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NISHIMATSU TECHNICAL REPORT
うるおい
NETIS 番号: CG-110015-A
覆工コンクリート養生技術
特許第 5349992 号
商標第 5355684 号
技術概要
近年、トンネル二次覆工コンクリートの品質向上を目的とした各種養生技術が数多く開発されています。
これらの技術は、型枠を脱型した後、覆工コンクリートの急激な温度低下や乾燥を防止することで、収縮ひ
び割れの発生を低減し、強度の増進やコンクリート表層部の緻密性向上などに有効です。
しかし、当該技術の多くは設備が大掛かりとなるため、現場の条件によっては採用が見送られるケースも
ありました。
西松建設は、既存技術と同等の養生性能と効果を期待でき、導入設備を簡素化した覆工コンクリート養生
技術「うるおい」を開発しました。本技術の活用により、覆工コンクリートの品質向上はもちろんのこと、
これまでコストの面で導入が見送られてきた比較的規模の小さいトンネルでの活用も期待できます。
Nishimatsu Construction Co., Ltd.
施工の概要
型枠を脱型した後、覆工コンクリート表面に、独自の養生パネルを支持材(塩ビ、鋼管、FRP 等)を用
いて密着するように一定期間設置し、坑内の温度や湿度などによる影響から保護します。なお、養生パ
ネルの移動には、専用の移動台車を使用します。
ポリプロピレン製の中空構造板にポリエチレ
養生パネル
ン製高発泡シートと不織布を貼付した厚さ
11mm の 3 層構造です。
本パネルは、軽量で強靭な上、トンネル断面
に対する追従性も良く、保温・保湿性に優れて
います。
技術の特長
当社施工のトンネル現場において性能検証試験をおこない、良好な養生条件と効果が得られることを
確認できました。なお湿潤性能は給水タイプの使用により相対湿度 100%RH 相当を確保できます。
40
養生期間中の覆工表面付近の相対湿度
養生期間 (7日間)
(養生パネルのみ[無給水の場合])
30
温 度 (℃)
坑
うるおい(覆工中央)
(覆工表面)
無 養 生(覆工中央)
(覆工表面)
内
坑口付近
90%RH 以上
80%RH 以上
※給水タイプを使用した場合は 100%RH 相当を確保
20
テストハンマー強度
材齢 8 日
材齢 28 日
10
〔養生終了後〕
坑内温度
0
0
7
14
材 齢 (日)
覆工コンクリートの温度履歴
うるおい
24.2 (1.16)
28.7 (1.10)
無養生
20.9 (1.00)
26.2 (1.00)
2
単位: N/mm
(
呼び強度 24N/mm2
)内は比率
覆工スパン毎に独立して養生&移動が可能なため、システム移動による養生の中断がなく、
養生環境(保温・保湿効果)の持続性に優れています。
従来のような養生の中断によって発生する覆工表面での急激な温度降下や乾燥を生じません。
若材齢時における水和反応を促進し、強度増進や表層部の緻密性向上が期待できます。
実 績
工事名:
企業先:
一般国道117号道路改築事業(仮称)大倉トンネル工事
新潟県(十日町地域振興局 地域整備部)
工事名:
企業先:
第二東名高速道路 千両トンネル工事
中日本高速道路株式会社
2015 年 5 月現在
国交省 : 13 件
NEXCO :
2件
その他 :
3件
計画中(6 件)
本 社
広報課
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問い合わせ先 技術研究所 TEL(03)3502-0247
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更新 2015.05