自己採点でスキルチェック(相互作用に関して)

レイケア
テスト
自己採点でスキルチェック(相互作用に関して)
Q.
以下の処方せんを見て、1~6の問いに答えてください。
公 費負 担者 番号
保
公費負担医療
被保険者証・被保険
者 の記 号・ 番号
受 給 者 番 号
氏 名
患
者
ヤッキョク タロウ
薬局 太郎
殿
63 歳
明大 昭 平
生年月日
26 年 3 月 7 日 男 ・ 女
被扶養者
区 分 被保険者
交付年月日
平成
25 年 10 月 10 日
険
者
番
号
保険医療機関の 所
在 地 及 び 名 称
電
話
番
保険医氏名
都道府県番
号
処方せんの
使 用 期 間
号
0 6 1 2
789 ・1001
3
4
5
6
東京都文京区湯島9-9-9
医療法人 トリム会 文京第一病院
03-5812-XXXX
本
郷印
本郷 一郎
# 点数表番号 1 医療機関コード 0514XXX
平 成
年
日
月
特に記載のある場合を除き、交付の日を含めて
4日以内に保険薬局に提出すること。
変更不可
1
ハルナールD錠0.2mg
1回1錠
(1日1錠)
ザルティア錠5mg
1回1錠
(1日1錠)
1日1回 朝食後
処
方
14日分
以下余白
保険医署名 「変更不可」欄に「レ」又は「×」を記載した
【患者背景】
ハルナールは以前から服用中。
場合は、署名又は記名・押印すること
備
考
症状が改善せず、今回、ザルティア
調 剤 済 年 月 日 平
成
年
月
日
が追加となった。
公費負担者番号
保険薬局の所在地
及
1
2
3
4
5
6
称
公 費 負 担 医 療
保 険 薬 剤 師 氏 名
び
名
の 受 給 者 番 号
この患者さんに推定される病名を答えてください。
ハルナール、および、ザルティアの作用機序を説明してください。
ハルナールとザルティアの併用について注意する点を記してください。
ザルティアと併用が禁忌となっている薬を挙げてください。
患者さんから「グレープフルーツジュースを飲んでよいか?」と問い合わせ
があった。どのように回答しますか。
ザルティアの成分タダラフィルは、他の商品名で別の適応を持つ薬として
販売されている。それは何か?商品名で答えてください。
レイケア
テスト
自己採点でスキルチェック(相互作用に関して)
A.
1 前立腺肥大症に伴う排尿障害
2
ハルナール:α1遮断薬。尿道、前立腺などの平滑筋を収縮させる交感神経
系のα1受容体を遮断することで、それらの平滑筋を弛緩させる。その結果、
尿道抵抗が軽減して、尿の出がスムーズになる。
ザルティア1):PDE5 阻害薬。尿道、前立腺などの平滑筋を弛緩させる作用を
もつ cGMP を分解する PDE5 を阻害することにより、cGMP 濃度を上昇させて
平滑筋を弛緩させる。その結果、尿道抵抗が軽減して、尿の出がスムーズ
になる。また、血管平滑筋も弛緩して、下部尿路組織における血流や酸素
供給量を増加させて、障害を受けた尿路組織を改善することで、諸症状の
改善につながると考えられている。
3
両剤とも血管拡張作用を有するため、併用による過度な血圧低下に注意す
る。
添付文書では、α遮断薬とザルティアの併用は、併用注意となっている。
めまい・ふらつき、立ちくらみ、冷感、吐き気、嘔吐などの症状を認めた場合は、早めに
受診するよう患者に指導する。可能であれば、家庭血圧の測定を勧めるのも、副作用防
止の一方法。
<他の前立腺肥大症治療薬との併用>
5α 還元酵素阻害薬(アボルブ)、
アンドロゲン薬(プロスタール、パーセリン)との併用
α1遮断薬(ハルナール、フリバス、ユリーフ)との併用
4
可能
併用注意(降圧作用増強の恐れ)
医師の判断の上で併用可能
硝酸剤及び NO 供与剤(硝酸剤、硝酸イソソルビド、亜硝酸アミルなど)
<該当する主な商品名>
硝酸剤
ニトログリセリン錠、ニトロペン錠、ミオコールスプレー、ミリステープ、ニトロ
ダームTTS、ミニトロテープ、シグマート(硝酸薬類似薬)など
硝酸イソソルビド
ニトロール錠、ニトロールスプレー、ニトロールRカプセル、フランドル錠、ア
イトロール錠、フランドルテープ、
亜硝酸アミル
亜硝酸アミル
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自己採点でスキルチェック(相互作用に関して)
硝酸剤等は cGMP の産生を刺激し、ザルティアは cGMP の分解を抑制するため、両剤
の併用により、cGMP は増大し、降圧作用が増強するため禁忌となっている。
5
「グレープフルーツは、ザルティア錠の分解(代謝)を邪魔して、薬の血中濃
度を増加させ副作用を強める可能性がありますので、控えた方がよいでしょ
う。」
ザルティアは主に CYP3A4 で代謝され、一方、グレープフルーツは CYP3A4 の阻害作
用をもつため。
6
シアリス、アドルシカ
シアリスは勃起不全、アドルシカは肺動脈性肺高血圧症にそれぞれ用いられる。
服薬指導などの際は、用法用量や患者背景・インタビューなどから、それぞれの薬が適
正な目的で使用されているかどうか確認する必要がある。
<タダラフィルの3医薬品2)>
シアリス
アドシルカ
ザルティア
規格
5mg、10mg、20mg
20mg
2.5mg、5mg
適応
勃起不全
肺動脈性肺高血圧症
前立腺肥大症に伴う排尿
障害
用法・用量
1日1回 10mg
1日1回 40mg
1日1回 5mg
保険適用
自由診療
保険適用
保険適用
薬価
5mg:1200 円
20mg:1770.00 円
2.5mg:118.30 円
10mg:1400 円
5mg :230.60 円
20mg:1500 円
(参考価格)
<参考;ザルティア錠 2.5mg 及び同 5mg の診療報酬に係る留意事項について>
(平成 26 年 4 月 17 日付厚生労働省保険局医療課長より)
本製剤の効能・効果に関連する使用上の注意において「本剤の適用にあたっては、前立腺肥大
症の診断・診療に関する国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、適切な検査により診断
を確定すること」とされており、適切な検査により前立腺肥大症と診断された場合に限り算定でき
ること。また、診療報酬明細書の記載に当たっては、尿流測定検査、残尿検査、前立腺超音波検
査等の診断に用いた主な検査について、実施年月日を摘要欄に記入すること。
【参考文献】 1)ザルティア医薬品製品情報概要
2)ファーマライズ医薬情報研究所:ファーマライズ DI No.81(2014.4) 新薬情報 から転載
「資料提供:ファーマライズホールディングス株式会社」