【パターン1:密度計算】 1 図はア~エの体積と質量の関係を表したグラフである。次の各問に答えなさい。 問 1 アの密度はいくらか。求めなさい。 問 2 イの密度はいくらか。求めなさい。 問 3 ウの密度はいくらか。求めなさい。 問 4 エの密度はいくらか。求めなさい。 問 5 密度が最も大きいものはどれか。ア~エの中から 1 つ選び, 記号で答えなさい。 問 6 ア~エの物質のうち,同じ物質と考えられるのはどれと どれですか。 ≪密度の公式≫ 密度(g/cm3) =物質の質量(g) ÷ 物質の体積(cm3) 問 1 アの密度 =12(g)÷3(cm3) =4(g/cm3) 問 2 イの密度 =12(g)÷6(cm3) =2(g/cm3) 問 3 ウの密度 = 6(g)÷3(cm3) =2(g/cm3) 問 4 エの密度 = 6(g)÷6(cm3) =1(g/cm3) 問5 ア 問 6 同じ物質は密度が等しいので (答) ≪別解≫ イ と ウ ア イ ウ エ 原点から各物質に直線を結んでみると, 結ばれた直線の数の分,物質の種類がある ことが分かる。 (答) イ と ウ ア イ ウ エ 【パターン2:オームの法則】 2 図のように,電熱線の両端に加わる電圧と,電熱線に流れる電流を同時に調べることのできる回路 を作り,電熱線の両端に加わる電圧を 3.0V,6.0V,9.0V,12.0V,15.0V に変え,それぞれの電流の 大きさを調べた。下の表は,実験の結果をまとめたものである。 (図) (表) 電圧[V] 0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0 電流[A] 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 流れる電流の関係を右のグラフに書きなさい。 電流 問 1 表をもとに電熱線の両端に加わる電圧と電熱線に (A) 0.6 0.5 0.4 問 2 実験の結果より,電熱線の抵抗の値は何Ωですか。 0.3 問 3 実験で使用した電熱線の両端に 9.0V の電圧を 0.2 5 分間加え続けた。電熱線から発生した熱量は 何 J ですか。 0.1 0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0 電圧(V) 問1 ≪作図のポイント≫ ① 表に書かれている値はすべて点を打つ。 ② 値を結ぶときは比例のグラフは直線で結ぶ。 電流 (A) 0.6 0.5 抵抗が小さい⇒傾きが急になる 0.4 抵抗が大きい⇒傾きがゆるやかになる 0.3 0.2 0.1 0 3.0 6.0 9.0 12.0 15.0 電圧(V) 問2 オームの法則から 3.0(V) ÷ 0.1(A) = 30(Ω) 問3 ≪熱量の公式≫ 熱量(J)=電力(W)×時間(秒)=電圧(V)×電流(A)×時間(秒) 電圧が 9.0V のとき電流は 0.3A 流れる。 5分 時間は 熱量 = = 9.0(V) 300 秒 × 0.3(A) × 300(秒) = 810(J) 【パターン 3:浮力と水圧】 3 ばねの性質と物体にはたらく浮力について調べるために,次の実験を行った。あとの問いに答えな さい。ただし,ばねの重さ,ばねに取り付けた針とセロテープの重さ,糸の重さと体積は考えないも のとし,質量 100g の物体にはたらく重力の大きさを 1N とする。 ≪実験≫ 図 1 のような縦 4cm,横 5cm,高さ 6cm の質量 240g の直方体の物体がある。この物体の A の面が 上になるようにして,図 2 のように 0.4N の力で 1.5cm のびるばねに糸でつるした。物体を 1cm 沈め るごとに,ばねののびを調べ,物体の底面が水面から 10cm の距離になるまで沈めた。図 3 はその結 果をグラフに表したものである。 (図 1) (図 2) (図 3) 10 9 ばねののび 8 7 6 5 (cm) 4 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 水面からの距離(cm) 問 1 このばねを 2N の力で引くと何 cm のびますか。 問 2 図 1 の物体 C の面が上になるようにして,この実験と同じように物体を 1cm ずつ沈めていっ たとき,水面から物体の底面までの距離とばねののびとの関係を下のグラフに表しなさい。 10 9 ばねののび 8 7 6 5 (cm) 4 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 7 水面からの距離(cm) 8 9 10 問1 ≪フックの法則≫ ばねを引く力の大きさとばねののびは比例する。 ⇒ (力の大きさ) : (ばねののび)の比を作るのが重要!! 0.4 (N):1.5 (cm) = 2 (N):x (cm) ⇒ これを解くと x = 7.5 (cm) 問2 C の面が上になるとき,物体の高さは 5cm。 物体がすべて沈んだとき(水面からの距離が 5cm になるとき),ばねののびは 4.5 cm になる。 10 9 8 ばねののび (cm) 7 6 5 4 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 水面からの距離(cm) 7 8 9 10 【パターン 4:気体の発生のグラフ】 4 気体発生装置に,マグネシウム 0.15g と表のように塩酸を入れ, 発生した気体の体積を調べた。 (表) 塩酸[cm3] 5 10 15 20 25 30 発生した気体[cm3] 29 61 90 122 150 150 加えた塩酸の体積と発生した気体の体積との関係を,グラフに表しなさい。 300 250 発生した気体 200 150 (cm3) 100 50 0 5 10 15 塩酸(cm3) 20 25 30 ポイント ★マグネシウムが溶けきると,水素は発生しなくなる反応です。 反応する量は比例の関係です。 300 250 発生した気体 200 150 (cm3) 100 50 0 5 10 15 塩酸(cm3) 20 25 30 【パターン 5:中和反応のグラフ】 5 うすい硫酸 5cm3 が入った 7 つのビーカーに,下の表のように水酸化バリウム水溶液を加えて生じ た沈殿の量を調べた。 水酸化バリウム水溶液[cm3] 5 10 15 20 25 30 35 生じた沈殿の質量[g] 1.5 3.0 4.5 6.0 6.6 6.6 6.6 問 1 加えた水酸化バリウム水溶液の体積と生じた沈殿の質量との関係をグラフに表しなさい。 9.0 生じた沈殿の質量 (g) 7.5 6.0 4.5 3.0 1.5 0 5 10 15 20 25 30 35 水酸化バリウム水溶液の体積(cm3) 問 2 沈殿を 6.6g 生じさせるのは,水酸化バリウム水溶液の体積を何 cm3 以上加えたときか。 その量を求めなさい。 問1 中和反応では反応する量は比例の関係!! 9.0 生じた沈殿の質量 (g) 7.5 6.0 4.5 3.0 1.5 0 5 10 15 20 25 30 35 水酸化バリウムの体積(cm3) 問2 の点に注目すると 水酸化バリウム水溶液は 22cm3 必要と分かる。 これ以上加えても沈殿の質量は 6.6g のままである。 (答)22cm3 以上 【別解】 (加えた水酸化バリウム水溶液の体積) :(生じた沈殿の質量)= 5(cm3) : 1.5(g) このことから 5 : 1.5 = x = x : 6.6 22cm3 (答)22cm3 以上 【パターン 6:地震】 6 □ 地下のごく浅い場所で発生した地震を,地点 A,B,C で観測した。次の表は,各地点の震源から の距離と,初期微動と主要動がそれぞれ始まった時刻をまとめたものである。次の問 1,問 2 に答え なさい。 ただし,この地震の震央(震源),地点 A,B,C は同じ水平面上にあり,発生する P 波,S 波は それぞれ一定の速さで伝わるものとする。 地点 震源からの距離 初期微動が始まった時刻 (P 波の到着時刻) 主要動が始まった時刻 (S 波の到着時刻) A 33.0km 13 時 28 分 24 秒 13 時 28 分 28 秒 B 99.0km 13 時 28 分 36 秒 13 時 28 分 48 秒 C 132.0km 13 時 28 分 42 秒 13 時 28 分 58 秒 問 1 この地震の P 波の伝わる速さは何 km/s ですか。最も適当なものを,次のア~オの中から 1 つ 選び,その記号を書きなさい。 ア 3.3km/s イ 5.5km/s ウ 7.3km/s エ 8.3km/s オ 13.2km/s 問 2 この地震を震源からの距離がさまざまな地点で観測したとき,初期微動が始まった時刻と初期 微動継続時間との関係はどのようになりますか。横軸に初期微動が始まった時刻を,縦軸に初期 微動継続時間をとり,その関係を表すグラフを書きなさい。また,この地震が発生した時刻は何 時何分何秒と考えられますか。最も適当なものを,下のア~オの中から 1 つ選び,その記号を書 きなさい。 ア 13 時 28 分 10 秒 イ 13 時 28 分 14 秒 ウ 13 時 28 分 18 秒 エ 13 時 28 分 22 秒 30 初期微動継続時間 20 10 [秒] 0 13 時 28 分10 秒 20 秒 30 秒 初期微動が始まった時刻 40 秒 50 秒 <地震> ◆地震の代表的なグラフパターンは「比例」! ②S 波の グラフ ③初期微動 継続時間 ④地震の発生時刻 初期微動継続時間 震源からの距離 ①P 波の グラフ ⑤ ④地震の発生時刻 時刻 時刻 or 距離 ①速い波:P 波のグラフ ②遅い波:S 波のグラフ ③初期微動継続時間:同じ距離における P 波と S 波の到着時刻の差 ④地震の発生時刻 ⑤初期微動継続時間は,震源からの距離(時刻)に比例して(一定の割合で)増加する。 問 1 「速さ=距離÷時間」なので,AB 間の距離と時間を用いて考えると, 時間:13 時 28 分 36 秒-13 時 28 分 24 秒=12(秒) 距離:99.0-33.0=66.0(km) 速さ:66.0(km)÷12(秒)=5.5 (km/s) 問 2 初期微動継続時間は,同じ地点における(S 波の到着時間)-(P 波の到着時間)で求められる。 それぞれの地点における初期微動継続時間は, A 地点:4 秒 / B 地点:12 秒 / C 地点:16 秒 となる。これをグラフに当てはめていくと, 右の図のようになる。 30 初期微動継続時間が 0 秒となる 時刻が地震発生時刻となるので, 初期微動継続時間 13 時 28 分 18 秒となる。 20 10 [秒] 0 13 時 28 分10 秒 20 秒 30 秒 初期微動が始まった時刻 40 秒 50 秒 【パターン 7:湿度】 7 □ 下の図と表は,飽和水蒸気量と気温の関係を表したものである。問 1~問 4 に答えなさい。 図 45 40 水蒸気量 [g/m3] 35 30 25 20 15 c 10 a 5 b 0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 温度[℃] 表 気温(℃) 11 20 24 30 飽和水蒸気量(g/m3) 10.0 17.3 21.8 30.4 問 1 a の空気の露点は約何℃ですか。整数で書きなさい。 問 2 c の空気の湿度は約何%ですか。小数第 1 位を四捨五入し,整数で求めなさい。 問 3 a~c の空気の中で,湿度が最も高いのはどれですか。書きなさい。 問 4 c の空気を 11℃まで下げたとき,1m3 あたり約何 g が水滴となりますか。求めなさい。 ◆飽和水蒸気量曲線上の点が,それぞれの温度での湿度 100%(限界の水蒸気量)となる。 ◆湿度は,「限界の量に対してどのくらいの割合で水蒸気を含んでいるか」を考える。 ◆同じ水蒸気量の場合,温度が高いほうが湿度が低くなる。 ◆露点の温度は,湿度が 100%となったときの温度と一致する。 図 45 40 水蒸気量 35 1 □ 30 30.4 25 [g/m3] ・ 2 □ 水滴となる量 20 3 □ ・ 15 10 5 ・ 21.8 17.3 15 10 10 c a b 0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 温度[℃] 問 1 点 a の水蒸気量を変えないまま,温度を下げていく。グラフでは,点 a を左にそのまま移動さ せたとき,飽和水蒸気量曲線と交わるところを確認すればよい。よって,答えは 11℃。 <湿度の公式> 空気 1m3 中に含まれる水蒸気の量(g/m3) 湿度(%)= その気温での飽和水蒸気量(g/m3) ×100 15 1 より, 30.4 ×100=49.3…=49% 問 2 上の図□ 問 3 それぞれの湿度を求めると, 2 □ 10 ×100=45.8…=46% 21.8 3 □ 10 17.3 ×100=57.8…=58% となるので,答えは a。 問 4 上の図より,水蒸気の量が飽和水蒸気量を上回る量が水滴となる量なので, 15.0 -10.0 =5g 約 5g 【パターン 8:運動】 8 □ 次の実験について,次の問 1,問 2 に答えなさい。ただし,台車と斜面や水平面との間にはたらく 摩擦力や,記録タイマーと紙テープの間にはたらく摩擦力は無視できるものとします。 実験 下の図 1 のように,斜面と水平面を位置 C でなめらかにつなぎ,1 秒間に 50 回打点する記録タイ マーを斜面上に固定した。次に,台車の後ろに紙テープをつけ,台車の先端部を位置 A に合わせ,静 かに手をはなした。台車は斜面を下っていき,水平面上をまっすぐ進んで位置 D を通過した。その際, A~D の各位置には印をつけておくものとする。 下の図 2 は,実験の台車の運動の時間と速さの関係をグラフに表したものである。 台車 A B D 問1 C 図2 台車の速さ 記録タイマー 紙テープ 図1 0 0 水平面 t 時間 図 2 について,時間が t 以降のグラフで表される台車の運動を何といいますか。名称を書き なさい。 問2 斜面の傾きを大きくし,台車の先端部を位置 A に合わせて同様の実験をしました。このとき の台車の時間と速さの関係を図 2 のグラフと重ねて表したものとして最も適切なものを,次の ア~エの中から 1 つ選び,その記号を書きなさい。 0 0 t エ t 時間 t 時間 台車の速さ 0 0 0 0 時間 台車の速さ ウ イ 台車の速さ 台車の速さ ア 0 0 t 時間 ☆運動におけるグラフをマスターしよう! 【速さが変わらない運動(等速直線運動)】 (1)時間と移動距離の関係 (2)時間と速さの関係 移動距離は,時間に比例する。 (2) 時間と速さの関係 速さ 移動距離 (1) 時間と移動距離の関係 (cm/s) 速さは時間が経過しても常に一定である。 (cm) 0 0 0 0 時間(s) 時間(s) 【斜面を下る運動】 (3) 時間と移動距離の関係 (4)時間と速さの関係 速さ 移動距離は時間の 2 乗に比例する。 移動距離 (3) 時間と移動距離の関係 (cm/s) (4) 時間と速さの関係 (cm) 速さは,時間に比例する。 0 0 0 0 時間(s) 時間(s) 問 1 速さが一定となる運動は,等速直線運動である。 問 2 斜面を下る台車の運動とグラフの関係は,下のようになる。 [斜面を下る台車の運動] ①地面から台車までの高さを変えずに傾きを大きくする②台車の位置を変えずに傾きを大きくする C A B A X X 速さ 速さ C B A A 0 0 時間 時間 高さが同じなので,点 X に到着した時の 傾きが急になったので,点 X に到着した 速さは等しい。また,B の方が先に点 X に ときの速さは C の方が大きく,C の方が先 到着する。 に点 X に到着する。 よって,今回は,②の関係となる。よって,答えはウ。 【パターン 9:エネルギー】 9 □ 下の図で A の位置にあった振り子をはなすと,A→B→C→D→E のように移動した。空気の抵抗 及び摩擦力がないものとして,問 1,問 2 に答えなさい。 図1 A h E B D 基準面 C 問 1 位置エネルギーと運動エネルギーの変化としてもっとも適切なグラフは,ア~ウのどれですか。 その記号を書きなさい。なお,青線(点線)が位置エネルギー,赤線(実線)が運動エネルギーを表し ています。 イ ア ウ 問 2 図 2 は振り子の途中に糸の長さがちょうど半分となるところ(O)に棒を置いて,おもりが C の 位置に達したとき,糸がさえぎられるようにした。このとき,おもりが C を通過したあと,①~ ③のどの位置まで達しますか。書きなさい。 図2 O ③ A h E ① B C ② D 基準面 ◆力学的エネルギーは,摩擦や空気抵抗を考えないとき,位置エネルギーと運動エネルギーの和となり, 一定となる。 ◆力学的エネルギーのグラフは,実際の実験の位置(高さ)の変化が,そのまま位置エネルギーの変化と なる! 位置 エネルギー 運動 エネルギー ① ② ③ 最大 0 最大 0 最大 位置エネルギー ① ③ 力学的 エネルギー 0 ② 運動エネルギー ◆運動エネルギーは,位置エネルギーとの和が常に一定となるようにグラフをかく。 ⇒位置エネルギーのグラフの逆となることが多い。 問 1 物体の高さのうつり変わりと一致しているグラフは,アである。 問 2 力学的エネルギーは一定である。棒を置いた位置は,運動エネルギーが最大で位置エネルギー が 0 であるところなので,運動エネルギーが 0 となるとき,位置エネルギーが最大となる。つま り,もとの高さまでふりこは移動する。よって,答えは②である。 【パターン 10:音】 10 □ おんさ A~D を鳴らし,コンピュータを利用して音のようすを表示すると,下の図のようになっ た。ただし,横軸が時間を,縦軸が振幅を表しており,それぞれの軸の 1 目盛りの大きさはすべて 等しい。また,時間は 1 目盛り 0.002 秒とする。 図1 おんさ A おんさ B おんさ C おんさ D 問 1 一番大きい音を出しているのは,A~D のどれですか。書きなさい。 問 2 おんさ A の振動数は何 Hz ですか。求めなさい。 ◆音の大きさ 音の大きさ 大 振幅が大きい⇒音が大きい 小 音の高さ 振動数が多い⇒音が高い 高 低 おんさ A <振動数の求め方> 回数の基準は「山・谷」1 つ分! ⇒比を用いて求めるとよい! 問1 C 問 2 右の図のように山・谷 1 つ分で 0.008 秒より 1(回):0.008(秒)=x(回):1(秒) x=125 (答)125Hz 0.008 秒
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