敗戦 70 年と憲法破壊に抗するための特別決議案 安倍政権が上程し、強行採決した安保法制を弾劾する! 今回提出された安保法制は「ホルムズ海峡の機雷封鎖」など危機を想定した事例も反論され、二転三転 し、あげくに安部首相は、 「今の国際情勢に照らせば、現実問題として発生することは具体的に想定してい ない」と答弁し法案の根拠も、十分な審議も行われないまま強行裁決したのである。 法案に反対する群衆で国会前は埋め尽くされたにも関わらず、国会内の数字あわせにより通過させたの である。 これは、交戦権の放棄をうたう憲法と主権者、民主主義そのものの強行破壊であり、日本がアメリカを 盟主として世界中の危機にどこでも戦争できる法律を国民不在のまま強行したのであり断じて許さない。 安倍首相は、日本の戦争拡大の原因を作った日露戦争を「植民地支配のもとにあった、多くのアジアや アフリカの人々を勇気づけ」 、あの戦争による謝罪を「宿命」として否定する談話を発表した。 そもそも日本の近代とは何だったのだろうか?欧米列強と肩を並べる手法を、国内では殖産興業と戦意 高揚、国外では植民地支配と侵略戦争によって突破しようとしたのではなかったか。 日本の植民地となった台湾や朝鮮半島では、土地を取り上げられ、本国語や本国氏名はおろか、宗教も禁止され「皇 国臣民」として生きることを強いられ、それに反した場合には、凄まじい弾圧で日本は臨んだのである。 「勝った」とされる日清、日露戦争によって莫大な戦争犠牲者と戦費による債務が生み出され、その後 の中国をはじめとするアジア諸国への侵略によって、戦火はより熾烈となり、幾つもの「七三一」や「南 京」の悲劇があり、疲弊した飢餓線上にある兵士たちの「死の行進」があったのではなかったか。 あるいは沖縄戦では本土の捨て石として、東京大空襲、ヒロシマ、ナガサキ、学徒出陣も特攻隊も、それらの悲劇は、 「もう一戦果をあげてから」という一握りの戦犯の判断により生み出されたのではなかったか。 あの戦争の反省の上に、戦争放棄と主権在民をうたう日本国憲法ができ、世界とアジア諸国との友好関 係が70年築かれて来た。 敗戦とはその大きな日本にとって忘れてはならない記憶でなくてはならず、その礎を一握りの戦犯によ り、戦火の拡大とアジア諸国に犠牲を強いてきた日本が、自らの戦争を賛美し、加害責任をないがしろに するような謝罪を否定する態度は許されることではない。 同時に、私たちは、このような中でも戦争に反対し、相次ぐ弾圧でたおれ、労働者と労働組合、抑圧さ れた朝鮮半島や台湾先住民、中国の人々が日本の支配者に抵抗してきた記憶を忘れない。 私たちは、敗戦という記憶を胸に刻みつけ、世界に戦禍をもたらす一切の原因を除去し、平和に生きる 権利の確立のために行動しよう! 戦争のできる国づくりと改憲に突き進む安倍内閣に反対しよう! 辺野古新基地建設に反対する! 朝鮮学校のみの無償化除外、差別による生徒の民族権、教育権を奪うな! 以上 2015年11月23日 第44回全国一般・全労働者組合定期大会
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