0 0 0 1 1 0 1 1 電子回路学 講義#1: 科目評価、アナログとディジタル 信号、10進数と2進数 1 科目評価 0 0 0 1 1 0 1 1 n 科目成績は、出席率と理解度の確認用のテストを点数 化して期末試験の評価と総合合わせする n (a) 出席率100%(15回)= 15点+5点(ボーナス)= 20点 n n n n 一回も欠席すると:出席一回に1点のみ付く (b) 授業各一回のテストの平均点×0.1(最高=10点) (c) 期末試験成績×0.7(最高=70点) 科目成績 = (a) + (b) + (c) 2 1 0 0 0 1 1 0 1 1 n n アナログとディジタル アナログ = 連続 ディジタル = 離散(不連続) 3 0 0 0 1 1 0 1 1 n n アナログ(信号):例 マイクで検知する音の変化、生体信号(心電図など) 身近なものには、家庭の交流電圧(電気)がある 4 2 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 流行:アナログをディジタルへ 例:携帯電話 TVの放送 アナログ アナログ ディジタル (内部処理) 5 0 0 0 1 1 0 1 1 n 刻んだアナログ = ディジタル アナログ信号を等間隔で刻むと、ディジタル信号に変 換することができる 6 3 0 0 0 1 1 0 1 1 n 刻んだアナログ = ディジタル 刻みが小さければ、刻んだ信号(ディジタル)から得 られるアナログ信号は、元の信号に近くなる 7 0 0 0 1 1 0 1 1 n 刻んだアナログ = ディジタル 刻みが小さければ、小さいほどディジタルはアナログ に近くなる 8 4 ディジタル化 0 0 0 1 1 0 1 1 n 刻んだ値を一つのレベルに対応させて、その値を2進 数で表すと、ディジタル信号が得る 0111 1000 1001 0101 0011 0100 0000 0011 0110 0100 9 A/D、D/A変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n n アナログ信号をディジタルに変換することを (Analog Digital) AD変換といい、 その逆の変換はDA変換という A D D A 10 5 A/D、D/A変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 連続的なアナログ信号を離散的なサンプル値信号に変 換することを標本化(サンプリング:sampling)という 標本化する間隔(図のTS)をサンプリング周期といい、 その逆数をサンプリング周波数 fS という TS = TS 1 fS 11 0 0 0 1 1 0 1 1 n n n n 標本化の定理 連続したアナログ信号を正しく標本化するには、信号 の持つ周波数成分の帯域幅(最高周波数成分)の2倍 より高い周波数で標本化する必要がある(サンプリン グ定理) fs > 2 × fmax fs はサンプリング周波数 fmax はサンプリングされる信号の最高周波数 12 6 ME試験問題【23-23】 0 0 0 1 1 0 1 1 n 20Hzから200Hzまでの周波数成分を含む生体信号をA/ D変換して処理したい。理論上必要なサンプリング間 隔はどれか 13 ME試験問題【23-23】 0 0 0 1 1 0 1 1 n 解答例: n n n ある波形を正しく標本化するには、波形の持つ周波数成分の 帯域幅の2倍より高い周波数で標本化する必要がある(サン プリング定理) このため、400Hz以上のサンプリングが必要であり、そのと き下記に示すように(最大の)サンプリング間隔は2.5msで ある 故に、正解は5)である 1 f 1 T= = 0.0025 = 2.5ms 400 T= 14 7 ME試験問題【24-28】 0 0 0 1 1 0 1 1 n 10Hzから500Hzまでの周波数成分を含む生体信号をA /D変換したい。理論上必要なサンプリング間隔はど れか n n 解答例:上記の【23-23】と同様で、2倍の周波数に対応する 周期で計算する 故に、正解は 5)である T= 1 f T= 1 = 0.001 = 1.0ms 1000 15 ME試験問題【25-38】 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 周波数成分0.1~100Hzの生体信号をA/D変換して処理 したい。理論上何Hz以上の周波数でサンプリングしな ければならないか 200Hz以上のサンプリングが必須で、 n 正解は、5) である 16 8 ME試験問題【26-35】 0 0 0 1 1 0 1 1 n 最高周波数200Hzの生体信号をA/D変換するのに、理 論上超える必要のある最低サンプリング周波数は何Hz か n 解答例:波形の周波数の2倍より高い周波数で標本化する必 要があるため、400Hz以上のサンプリングが必須で、正解は、 4) である 17 ME試験問題【27-33】 0 0 0 1 1 0 1 1 n 0.5~40Hzの周波数成分を含む生体信号をAD変換した い。次の中で原波形を理論的に再現できる最も低いサ ンプリング周波数は何Hzか n 解答例:波形の周波数の2倍より高い周波数で標本化する必 要があるため、80Hz以上のサンプリングが必須で、これに 最も近くて低いのは正解の 3) である 18 9 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【28-28】 最高周波数成分が50Hzである生体信号をA/D変換す るのに理論上必要となる最長サンプリング周期〔秒〕 はどれか 解答例:信号の周波数の2倍より高い周波数で標本化する必要 があるため、100Hz以上のサンプリングが必須で、その(最 長)周期は0.01sで、正解はの 1) である T= 1 1 = = 0.01s f 100 19 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【29-37】 20 Hz~20kHzのアナログ信号を劣化なくAD変換する ためには、理論上超える必要のある最低のサンプリン グ周波数は何 Hz か 解答例:信号の周波数の2倍より高い周波数で標本化する必要 があるため、40kHz(40000 Hz)以上のサンプリングが必須で、正 解はの 4) である 20 10 ME試験問題【33-39】 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 生体電気信号を500μs間隔でサンプルした。復元でき る周波数の理論的上限は何Hz未満か 解答例:信号の周波数の2倍より高い周波数で標本化する必要 があるから、サンプリング間隔(Ts)から、その周波数fsを求めれ ば、その1/2は生体信号の値は、 4) であることが分かる fs = 1 1 = = 2000Hz Ts 500 ×10 −6 21 ME試験問題【34-36】 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 40〜2000Hzの周波数成分を含むアナログ信号をAD変 換したい。サンプリング周波数を設定するにあたり、 理論上必要となる最低周波数は何Hzか。 解答例:ある波形を正しく標本化するには、波形の持 つ周波数成分の帯域幅の2倍より高い周波数で標本化 する必要がある(サンプリング定理)ため、4000Hz以 上のサンプリングが必要であり、正解は 4)である 1) 80 2) 400 3) 800 4) 4000 5) 8000 22 11 最小分解能(量子化精度) 0 0 0 1 1 0 1 1 n n A/Dを行うときは、アナログ信号を幾つかの段階に刻 み、ディジタル信号に変換する 刻みの数は使うビット数で決まる n n n n n n 例: 2 ビットで 22 = 4 つの段階 3 ビットで 23 = 8 つの段階 : 8 ビットで 28 = 256つの段階 上記の段階に0も含まれるの、刻みは一つ少なくなり、 最小分解能は、(アナログ信号)/(2x – 1) で計算する 23 0 0 1 1 1 n n 最小分解能(量子化精度) 最小分解能(量子化精度)は、 アナログ信号の範囲(フルスケール、振幅)を、段 階数から1を引いた値で割って計算する Resolution = Vmax 2 bits −1 3ビット 0 1 0 7段階 24 12 0 0 0 1 1 0 1 1 n n n n n n n 保存に必要な記憶量 記憶には、バイト(B)を使用する バイトは、8ビットで構成されているため、量はビッ トで計算してから8で割ってバイトで表す バイトは量が小さいため、 KB(キロバイト = 1024 B = 210 B)、 MB(メガバイト = 220 B)または GB(ギガバイト = 230 B)の記憶量は、 TB(テラバイト = 240 B)の記憶量は、通常よく使わ れる 25 0 0 0 1 1 0 1 1 n n n n n n n 保存に必要な記憶量 記憶には、バイト(B)を使用する バイトは、8ビットで構成されているため、量はビッ トで計算してから8で割ってバイトで表す 現在、半導体関連の機構(JEDEC)や国際規格で KiB(キビ・バイト = 1024 B = 210 B)、 MiB(メビ・バイト = 220 B)、 GiB(ギビ・バイト = 230 B)、 TiB(テビ・バイト = 230 B)も使われる 26 13 記憶量の計算例 0 0 0 1 1 0 1 1 n n サンプリング周波数20 kHz、1データを4ビットでディ ジタル化された信号を5分間保存するには最低何Mバ イトのメモリが必要か 解答例: fS = 20 kHz のため、TS = 0.00005 s となる n n n n 5分は、300 s のため、その間に 300/0.00005 = 6000000 サンプ ルがとれます 一つのサンプル(データ)に4ビットを使うため、6000000サ ンプルに 6000000×4 = 24000000 ビット = 24000000/8 = 3000000 Bの量となる 1 MB = 220 B のため、上記の量は、3000000/220 = 2.86 約3 MB となる 27 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【27-31】 フルスケール5Vの信号を8ビットでAD変換すると最小 分解能(量子化精度)は約何mVか 解答例:nビットのAD変換器は(2n – 1)のレベルに信号 を分けるため、8ビットで255レベルができ、5V/255 = 19.607 mVのため、正解は 3) である 28 14 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【27-32】 サンプリング周波数40kHz、1データを8ビットでディ ジタル化された信号を10分間保存するには最低何Mバ イトのメモリが必要か 解答例:サンプリングの40kHzで、25 us毎に一つのサ ンプル(データ)をとるため、1 sで40k = 40×103 デー タをとります 29 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【27-32】 解答例:... 1分(60 s)で2400×103データ、10分で 24×106データを取ります 1データを8ビット(1バイト=1B)のため、10分で 24×106 Bを記憶する必要があり、これは220で割ると、 22.88 MBとなり、メモリは約23 MBとなるため、正解 は 1)である 30 15 0 0 0 1 1 0 1 1 n n ME試験問題【32-38】 0~10Vの入力信号を8ビットで量子化するAD変換器が ある。分解能はおよそ何Vか 解答例:nビットのAD変換器は2nのレベルに信号を分 けるため、8ビットで256レベルができ、10V/255 = 0.039V = 39.21 mV ≃ 40 mVのため、正解は 2)である 31 数値表現 0 0 0 1 1 0 1 1 n 10進数の位取り 58742. 一 の 位 十 の 位 百 の 位 千 の 位 万 の 位 浮動小数点 32 16 0 0 0 1 1 0 1 1 n 数値表現:基数展開 位を参考にすると、10を基数とする展開は下記の通り となる 58742 50000 + 8000 + 700 + 40 + 2 5×104 + 8×103 + 7×102 + 4×101 + 2×100 33 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 数値表現 小数部をもつ数字も同様に展開できる ただし、小数点の右に行くにつれて、1/10、1/100、 1/1000...の係数(負の累乗10-1、10-2、10-3...)は付く 43.61 40 + 3 + 0.6 + 0.01 4×101 + 3×100 + 6×10-1 + 1×10-2 34 17 数値表現 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 基数pのn桁の整数部およびk桁の小数部の数字Nの一般 表現は、以下のように表すことができる。 10進数と同様に基数展開もできる N = dn-1dn-2dn-3dn-4…d1d0. d-1d-2…d-k (p) 小数点 35 数値表現 0 0 0 1 1 0 1 1 n 表現例 8724.25(10) 通常 0111.01(2) 2進数 7542.61(8) 8進数 AF2.9(16) 16進数 8724.25 36 18 2進数 0 0 0 1 1 0 1 1 n n n 二つの記号:1と0しか使わない 電子回路(スイッチング回路、ブール代数)、計算機、 情報処理の分野などによく使われる 2進数の一つの桁は、ビット(bit : binary digit)という 1 0 37 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 8進数 やつの記号:0、1、2、3、4、5、6、7しか使わない 2進数と同様に電子回路(スイッチング回路、ブール 代数)、計算機、情報処理の分野などによく使われる 0 1 2 3 4 5 6 7 38 19 0 0 0 1 1 0 1 1 16進数 16個の値を表す 0から9までの値を、10進数と同様の記号を使うが、10 から15までの値を一つの記号で表すために、A、B、C、 D、E、Fの文字を使う 電子回路(スイッチング回路、ブール代数)、計算機、 情報処理の分野などによく使われる n n n 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, A, B, C, D, E, F (10) (11) (12) (13) (14) (15) *:上記の英字は小文字でもよい 39 0 0 0 1 1 0 1 1 n 基数変換 他の基数から10進数への変換は最も簡単で、元の数字 の基数で展開して、加算で得られた値は10進数の値と なる N = dn-1dn-2dn-3dn-4…d1d0. d-1d-2…d-k (p) dn-1·pn-1+dn-2·pn-2+…+d0·p0+d-1·p-1+…+d-k·p-k 40 20 基数変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n 2進数から10進数への変換例 0111.01(2) 23 22 21 20 2-1 2-2 0 1 1 1 . 0 1 41 基数変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n 2進数から10進数への変換例 0111.01(2) 8 4 2 1 0.5 0.25 0 1 1 1 . 0 1 42 21 基数変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n 2進数から10進数への変換例 0111.01(2) 2進数 展開 0·23+1·22+1·21+1·20+0·2-1+1·2-2 合計 0·8 +1·4 +1·2 +1·1 +0·0.5 +1·0.25 10進数 0 + 4 + 2 + 1 + 0 + 0.25 = 7.25 43 基数変換 0 0 0 1 1 0 1 1 n 8進数から10進数への変換例 7542.61(8) 8進数 展開 7·83+5·82+4·81+2·80+6·8-1+1·8-2 合計 7·512 +5·64 +4·8 +2·1 +6·0.125 +1·0.015625 10進数 3584 + 320 + 32 + 2 + 0.75 + 0.015625 = 3938.765625 44 22 基数変換 0 0 0 1 1 0 1 1 16進数から10進数への変換例 n AF2.9(16) 16進数 展開 A·162 + F·161 + 2·160 + 9·16-1 合計 10·256 + 15·16 + 2·1 + 9·0.0625 10進数 2560 + 240 + 2 + .5625 = 2802.5625 45 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 基数変換:10進数を2進数へ 対象数字を順に2で割って余りを記録するだけで結果 が容易に得られる 例: 5591(10)を2進数への変換 1←2←5←10←21←43←87←174←349←698←1397←2795←5591(÷2 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 1 0 1 0 1 1 1 0 1 0 1 1 1 答え:1010111010111(2) 46 23 8進数を2進数へ: 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 8進数の各桁を2進数で表せば、変換ができる 例:7402(8)を2進数への変換 7 4 0 2 4 2 1 4 2 1 4 2 1 4 2 1 111 100 000 010 答え: 111100000010(2) 47 2進数を8進数へ: 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 8は23であるので、 2進数を3ビットずつ区切って、8進 数の各桁に対応させることで変換できる 例:111100000010(2)を8進数への(基数)変換 111 100 000 010 7 4 0 2 答え: 7402(8) 48 24 16進数を2進数へ: 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 16進数の各桁を2進数で表せば変換が容易にできる 例: f34a(16)を2進数への変換 f 3 4 a 49 16進数を2進数へ: 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 16進数の各桁を2進数で表せば変換が容易にできる 例: f34a(16)を2進数への変換 15 3 4 10 8 4 2 1 8 4 2 1 8 4 2 1 8 4 2 1 1111 0011 0100 1010 答え: 1111001101001010(2) 50 25 2進数を16進数へ: 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 16は24のであるので、2進数を4ビットずつ区切って、 16進数の各桁に対応させるだけで16進数が得られる 例: 1111001101001010(2)を16進数への変換 1111 0011 0100 1010 f 3 4 a 答え: f34a(16) 51 0 0 0 1 1 0 1 1 n n n 基数変換:8進数を16進数へ まず、2進数に変換する 得た2進数を16進数に変換する 例:7305(8)を16進数への変換 8進数 7 3 0 5 2進数 111 011 000 101 14 16進数 12 5 EC5(16) 52 26 基数変換:小数の表し方 0 0 0 1 1 0 1 1 n n 少数部を該当の基数で掛けて行く 例:次に、6862.8364(10)を2進数に変換する n 整数部:通常通り2で割って行く 1←3←6←13←26←53←107←214←428←857←1715←3431←6862 (÷2 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 1 1 0 1 0 1 1 0 0 1 1 1 0 整数部:1101011001110(2) 53 基数変換:小数の表し方 0 0 0 1 1 0 1 1 n 例:次に、6862.8364(10)を2進数に変換する n 少数部:2で掛けた結果から整数の分を残して、操作を必要 な桁数まで繰り返す 2×0.8364 →1.6728 ↓ 1 2 ×0.6728 →1.3456 ↓ 1 2 ×0.3456 →0.6912 ↓ 0 2 ×0.6912 →1.3824 ↓ 1 2進数:1101011001110.1101(2) 54 27
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