の評価などを行う。
新エネルギー・産業技
的に長距離送電すること
洋上風力の長距離送電を目指す
術総合開発機構(NED
が可能となる。また、多
り、系統を停止すること
接続する回路構成とな
複数の変電所で相互に
O)は6月 日、大規模
な洋上ウィンドファーム
た基盤技術の確立を目指
なく運転を継続しなけれ
す。
端子化することで、大規
導入を拡大するため、複 のウィンドファームで発
数基配置した発電所)の 模需要地から離れた複数
数の洋上ウィンドファー 電される電力を、陸上変 【研究開発内容】
テムを適用した洋上ウィ
化の検討など、多端子直
ばならない。このために
を、複数の洋上変電所で く、既存の接続可能量の
ンドファームのシステム
ムから発電される電力 電所を新設することな
集電・直流変換して、複 大きい系統へ効率的に送
検討
洋上での多端子直流送
数の陸上変電所へ送電す 電することができる。
る「多端子直流送電シス
ミュレーションモデルや
めて開発を競っている。
洋上変電所と陸上変電 NEDOは同事業を通じ
国内系統のモデルケース
テム」の開発に着手する 電システムは、海外も含
25 50
15
なもの。同6㍋㍗大型風
基使い、総発電容量2
社製の6㍋㍗大型風車を
同事業は、シーメンス
た。
29
35
所の間を、送電ロスが少 て、高い信頼性を備えた
ことを発表した。
Column
となる。その発電量は、
英国ウェスタモスト・ラフ洋上風力発電事業/最初の風車を据え付けた際の様子
(風力発電システムを複
30
25
NEDO
風
英国ウェスタモスト・ラフ210MW
大規模洋上風力発電、商業運転開始
丸紅
NEDO
4
2015年(平成27年)7月13日
新エネルギー新聞
隔週 月曜日発行
第30号